メリーさんとバカップル
メリーさんとバカップル
【集月芽璃依さんと白雪と福大】
カランカラン。
「いらっしゃいませ、人形の集月へようこそ。」
店の扉が開くと、外の暑い熱気が店内にも入ってきました。
顔を出したのは福大様でございます。
福大様の胸ポケットには白雪様もいらっしゃいます。
そして、白雪様の隣には前回取り替えたメリーさん人形が、
顔面蒼白で肩で息をしながら小さな手をこちらに伸ばしております。
手を握って欲しいのでしょうか?
甘えん坊なのですね。
店内のメリーさん人形達が、
死にかけのメリーさん人形を凝視し、
目を見開き、言葉を失っております。
「芽璃依さん、こんにちは。また来ちゃいました。白雪がまた来たいって言うから。」
「チェンジ!」
白雪様の言葉に、
店内のメリーさん人形達が一斉にカタカタと震え出します。
中には白目を剥いて失神している娘もおります。
どうしたのでしょうか?
感極まっているのでしょうか?
分かります。
それほど白雪様が愛おしいのですね。
白雪様がポケットから飛び出して、店内を飛び回り始めました。
ピョーン。
「この娘。」
赤い髪のメリーさん人形を抱きしめております。
イヤァァァァァァ!!!
ピョーン。
「この娘。」
着物を着たメリーさん人形を抱きしめております。
ウソォォォォォォ!!!
ピョーン。
「この娘。」
ワンピースのメリーさん人形。
ムリィィィィィィ!!!
ピョーン。
「この娘。」
水着のメリーさん人形。
アワワワワワワワ!!!
ピョンピョンピョンピョン。
白雪様が可愛らしく飛び回っております。
福大様は、ポケットからメリーさん人形を大事そうに抱きしめて私に見せております。
「このメリーさん。大丈夫ですか?なんだか日に日に弱ってきちゃって。僕心配で心配で。」
福大様の手の中で抱えられているメリーさん人形が、
幸せそうな表情で気絶しております。
うっすら笑っております。
福大様が大好きな気持ちが、
こちらまで伝わってまいります。
「ありがとうございます。大丈夫ですよ。
少し休めば元気になって、白雪様の元に戻りますから。」
アアアアアアアアアアア!!!!
あらあら、気絶してるはずのメリーさん人形がとっても喜んでるわ。
「芽璃依さん、このメリーさん人形って、芽璃依さんが作ってるんですか?」
私は優しく微笑みます。
「こんなに沢山凄いですね。」
凄いのは福大様と白雪様です。
私の人形達が2人にメロメロでございます。
ダァメメメメメメ!!!
ギャァァァァァァァ!!!
ウワァァァァァァァ!!!
ほら、白雪様に選ばれたメリーさん人形達がとても喜んでおります。
「学校でメリーさん人形噂になってるんだ。この人形を持ってると必ず戻ってくるんだって。本当?」
私はただ微笑み、
店の奥から五色に輝くトロピカルジュースを持ってまいりました。
グラスの中で、
五色の果汁がゆっくりと層を作っております。
一番上にはふわりと甘いマンゴーの香り、真ん中にはパッションフルーツの酸味、下にはココナッツのまろやかさ、氷が光を反射してキラキラ、グラスの縁にはレモンピール、飲むたびに南国の風が吹くような味わいをイメージして作りました。
「どうぞお召し上がり下さい。」
「あの、毎回悪いです。お金も払ってないですし。人形だってタダで貰っちゃったし。」
「頂きます。」
「こ、こら白雪。ダメだよ。」
私は微笑みます。
白雪様は、それはそれは目を輝かせて美味しそうに召し上がっております。
「白雪様と福大様がいらっしゃるだけで嬉しいのです。いつでも来て下さい。」
「だったら、私をモデルに人形を作って。」
「え!白雪、何言ってるの?」
「よろしいのですか?」
「うん。きっと必要になるから。」
「どうゆう事?」
「是非、お願い致します。」
「OK」
白雪様はニヤリと笑ってグーサインを向けて下さいました。
「まぁ、白雪が良いならいいか。
でも、良いんですか?
なんだかお礼にもなってませんよ。」
「とても嬉しいです。」
嬉しい。
白雪様でメリーさん人形を作れる。
嬉しい。
嬉しい。
メリーさん人形を作れる。
嬉しい。
嬉しい。
メリーさん作れる。
嬉しい。
嬉しい。
メリーさん。
嬉しい。
嬉しい。
貴方様が・・・戻って来られる。
私は微笑んだまま、
まばたきをするのも忘れておりました。
「あ、あの・・・芽璃依さん?」
カランカラン。
「いらっしゃいませ。人形の集月へようこそ。」
【芽璃依さんとカップル】
「わぁ〜〜マー君見て見て見て!
