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第7章 天王洲四天王

天王洲会とは歌舞伎町を縄張りとするヤクザである。


天王洲文太(70歳)会長を頂点に、息子でナンバー2である天王洲欣二(38歳)若頭が組の舵をとっている。頬傷のある色男で、喧嘩も強く、頭も切れるが、文太に比べると器量が劣るという声も多い。


傘下には40以上の団体が加盟しているのだ。組員は全員で1000人ほどである。ここでは主要な四天王と呼ばれる人物について説明しておこう。


冒頭に登場した東雲シマ(27歳)は天王洲四天王の一人だ。天王洲会の若頭補佐をしており、歌舞伎町の女帝と呼ばれる女親分だ。天王洲会のナンバー4にあたる人物でもある。


父親が天王洲会の幹部であり、死んだあとに縄張りを引き継いだのである。10代から、スマホひとつで、移民向けビジネスに、いち早く目をつけて手を出していた。そして、25歳には3つのフロント企業のオーナーになっていた。


移民向けの人材派遣会社『東雲リクルート』

移民向けの不動産会社『東雲不動産』

移民向けの金融会社『東雲クレジット』


これらは、仕事もなく、住居も金を貸してもらえない移民をターゲット層にした会社だ。リーマンショックのサブプライムローンのような低所得者をターゲットを絞ったシノギだ。まず、最初に父親から受けついだ原発処理の仕事をリニューアルしたのだ。


誰でも知っているが、原発処理は危険が多く、日本人でやる人間は少ない。借金で仕方なく働く奴、他には犯罪者が逃げ込み寺として来るくらいだ。


そこで、東雲シマは人材集めを移民に絞る事にした。これが10代で作った会社の東雲リクルートの始まりである。作業員の1か月の給料は100万ギルと破格の値段にした。東雲シマは政府関係者からは、1人につき紹介料が200万円を貰える契約をした。なので、自分のポケットに100万を入れて、その半分は会社の経営にあてた。


原発作業員はネットで海外の求人広告を打ち出して人を集める事にした。東雲シマの狙いは当たり、100万ギルのジャパンマネーに沢山の移民が集まった。何故、危険な仕事なのに移民が集まったのか?


連れてきた移民は戦争や革命など、頻繁に起きている国から人材を集めたからだ。だから、年間被爆線量を守っていれば、命に別状はない原発処理などに恐怖をする人間はいなかった。母国で地獄を見ている奴は強いのだ。


そして、原発で稼いだ金を元手にして、東雲不動産を設立した。東雲リクルートの原発処理で、年間被爆線量をギリギリまで働いてもらった人材は大切にした。例えば、その後の仕事も紹介して面倒みてやった。だから、移民にはとても良い女親分だと慕われていた。


しかし、本当の理由は日本政府から、作業員から被爆者を出すなと命令されていたのだ。外国人の中には、名前を変えて何度も、原発作業員になる奴らが多いからだ。原発の人材チェックは本当に適当なのだ。日本政府としても、第二第三の徴用工のような状態になると、後々が面倒なのだ。そこで、原発作業員後の人生を考えてやらないといけない。


まず、地方の空き物件を破格の安さで買いまくった。そこに、移民の町を作るようにしたのだ。購入した空き物件を5倍~10倍の価格で売った。


そして、飲食業のコンサルタントを呼んで、起業について説明会を実地した。そう、移民に向けて、飲食店を持って働くように指示をしたのだ。すると、過疎化していた地方の町は復活したのだ。


もちろん、経営がうまくいかない奴には金を貸し付けてやったのだ。これが、のちに東雲クレジットという金貸し会社になるのだ。こうして、東雲シマは16歳から金を稼ぎ、今では年間300億を売り上げる女帝となったのだ。


東雲組の組長も兼任しており、親から受け継いだ子分も130人程おり、歌舞伎町で一番金を持っている女と言われているのだ。経済ヤクザではトップにいるので、四天王の一人に選ばれた理由だろう。


