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日記のような物語(ダイアリーテイル)  作者: ミハヤ
「シフト・グリニッジ」
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ところで本当は今何時? 三刻

いじめられていた何て微塵も思わなかった あの冷鵺(れいや)が不登校だった何て知りもしなかった


あのいつも妙に気だるそうで妙に天然な冷鵺が過去にそんな事があったなんて思いもよらなかった

いや、もしかしたら自分だけがこんな嫌な出来事に会っていると勘違いしていたのかも知れない


「・・・・・次に冷鵺に会った時どんな顔をしようか」


「う、うーん、落ち込み過ぎじゃないユウキ君」


俺が悩んでいる姿を見て思わずと言った感じで苦笑いを浮かべるレイ


「むしろオレ的には前向きに苦しい思いをしてたのはオレだけじゃ無かったんだ! とか思って欲しかったんだけどなぁ」


「・・・・俺に緩みすぎとか注意しといて明るくしろとか矛盾してね?」


「オレはただユウキ君に少し気を引き締めてもらいたかっただけで、別に悩んで欲しかった訳では無かったから


それよりほら、元気だして、と言うよりたかが他人の過去話でそこまで落ち込むってどうなの?」


冷鵺の、いやロストの過去話を平然と他人事のように扱うレイ


もしかするとレイにとってはロストの過去の事など他人の話しなのかもしてない

同じ冷鵺なのに


「まぁ・・・・ そうだな ロストの身の上の事をここまで考えるのも馬鹿らしいか」


俺がレイのお節介を嫌ったように、ロストもまた嫌うだろう と言うより元から不登校の話しをしようとしなかったのだから聞かなかった振りしてロストに会うのが正解なのだろうな


「とりあえず気を引き締め直して見回りの続きをするか もしかしたら本当にシルエットがいるかも知れないし」


「そうだね 出来れば何も無いのが良いけどね」


レイは笑って言う


「ところでさ、ロスト中々戻って来ないね」


「そういえばそうだな」


自分のスマホの時間を確認してみるともう一時間半は経っていた ここから深月がいるであろうあの白錬屋(はくれんや)までロストが歩いたとしてもせいぜい二十分程度なはずだ

もうそろそろ帰ってきてもいいはずなのだが・・・・・


「き、きゃぁぁ!!!!」


「んぇ! 何だ!?」


唐突に聞こえる女の子の悲鳴 スマホから顔を上げて辺りを見渡すが見える範囲には誰もいない


「レイ! 悲鳴が聞こえた方角わかるか?」


「ゴメン分からない!」


これはマズイな・・・・・・・


「二手に分かれるぞ! 俺はあっちを探すからレイはそっちを!」


「分かった!」


俺らは二手に分かれて探す 


俺の方は少し木が多い場所を探した ここは木の葉が邪魔で見通しが悪く、入ればその分探しづらくなりそうだがレイの探しに行った場所は見晴らしが良い所なので俺はここを探す事にした


「どこだ・・・・・」


あちこちを探し回るが見つからない 特に見通しの悪い所はしっかり、もしかしたらと木の上も見渡してみるが誰も・・・・・


「誰だ!」


俺は腰のホルダーからハンドガンを抜き出し構える


確かに今何かの足音がした 注意深く辺りを見渡すが何もいない


「気の、せいか・・・・・?」


俺はハンドガンを降ろそうとした時、


「っ・・・・・・・!」


俺は咄嗟に木の後ろへ隠れた


近くでハッハッとイヌ科がよくするような呼吸と足音が聞こえる


顔だけ出して様子を伺えばそこには真っ黒な、影絵のように真っ黒な狼がうろついていた


何時の間にこんな近くに・・・・・? 確かにさっき辺りを見渡した時にはこんな狼いなかったのに


狼は何かを探しているようで、しきりに下を向いては鼻を鳴らしている


俺を探しているのか、それとも、さっきの悲鳴を上げた子を探しているのか・・・・・・・

ともかく倒すしか無いか


俺は期を伺う


狼は何処か警戒しているようで時々辺りを見渡している 


ここから飛び出して先制攻撃でもいいが如何せん狼の正面に飛び出さないといけない位置に隠れているのであまり現実的ではない


ここは狼が背後を見せるのを待って奇襲を仕掛ける!


息を殺すようにして潜む


もしもバレていきなり攻撃でもされたら正直キツイ 何せこっちはタダの人間なのだから


トッ トッ と足音、もしくは自分の心臓の音だけが響く


段々と音は近くなり、一番近づいたところでイキナリ音が止まる


まさか、バレたか!?


「guuルルルルr・・・・・・」


狼は唸る これはバレてるか・・・・・・ 仕方ない、来ると同時に仕掛けるか!


覚悟を決めて狼の行動を待つ


そして次の瞬間地を蹴るような音がして、それに合わせて木から出て銃口を狼に、


「このや・・・・・・・あ?」


銃口は狼に向いてなかった と言うよりそもそも狼は全く別のところに飛びついていた


「あ・・・・・・あれ・・・・・・?」


まさか狼が潜伏場所間違えた?


そう思ったがすぐに狼は間違っていないことが分かった


「わ、わぁ!」


狼が向かっている場所から誰かが飛び出る


狼が来ると分かって飛びだそうとしのだろうがつまづいて転んでしまってる


飛び出したのは朱い髪に朱い耳と尻尾の少女—————————


「って、深月! 何で此処に!?」


「あ、ゆ、ユウキさ————————————」


突然深月が出てきた事により遅れてしまった またあの時のように遅れてようやく気付いた


——————深月が狼に襲われそうになっている事に


「っ!! やべ!!!!!」


慌てて銃を構える 


「あ、あ・・・・・・・・」


深月と狼の距離はもはや数メートルも無い だが問題無い! 俺には『時間移動』、前速(リクイック)がある! これなら時間なんて関係ない!


(リクイ)————————!」


ガチン


「「(ック)———————————————あ・・・・・」


・・・・・・・・・ここに来て、ようやく悟った ようやくわかった レイが言っていた緩み過ぎの意味を冷鵺(ロスト)が言ってた天狗になるなと言う意味を


確かに俺は時間移動が出来る 速さなんて関係がない あの時と違ってすぐに手が届くだろう


・・・・・・・ところで話は変わるけどさ、強い最終形態になれることの出来る敵と出会った時に最も簡単に倒す方法は何だと思う?


答えは簡単、最終形態になる前に倒せばいい、分かりやすく例えるとスーパーなやつになる前に倒せばいい


それを今の状況に例えると・・・・・


「み、深月ーーーー!!!」


どんなに速い弾丸を打てても打つ前にやられてはどうしようもない


狼は俺が打つよりも早く深月を捉えた


そして狼に弾丸が当たり狼を紅く染めると同時に、また深月も紅く染まっていた・・・・・・・

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