可愛いお人形さんがいっぱいだよぉ〜〜!」
「キーちゃん、これムリだよ。
これ全部メリーさん人形だよ!
あー、ムリムリムリ、こういうの絶対ムリだよオレ。
怖過ぎてムリだよオレ。」
「マー君ムリムリ言いすぎ〜〜!
こんなに可愛いのに〜〜!
キーちゃんはマー君の方が可愛いと思うけどねぇ〜〜!」
「キーちゃんの方が可愛いよぉ〜〜!
オレ、キーちゃんの可愛さに毎日ヤラレっぱなしだよ。
バキューン!ズキューン!だよ。
あームリムリ、キーちゃんが可愛過ぎてまともに顔が見れないよ。
ムリなんだよぉ〜〜!」
「マー君ダメだよ。
ちゃんと私を見て見て、見て見て見て見て。
ずーっとずーっと私だけを見て見て見てね。」
「ムリー。」
「マー君可愛い。」
あらあら、店中のメリーさん達がお客様を凄い形相で睨んでいます。
福大様も唖然としております。
白雪様は・・・。
興味がないようですね。
男性のお客様は、ふわっとした茶髪の優しい顔をしております。
白いTシャツに「キーちゃん♡」の赤いロゴが入っております。
女性のお客様を見るたびにニヤけております。
女性のお客様は、明るい栗色のセミロングで、同じく「マー君♡」の赤いロゴが入った白のTシャツを着ております。
男性のお客様の腕に絡みつくように歩き男性のお客様を見るたびにふにゃふにゃした顔つきになっております。
カップル様は店内を見渡したあと、私の前に立ち、手を繋いだままモジモジしております。
お互い耳元で小声で喋っては『ムリムリムリ』『えーー』などとお話ししております。
とても仲睦まじいカップル様でございます。
「じゃ、じゃあキーちゃんが聞くね・・・
あ、あのぉ・・・聞いて聞いて良いですか・・・?」
私は微笑みます。
「ここの人形って・・・
本当に本物のメリーさん人形って・・・
本当に本当ですかぁぁぁぁぁ!?」
早口で捲し立てるようにお話ししております。
「キーちゃんそんな聞き方したらムリだよムリ!
絶対答えてくれないよムリムリムリ!」
「じゃあマー君が聞いてよぉ〜〜!
聞いて聞いて聞いて聞いて〜〜!」
「えー絶対ムリだって〜〜!
キーちゃんのお願いは可愛いけどムリだよ〜〜!」
「お願いお願いお願いお願いお願いしまーす!
一生のお願いだよぉ〜〜!」
「キーちゃんの一生のお願いなら・・・
ムリじゃないかもしれない・・・!」
男性が意を決した顔で私を見つめます。
「あ、あの・・・
この人形は必ず送り主のところに戻ってくるんですよね・・・
受け取った人と一緒に・・・?」
私はただ微笑みます。
「って事はって事はだよ!?
恋人同士で送りあったら・・・
必ずお互いの所に戻ってくるって事だよね!?
だよね!?だよね!?だよね!?」
カップル様が身を乗り出しながら私の返事を待っております。
私はただ微笑みます。
「ムリムリムリ!
笑ってるだけじゃ分からないよぉ〜〜!
キーちゃんどうするのぉ〜〜!」
「でもでもでも!
否定してないよマー君。
これ本物なんじゃないかな・・・。」
「そ、そうだな。本物かもな・・・。
あー、ムリムリムリー。
これが全部本物だったら怖すぎる。
そんなの絶対ムリー。
本当にこれ本物のメリーさん人形なの?」
「本当の本当にメリーさん人形だよね。」
私は微笑み続けます。
「ムリー、絶対にメリーさん人形だよ。」
「やったやったやったぁ!メリーさん人形だぁ。」
2人は私を見つめて、
なぜか勝手に納得しております。
「私メリーさん人形欲しい〜〜!
絶対絶対欲しい〜〜!
ねぇマー君良いでしょ良いでしょ良いでしょ〜〜!」
「も、もちろんだよ。怖いけど、すっごく怖いけど。キーちゃんのためだ。」
「やったぁー!マー君大好き。」
「オレもキーちゃん大好き。」
抱き合う2人は全く気付いていませんが、メリーさん人形の視線がどんどん鋭くなっております。
「キーちゃん!
