実戦闘ノ時間 其ノ二
「うわあぁぁ!」
人が、あ、人じゃ無いんだよな・・ 町の者が逃げて行く波に逆らって進んでいくと
「おぉ・・・ カッコいいなあれ!」
「・・・・・ゲームのしすぎじゃ無いの?」
呆れたようにため息をつくロスト
「いやだってカッコいいじゃん!」
そこにいたのはドラゴンだった
幻と呼ばれる竜 その姿はよくある四足歩行で翼が付いていて、全体的に黒っぽく何処かユラユラとぼやけているようなエフェクトがかかっていて、まさしくシャドウドラゴンだった
「いやまカッコ良いけどさ、あれ明らかシルエットだから捕食されるから」
まるでその言葉に答えるかのようにドラゴンは大きく吠える
「ま、とにかくこいつを抑えるってのが最初のお仕事かな」
「・・・・・・あれを止める事出来るの?」
「今更?」
もう一度ため息をつくロスト
「てか止める為にそれを渡されたんでしょ ならそれ使えば多分止められるでしょ」
そう言ってハンドガンを指差すロスト
「これ効くのかな・・・・」
「とにかくまずはやってみて! 僕が取り敢えず近接やるからユウキは後衛、王さまはユウキの近くに居て万一ブレスとかしたら跳ね返して」
「りょーかい」
レイが頷いたのを確認してドラゴンに飛び掛かるロスト
「さ、ユウキ君もガンバ!」
「お前は何もしないのかよ・・・・」
「だってオレ一般人ですし 凄そうな能力もってるように見えて身体能力人並みですし」
「それを言ったら俺もそうなんだが」
「だからそれ持たされたんじゃない?」
ハンドガンを指差すレイ
「きっとユウキ君の能力を使ってそれをうまく使いこなせってことでしょ」
「そんなこと言われても・・・」
「ねぇ! 話し込んでる暇があったらせめて撃って!!」
いつの間にかドラゴンに押しつぶされそうになってるロスト
「あ、あぁ!!」
とにかくまずは撃たないと
俺は銃を構え、ドラゴンを標的に引き金を引く
パンという音と共に銃弾が発射
しかしさすがはドラゴンと言うべきか、軽やかに飛んで平然と避ける
「くっ!」
俺はたて続けに銃を打つ しかしやはり飛んでいるドラゴンには当たらない と言うかこの距離をハンドガンで対抗は少し無理がある気がするがとにかく打ちまくる
そして八回銃の引き金を引いたところで玉切れになる
「あーもう!!」
苛立ちながら俺はマガジンを交換する その間ロストは黒い刃を手にドラゴンと空中戦 ロストの身のこなしは中々で意外にもドラゴンと渡り合っている
しかし攻撃はお互いに弾くばかりでダメージは当てられない
せめて、銃弾を当てて隙を作れればいいなだが・・・・
「そう焦るな」
唐突にポンと俺の頭を叩くレイ
「何するんだよ!」
邪険にその手を払う
「闇雲に打っても当たらないだろ 下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるってのは相手が動かない時のみの話しだぞ
まずはどうやったら当てられるか考えろ 考えることが大事だってオレも言われたぞ」
考える事が、大事・・・・・・
「・・・・・・・・」
そうだ、考えろ 考えてみろ
ドラゴンに俺の銃弾は当たらない、てか素人がそう簡単に当てられるか
・・・いや、一応FPSとかのゲームはやってたんだ それをもとにどうにか出来ないか?
弾を避けるような相手にはFPSだとどう当てようとする?
足止めをする? いやそんなのは出来ない いやもしかしたらロストなら出来るか?
そう思ってロストを見るが、防御に必死でそれどころでは無さそうだ
なら、先読みでもして撃つか? ・・・・いや無理そんな技量無ぇよゲームでもそんなこと出来なかっただろ
ならどうする? 俺の能力、時間移動を使ってどうにかする? いやこの場合どうにも・・・・・
「あ、そうか! その手があったか!」
俺は再び銃を構える その気配を感じ取ったのか何となくこちらを見たのが分かる
きっと俺が銃を撃ったと同時に避ける気なのだろう
「だが、次は避けられるかな?」
俺は銃の引き金を引く と同時に、
「前速!」
途端ドラゴンの叫び声
弾丸が在り得ない速度で飛来しドラゴンに着弾する いや正確には撃った弾をドラゴンの近くまで移動させたのだが
「ナイスユウキ!」
ロストは空中で刃をドラゴンに突き刺し、
「ていや!」
そのままドラゴンを真っ二つにした
ドラゴンは大きな雄たけびを上げたのち、ゲームみたいに黒い何かを振りまいた後に消滅した
「うん、よくやったユウキ!」
ロストは降りてきて手を片手を挙げる
「ロストも」
俺は挙げるのではなく下げてロストと手を合わせる ロストはハイタッチ、俺はロータッチという形になる
「あーあ、オレは出番なしか」
少しも残念そうな様子は見せずにレイは言う
「ま、レイは戦闘向きじゃ無いからね」
「それよりもハンドガン使うのが本当に俺の能力と相性良かったな! 仁はこれ予測してたのか!?」
「してただろうね 流石ゲーム馬鹿と言うべきか ま、ともあれ初仕事お疲れ様 この調子で今度から影退治を放課後にやっていくことになるのかな?」
「毎日か?」
「それは仁との相談かな? あ、バイト代とか出るかな?」
そんな事を話してると、
「おぉ、すげえなあんた!」
唐突に妙に小さい男性に話しかけられた
「ん? あぁ、たい「あなた達がシルエットをやっつけたの!?」
「ま、まぁ「本当にすげぇぜお前ら!」
わらわらと住民が集まって来た
「うえ・・・・・・」
少し嫌そうにするロスト どうやら人混みが苦手なようだ
「たはは・・・・・」
対してレイは少し困った様に笑う 見た目的にどうやらレイの方は人混みに慣れているらしい
同じ奴なのにどうしてこうも差があるんだ?
「おまえ人間か!? すげぇな!」
「今後もこの町を守ってくれないか!」
「まぁまぁ・・・・」
一度に沢山喋る者らをなだめながら思う
やはり、人を助けれるってのは良いことだ 俺が助けたお陰でここの誰かがケガを、もしくは死なずに済んだわけだ
少し怖いがこのシルエットバスターを続けよう
俺はひそかにそう思ったのだった
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