偶然はほぼ必然と同じだろう 10ページ目
「ほむほむ、それは良かったっスね」
工房の奥で他人事のようなミユの声が聞こえる
今俺は白錬屋にいる
白錬屋の店主、白猫のミユは素材さえあれば何でも作れる鍛冶屋みたいな人、いや猫で、今回も俺が使っているハンドガンの弾薬の補充に来ていた
「何が良いんだよ・・・・・・」
待ちがてらミユと学校で起きた話しをしていて、それを聞いた第一声がそれだった
「リアスが何者かどうか分からないのにさ・・・ 下手すると俺たちの動向を探る為に転校して来たかも知れないってのに・・・・・」
「でもそれは逆に言って、」
ガン と一際大きい音を鳴らしてミユは言う
「こちらからも動向を監視できるって意味っスよね はいこれいつもの」
「おう、ありがと」
俺はミユから弾薬を受け取る代わりに金貨を数枚差し出す ちなみにこれは仁からの軍事資金だ
ゲームであろうとなかろうと銃のデメリットは資金だと思い知らされる
「しかし・・・・ そうか、そういう見方も出来るのか」
お互いがお互いを見張る 確かに逆に考えるとこっちがリアスの事を見張ればアリスとの関係を探ることが可能なのかもしれない
逆にこっちの動きも監視される、もしくは監視することによる行動の制限もあるが制限の方はこっちは二人なのであまり問題も無く、監視されたとして、逆にアリスの行動を制限させることが出来るのでむしろ有難い
アリスの方は何をしたいか知らないが、こっちはただ単にアリスの迷惑行為を止めたいがだけなのでたとえアリスが何を企んでいようと、アリスとリアスの関係性が分からなくともこっちは関係の無い事だ
「と言うかそのリアスって子が話題のアリスって子前提なんスね」
「ん? そう聞こえるか?」
俺はまだアリス=リアスと決めている訳ではないのだが・・・・・
「思いっきりそう聞こえるっスよ ま、むしろそうである事の方がいいんじゃないっスか?」
「? 何でだ?」
「お友達になれそうじゃないっスか」
その言葉に思わず渋い顔をしてしまう
「アリスと友達か・・・・・」
「リアスと友達に、スよ」
にししと笑いながらミユは言う
「学校の方で仲良くなればこの一連の騒ぎも止めてくれるかも知れないし、何よりあんな可愛い子を友達に持つなんて鼻が高そうっスけどね」
あんたもアリスの事を可愛いと言い出すか
「いやだって可愛いのは事実っスからね 最近ではむしろアリスが出て来る事を歓迎する輩まで出てきたっスからね
アリスちゃんが出てくれるならシルエットの被害何て気にしない! ・・・って」
「・・・・・・・・・ついにオタクが現れたか」
本当にアイドルにさせる方針を考えた方がいいのか?
「んー、アイドルなぁ・・・・ でも俺がプロデューサーやれって言うんだろ 何で俺が自ら振り回され役をやらないといけないんだよ・・・・・」
・・・てかプロデューサーって何するんだ? 何かマンガとか見てるとやけに振り回されてるって感覚があるのだが
「・・・あいどるってなんスか?」
「・・・・・分かりやすく言えばアリスの可愛さを引き立てようって事だ 歌とか歌わせたり躍らせたりして それを仁が提案しててな」
イマイチぴんと来ていないのか不思議そうな顔をするミユ
「えっと・・・ 要はアリスに踊り子をさせたいって事っスか?」
「まぁ、そうだな」
アイドルも知らないミユを見るとやはりここはそうゆう現代文化が全く根付いて無いんだなぁと思う
仁の部屋は丸っきりヒキコモリの現代ニート部屋なのに
「ま、何はともあれ、偶然アリスに似た子を見つけたんスからそのアドバンテージを有意義に使うんスよ」
「偶然、ねぇ・・・・・」
偶然と言うか
「意図的、必然的に見つけられたって感じもするが・・・・・」
「・・・・ユウキ殿はロマンチストなんスね」
ミユは苦笑いを作りながら言う
「そのセリフ、恋人に告白する時に言いそうなセリフっスよね 君と出会えたのは偶然なんかじゃない、必然だったんだ」
声色を変えてミユは言う
「うるせぇ、たまたまだよ」
「まぁまぁそう言わないで ・・・・でも、そう言うと偶然的に必然だったって言い方も出来るっスよね
偶然は必然で、必然は偶然で、
そんな偶然的な必然を出会いって言うんだろうね・・・・・・」
「・・・・・・?」
ふとミユの口調が変わった気がしてチラリとミユの方を見ればミユは少し遠そうな顔をしていた
「・・・・君との出会いも、そんな偶然が生んだ、必然だったのかな・・・・・・・・・」
「・・・ミユ?」
そう呼びかけるとようやく気が付いたようで、
「・・・何でもないっス とにかく、お買い上げありがとうっスよ またご贔屓に!」
「? お、おう・・・」
誤魔化すように言うので深くは聞けなかったが、店を出て扉を閉める直前、
「・・さん・・・・」
ミユがボソッと何かを呟いた気がしたが、振り向くよりも早く扉を閉めてしまった
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・えっと、未夜ちゃん?
何?
そ、その・・勘違いは誰にでもあるのよ? あれはまずすい
うるさい
・・・・・そ、そう(そうゆう思い出したくも無い事を記しちゃうところが正に日記ってかんじね・・・・・)
別にいいもん 前のあとがきもう消したもん どうせ大して見られてないから大丈夫だもん
やさぐれないでよ・・・・・