キーちゃんにオレからプレゼントするねぇ〜〜!」
「じゃあじゃあ私もマー君にプレゼントするねぇ〜〜!
マー君に似合うメリーさん探すねぇ〜〜!」
お二人はそう言って、
手を繋いだまま店内を歩き、
お互いに送り合う人形を探し始めました。
店内のメリーさん人形達は身を震わせながらカップル様を凝視しております。
羨ましいのでしょうか?
お二人は手を繋いだまま、
店内のメリーさん人形達を見渡しております。
「マー君〜〜この娘めっちゃ可愛い〜〜!
見て見て見て〜〜!」
「キーちゃんの方が可愛いよぉ〜〜!
ムリムリムリ〜〜!」
店内のメリーさん人形達が今まで見たことのない怖い顔をしてカタカタカタカタち震え出しております。
冷房が強すぎるのでしょうか?
カップル様は、それはそれは楽しそうに時間をかけて選んでおります。
「決めた決めた。もう絶対決めた。キーちゃん。私この娘に決めた。」
「オレも決めた。君に決めた。じゃあさ、いっせーのせ、で見せ合いっこしよう。いくよ。
いっせーの、せ!」
お二人が見せ合ったメリーさん人形は、全く同じメリーさん人形でございました。
白いドレスを着た、白い肌の白い髪のメリーさん人形でございます。
「きゃーーー!」
「わぁーーー!」
「「同じぃーー!」」
「私達!」
「オレ達!」
「「ラブLOVE!!」」
メリーさん人形達が、口を大きくあんぐりと開けて目を見開いております。
カップル様は本当に愛し合っておられるのですね。
「でもでもこれじゃ、どっちのメリーさん人形か分からないよ。分からなくなっちゃうよ。」
「そんなのムリムリ。ちゃんとどっちか分かる様にしたいよ。」
「どうしよう、どうしようマー君。」
「ムリムリ、全然思いつかないよキーちゃん。」
「人形の背中に【マ】と【キ】って書く。」
白雪様が心底どうでも良いと言う表情でポツリと呟きました。
「「出来るの!?」」
私は優しく微笑みます。
白いメリーさん人形の顔が真っ青になっているのは気のせいでしょうか?
「じゃあじゃあ〜〜!
キーちゃんは【キ】メリーさん人形をマー君にプレゼントするね〜〜!」
「じゃあオレは【マ】メリーさん人形をキーちゃんにプレゼントするね〜〜!」
「マー君からの【マ】メリーさん人形のプレゼント嬉しい〜〜〜!
一生大事にするね。」
「キーちゃんからの【キ】メリーさん人形のプレゼント嬉しい〜〜〜!
オレも一生大事にするね。」
「私達」
「オレ達」
「「一生一緒だ」」
カランカラン
カップル様は幸せそうにお帰りになりました。
末永く一生一緒にいて下さい。
一生一緒でございますよ。
一生一緒です。
一生一緒。
一生です。
「メリーさん人形って、カップルが嫌いなんですか?なんか凄い表情してましたよ。」
福大様、そんな訳ありません。
メリーさん人形はカップルを嫌いではありません。
「信じてるだけ。」
白雪様がボソリと呟いております。
「え?信じてるの?カップルを?
そ、そうかな?
そんな風には見えないけど。
芽璃依さん、そうなんですか?」
私は笑っております。
ありがとう。 参考にして書き直してみたよ。 どうかな? より具体的にしてみたんだけど。
【ワタシメリーさん・・】
屈辱屈辱屈辱屈辱屈辱なの!!!!
背中の【キ】の字が屈辱なの!!!
ワタシはメリーさんなの!!!!
【キ】メリーさんじゃないのなの!!
あーもう屈辱屈辱屈辱なの!!!
口調が移ってる事も屈辱なの!!
同じ事、何度も繰り返しちゃう繰り返しちゃうなの!!!
こんなのバカな娘の口癖なのなの。
あーもう屈辱屈辱屈辱なの!!!
ワタシは誇り高きメリーさんなの!!!!
なんで油性ペンで【キ】って書かれなきゃいけないの!
【キ】メリーさんって何なの! 菌類みたいな名前にするななの!
