表の白と裏の黒 コイン六枚目
登場人物
深月
朱い毛並みの獣人の女の子
白錬屋の店主、ミユに拾われて住み込みで働いている
輝闇 仁 二つ名 最悪の吸血鬼
人間と吸血鬼のハーフの男の子
二面の顔を持ち、間抜けな感じがする時一人称は『ボク』、怖い時には『オレ』となっている
ディスティニードール・シザース
感情の無い人形
感情は無いが演技は得意
「それで、店に帰るとミユちゃんが泣いてた、と」
「そうなんです」
私は店で起った荒らしとミユさんが泣いてた事について語った
「それで明らか強がってる、と」
「・・・・・・です」
きっと仁さんならいい解決法なりアドバイスをしてくれる、そう思っていたのだが・・・・
「ま、その理由をミユちゃんから聞いておいて下さい」
と適当にあしらってパソコン(四角い光る箱の名前を教えてもらった)に向き直る仁さん
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
「あ? なんだよ」
「い、いくら何でも適当過ぎやしませんか! もうちょっと何か考えて・・・・」
「・・・・あのなぁ」
と仁はため息を付きながら言う
「それ聞いただけだと借金取りが取り立てに来たようにしか見えないぞ」
「え・・・・?」
ポカンとしてしまった私にもう一度ため息をついて向き直り言う
「何か昔大借金してその催促に来られたんじゃねぇのか? この前アリスたちのライブでかなり儲けさせたからな、その噂を聞きつけて沢山金持ってるだろとか言って儲けた以上の金額をせがまれてもみ合いになったとかじゃねぇのか?」
「・・・・・借金・・・・・・」
「その仮定が通ればミユが守銭奴なのにも説明が付くし、オレも普段ミユって何に金使ってるんだろうなと思って聞いてみた時に答えなかったのにも説明が付くしな」
「聞いたのか」
「そりゃ気にはなりますし」
そんなしざーシザースさんと仁さんのやり取りを聞く余裕は私には無かった
もう頭が真っ白だった 借金? ミユさんが・・・・?
そんな馬鹿なと言いたいが、私はミユさんの事を何でも知っている訳では無い ミユさんが泣いた姿を初めて昨日見たし、ミユさんが強がっていたのも初めて
そんな事もあり得るのだ ミユさんが、ずっと借金を背負っていたという話も
「・・・・・・・・・」
そんな、そんな状況で、私を拾っていたの・・・・?
「・・・・なんとか・・・・」
「ん?」
「何とかなりませんか、それ・・・・・・・」
何か喋らないと余計に頭がこんがらがりそうでとにかく何か口にする
「そんな事言われてもなぁ・・・・」
と仁さんは渋い顔で
「マジで借金だった場合オレには出来る事無いぞ」
「な、なら「金を貸す、何て事はしねぇぞ」
仁さんは先回りして言う
「その場合だとそれはあくまでミユの自業自得だ 強盗にあった、人質を取られたとかなったら常連客として勿論手を貸そう、だがそれ以外は手を貸す気は無い と言うか借金を借金で返すのはしてはいけない奴だからな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ま、そう焦るな、話しを聞いた限りだと「・・・なら」・・・あ?」
不審そうな仁さんの顔
「なら、借りるでは無ければ良いんですよね・・・?」
そしておもむろに少し着物をはだけさせて、
「なら、私を買いませんか・・・?」
震え声でそう言った
「・・・・・・・・・」
その瞬間仁さんの目つきが変わる
「そ、その・・・ ロストちゃんから聞きましたよ、仁さんは小さい女の子が好きだって」
震えた笑みを自覚しながら私は言う
「な、ならはたしとか中々いいんじや無いですか?」
震え過ぎでろれつが回らない
こんな事言っている自分に恐怖しか出ない なんでこんな事言ってるんだろと自分に恐怖する
そして何より・・・ そんなことが本当に成立したらまたミユさんに拾われる前と同じような生活に戻るだろう
・・・でも、それよりも・・・・
「だ、だからわた「喋るな」
音は無かった
「お前もう喋るな」
目の前には剣先、焦点が合わないくらいに近い剣先がいつの間にか目に前に、
「・・・・・・っっっ!!!」
今更になって命の危機に呼吸が出来なくなる
一瞬、よりも早かっただろう それくらい早い刹那の最中に仁は剣を抜いて私の目の前に剣を突き付けた
「お前はあの店の信頼に泥を塗る気か」
「・・・・・・・・・・」
答えられない 仁の目つきがあまりにも強大過ぎて声が出ない
「あの店、白錬屋がお前の売春によって保たれてる、なんて言われたいのか?」
「・・・・・・・・・・・あ・・・・・・」
そこまで言われて、ようやく自分の愚かさに気が付いた
「・・・・・・・全く、」
呆れるようにため息を付いて剣を降ろす
「ボクはミユちゃんから話しを聞いてこいと言ったはずですよ? 今の話しを聞いただけではそれしか思いつかないからもっとその予想が正しいかどうか調べて欲しいって事ですよ
決め付けが過ぎます ボクが手を貸さないのはそういった自業自得な場合だけですっていいましたよね? 逆に何か脅されている場合でしたらしっかり手を貸しますから可愛い女の子が自分を売るなんて事してはいけません!」
「実は悔しがっていたり」
「お前マジでぶっ飛ばずぞ」
「・・・ふふっ」
今度のやり取りはしっかりと耳に入っていた
「すみません、こんな早とちりしてしまって・・・・・」
「ま、それだけミユちゃんが大事って事ですよ 中々そんな思い切った行動をすぐにとるなんて出来ませんからね、正に信頼の類ですよ」
何処がまぶし気に私を見つめて仁さんは言う
「お金好きなミユちゃんは一番信頼を大切にしていそうな人ですからね、深月ちゃんの言葉ならある程度は腹を割って話してくれるでしょう」
「・・・・はい」
「よしよし」
そう言って私の頭を撫でる仁さん
「・・・・やっぱり小さい女の子が好きなんですね」
「同じ身長くらいの子を好きになって何が悪い」
・・・・・・そう言われれば何となく言われて見ればそうだ たぶん
「ボクに対する信頼は深月には無さそうですね」
少し苦笑い気味に仁さんは言う
「やっぱり信頼は大事なのだな」
すこししみじみとシザースさんは言う
「そりゃそうですよ 信頼が無ければお金なんてタダのごみにしかならないのと同じです」
「・・・・そうなんですか?」
流石にお金をゴミとは言いすぎなのでは・・・・
「あー、まぁまだ深月ちゃん幼いですからそこまで理解力は無いですよね ならま、最初にいった交換条件の週に何度かはボクに尋ねてくるという事も兼ねて少しお金についてお話しますか」
ミハヤ)本当はお金の話しをこれに続けて欲しいって言われてたけど眠いしここで区切ればいいや・・・
ロスト)明日に持ち越すという選択肢は無いのか
ミハヤ)まぁ投稿時の目標文字数である2000字は越してるしね まぁいいでしょ
・・・・それにしても中々深月さん大胆だったね
ロスト)そこは流石深月ちゃんって感じだよ・・・・