これには、もちろんヤクザである天王洲会の力があったのだ。天王洲会の暴力担当は網代組と赤坂組の2つがあるのだ。まずは、網代組から説明しよう。


網代組の組長は網代ケン(48歳)という男だ。天王洲会でも最大人数を抱えるのが網代組であり、構成員は250人もいるのだ。天王洲会ではナンバー3で若頭補佐もしているのだ。身長185センチで筋肉質であり、髭面なので強面のイメージが強い。背中には不動明王の入れ墨を背負っているのだ。


天王洲文太に可愛がられており、本人も会長には尊敬の念があるのだ。しかし、人生の半分は刑務所で過ごした男であり、シノギについてはあまり上手くない。


巷では辻斬りケンと呼ばれており、関西のヤクザとの抗争の時は14人を切り倒したのである。その姿に武闘派ヤクザの間ではカリスマ的な人気があるのだ。やっぱり、ヤクザは暴力が花だと思う人間が多いので、四天王の一人に選ばれたのであろう。


3年前の関東移民学生連合会との抗争にも参加していたが、デスドローンの攻撃により片目を失ってしまい、常に片目が閉じている状態になった。そして、その頃に刑務所へ1年ほど服役することになる。天王洲会に体を張り、忠誠心が厚い男だと思われるが、人間なので不満の感情もある。


そう、本音では天王洲欣二が若頭をしているのに不満を感じている。それは年齢が10歳も下であるのも理由の一つだ。他にも理由はもちろんある。もし、刑務所に入っていなかったら、自分が若頭になれたと思っているからだ。そして、文太亡きあとは天王洲会を仕切っていく予定だった。


その網代ケンの子分も四天王の一人である。加古川ハルク(35歳)。身長220センチ、体重190キロを誇る大男である。第三次世界大戦後に大阪から流れてきた愚連隊のボスであった。


網代に家族を助けてもらって、子分になりたいと志願してきた。地下格闘技のチャンピオンであり、歌舞伎町最強の男とよばれる。


その理由として、酔っぱらった相撲取りが歌舞伎町で暴れる事件があった。相手は5人もいたが、全員を病院送りにしたバケモノである。その風貌から、歌舞伎町を歩けば道を譲らない人間はいないと言われている。網代組では若頭を務める。のちにナツと死闘を繰り広げる事になる。


そして、四天王の最後の一人を説明しよう。赤坂サナエ(29歳)赤坂組の若頭をしており、海軍で軍人経験があるのだ。茶髪で軍服の上着を羽織っており、ワイヤーのような筋肉は陸上選手のようである。


普通にスーツを着ていれば、丸の内の女性秘書にも見えるタイプだ。赤坂組は天王洲文太の懐刀と言われる組である。殺しの赤坂組と言えば、歌舞伎町で知らないものはいないのだ。


40人ばかりしかいない組であるが、全員は軍事関係崩れの人材であり、拳銃、ナイフなどの扱いはヤクザではなく、軍隊としての扱い方をするのだ。


その中でも、赤坂サナエはヒットマンとしては組一番であり、冬子の師匠でもあるのだ。第三次世界大戦は徴兵しており、22人を殺した経験もあり、天王洲会でも気軽に話しかけられないオーラを放っている。


それらの理由から、天王洲四天王と呼ばれるようになった。ちなみに、東雲シマとは姉妹のような関係であり、冬子とも家族のような関係である。


ちなみに、東雲シマは妹であるハコネと同じように、赤坂組にも賞金稼ぎの資格を取らすようにした。そして、敵に賞金をかけて、合法的に殺すような仕組みを作ったのだ。これなら、懲役に行くこともなく、金もかからないので合理的である。


日本では賞金稼ぎは100人もいないが、東雲シマは原発ビジネスで日本政府と付き合いがあり、そこで賞金稼ぎの資格を優遇するように図った。冬子も同じような手口で賞金稼ぎになったのだ。


東雲シマ、網代ケン、加古川ハルク、赤坂サナエの四天王が歌舞伎町を支配しているのだ。そして、この1か月後に関東移民学生連合会が爆発テロを都庁で起こす。更に跡目争いの話しから、人間関係がこじれていく。


その結果、このパワーバランスは崩れて、天王洲会は分裂抗争に巻き込まれていくのであった。

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