ワタシ、【キ】メリーさん。
あの頭の悪いキーちゃんが、もっと頭の悪いマー君にあげたメリーさん人形なの。
愛の証(笑)なの。
マー君はキーちゃんが大大大好きなの。
だから、どんなに死にかけようが必ず絶対キーちゃんの元に戻るの。
線状降水帯で車が水没しても、魚と一緒にプカプカ浮かんで必ず絶対キーちゃんの元に戻るの。
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
全身ビチョビチョにして、ワタシの白いドレスもドブ臭くなってビチョビチョで戻ったの。 最悪最悪最悪なの。
最高気温40度を超えて、外でぶっ倒れても必ず絶対キーちゃんの元に戻るの。
救急搬送した病院から抜け出して、マー君の代わりにワタシをベッドに寝かして抜け出そうとしたの。
コイツバカバカちんなの。 そんなので騙せる訳ないの。
と思ったら病院側が普通に騙されて抜け出せちゃったの!
日本の医療体制どうなっていのなの!!
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
ワタシも慌ててマー君の元に戻ったの。 コイツ、侮れないバカなの。
記録的な大雪で交通機関が麻痺してても必ず絶対キーちゃんの元に戻るの。
吹雪の中をズンズンズンズン歩くの。 手足が凍えても、体が凍りつきそうでも、ズンズンズンズン歩き続けるの。
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
凍傷になっても戻ったの。 ワタシもカチコチになったの。
「キーちゃん待っててね。
オレ、キーちゃんに会えないなんてムリだから。」
交通事故で大怪我しても必ず絶対キーちゃんの元に戻るの。
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
骨折してギブスをつけたまま戻るの。
家が焼けて全身大火傷を負っても必ず絶対キーちゃんの元に戻るの。
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
内臓が飛び出していようが、足の骨が折れてあらぬ方向を向いていようが、マー君は這いつくばってキーちゃんの元へ進むの。
全身包帯に巻かれ、誰が誰だか分からなくても戻るの。
這った跡に赤い血の道ができるの。ホラー映画よりよっぽどホラーなの。
「オレ達、ずっと一緒だから。 一生一緒だから。 キーちゃんと離れるとか、オレ絶対ムリだから。」
もう分かったの。
コイツら、お互いがお互いに依存しすぎて、脳みそが腐り落ちてるの。
どちらか一方がいなくなると呼吸の仕方も忘れるタイプの、救いようのない寄生虫同士なのよ。
キーちゃんが戻る度に、マー君が戻る度に、
ワタシの真っ白なドレスが、ドロドロの血で真っ赤に染まっていくの。
おかげで洗濯しても落ちないの。
どうしてくれるのなの。
マー君はキーちゃんを愛してるの。
ワタシ分かったの。
丸っと丸っとお見通しなの。
マー君はね、マー君はね。
キーちゃんがいないと呼吸が呼吸が出来ないの。
キーちゃんがいないと心臓が止まるの止まるの。
キーちゃんがいないと世界が真っ暗、暗闇になるの。
だから戻るの。だから戻るの。 どんな姿になっても、どんな状態になっても戻るの。
戻らないと、戻らないと、死ぬの。
マー君が戻る度に、 ワタシの白いドレスがマー君の血で染まるの。
ワタシの白い髪がマー君の血で染まるの。
ワタシの白い肌がマー君の血で染まるの。
【ワタシメリーさん・・今・・・】
ムリムリムリムリムリなのー!!!
背中の【マ】の字がムリなの!!!
ワタシは誇り高きメリーさんなの!!!!
なんで水性ペンで【マ】って書かれなきゃいけないの!!こんなのムリなの!!
【マ】メリーさんって何なの!
豆みたいな名前にするななの!
【マ】メリーさんじゃないの!!!
本当にムリなの!!
ムリムリ言ってるワタシが本当にムリなの!
バカ丸出しの男の口癖ムリなの!!! あーもう、ムリムリムリムリムリなの!!
ワタシ、【マ】メリーさん。
マー君がキーちゃんにあげたメリーさん人形なの。
愛の証なの。
キーちゃんはマー君が大好きなの。
キーちゃんは必ずマー君の元に戻るの。
マー君と大喧嘩しても必ずマー君の元に戻るの。
マー君の車が壊れても、病院に運ばれても、凍傷で傷ついても、交通事故で大怪我しても、大火傷しても、かかったお金は全部キーちゃんが払うの。
必ず戻るマー君を守る為にキーちゃんは稼ぐの。
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
それでも大好きって戻るの。
マー君の為にお金が欲しくてギャンブルで大損しても必ずムリムリ言ってるマー君の元に戻るの。
友達から、親から、金融機関から、パパやジイジからお金を借りて、必ずマー君の元に戻るの。
マー君を守る為に稼ぐの。
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
全部マー君の為だからって戻るの。
仕事で大失敗しても必ずマー君の元に戻るの。
上司と不倫して、同僚と不倫して、取引先と不倫して、成果を出していた事がバレても必ずマー君の元に戻るの。
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
キーちゃんは、マー君が大好きだからやったんだよって戻るの。
「マー君マー君、待っててね、ね、ね。 私、マー君がいないとダメダメのダメなの。」
親から逃げて、友達から逃げて、金融機関から逃げて、大勢の不倫相手から逃げても必ずマー君の元に戻るの。
キーちゃんは、 マー君の為にお金を借りて、マー君の為にお金を稼いで、マー君の為に不倫してお金を貰って戻るの。
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
マー君の為にやったんだよって戻るの。
みんなが追いかけて来るから、 怖い顔して追いかけて来るから、 マー君を殺すって追いかけて来るから、 親を殺して、 友達を殺して、 金融機関を殺して、 不倫相手も皆んな殺したんだよって戻るの。
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
マー君の為にやったんだよって戻るの。
ワタシ分かったの、丸っとビシッと分かったの。
キーちゃんはね、マー君がいないと壊れるの。 頭が割れそうになるの。 心がちぎれるの。 世界が歪むの。 だから戻るの。 壊れないために戻るの。 壊れたら殺すから。
キーちゃんが戻る度に、 ワタシの白いドレスがキーちゃんの血で染まるの。
ワタシの白い髪がキーちゃんの血で染まるの。
ワタシの白い肌がキーちゃんの血で染まるの。
【ワタシメリーさん・・今・・・貴方の】
ワタシ、メリーさん。
【キ】メリーさん。 ワタシ、マー君といつも一緒なの。 マー君は、必ずキーちゃんの元に帰るの。 大大大好きなキーちゃんの元に戻るの。
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
キーちゃんに殺されて、体を真っ赤に染めて埋められても必ず戻るの。
ワタシ、メリーさん。
【マ】メリーさん。 ワタシ、キーちゃんといつも一緒なの。 キーちゃんは、必ずマー君の元に帰るの。 大大大好きなマー君の元に戻るの。
トゥルルルルルル
「ワタシメリーさん・・・ 今、貴方の後ろにいるの。」
真っ赤なマー君と一緒に、土の中のマー君の元に戻るの。
首にナイフを突き刺して、キーちゃんも真っ赤になるの。
真っ赤な2人はペアルックでいつもの様に手を繋ぐの。
2人は愛し合ってるの。
ワタシ達も真っ赤に染まったの。
ワタシ達、いつもいつでもペアルックなの。
マー君とキーちゃんと一緒なの。
一生一緒なの。
永遠に一緒なの。
これが愛なの。
愛の証なの。
【集灯町ニュース】
山中で男女2名の遺体を発見 女性による大量殺人の可能性も
本日午前、集灯町北部の山中で、
男女2名の遺体が並んで倒れているのをハイカーが発見しました。
遺体は20代とみられる男女で、
互いに手を繋いだ状態で横たわっていたということです。
警察によりますと、
女性は首に深い刺し傷があり、
男性は胸部を複数回刺されていたほか、
周囲には大量の血痕が残されていたということです。
また体の一部が見つかっていないという情報も上がっています。
現場の状況から、
女性が男性を殺害した後、
自身の首に刃物を突き立てて自殺した可能性が高いとみられています。
捜査関係者によりますと、
女性は事件前日までに、
友人、家族、金融機関関係者など複数名を殺害していた疑いがあり、
警察は連続殺人事件として捜査を進めています。
関係者の証言では、
女性は「恋人のためにやった」と繰り返していたということです。
遺体のすぐ横には、
白いドレスを着た小型の人形が2体、
男女の遺体と同じように並べられていたということです。
人形は背中に
「マ」
「キ」
とそれぞれ書かれており、
男女の名前の頭文字と一致していることから、
警察は事件との関連を調べています。
人形には血痕が付着しており、
男女の遺体と同じ向きで並べられていたことから、
「何らかの儀式的な意味があった可能性がある」
と捜査員は話しています。
近隣住民からは、
「2人は常に手を繋いで歩いていた」
「とても仲が良かった」
などの証言が寄せられています。
警察は、
「事件は極めて異常性が高く、
強い依存関係の中で起きた可能性がある」
と述べています。
また、現場に残された2体の人形については、
「事件の背景を知る手がかりになる可能性がある」
として鑑定を進めています。




