表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日記のような物語(ダイアリーテイル)  作者: ミハヤ
「シフト・グリニッジ」
28/129

協定世界時間 AM 00:00


「にゃはは! 久しぶり!」


いつの間にかそこに居た、黒い長髪に真っ黒な和服に茶色い肌、見た目だけでも明らかに愉快に笑いそうな猫耳を生やした黒い少女二つの尻尾を揺らしながらコンクリート塀の上に座っていた


ふと辺りを見渡してみるとそこは住宅街だった 特に変哲も無い、よくアニメで出てくる住宅街の描写風景が広がっていた


「あ、それとも初めましてだった? それとも一か月ぶり? 一週間ぶり? 一日ぶり? それとも・・・・・・」


とこの言葉だけわざとらしくニヤリと笑って言う

「さっきぶりかな?」


まるでそうであろうと確信しているような口ぶりである


「ま、何時ぶりとかはどうでもいいか いつ来てくれたかよりも今来てくれているという事実の方が大事なのだからね」


そう言って黒い少女は

「あ、ワタシの事はちゃんと名前で、未夜(ミヤ)って呼んでよね


・・・・・ワタシの名前、憶えてくれているよね? あ、それとも初見さんだからそもそも分からないとか? 


うーむ、登場シーンのタイミングでさりげなく名乗ればよかったたな・・・・・ あ! そう言えばワタシが猫又っぽい奴ってのも挟んで無かったな・・・・・・

あー、どうしよ? 今回は時間がテーマだからさっきのさっきぶりの(くだり)はしたいんだよね

そうなると自己紹介をどうやって挟むか・・・・・・・・


ま、いいか! さっきので期せずして自己紹介になったし、何も問題無し!

と、言う訳でテイク2!!」


そう言って未夜はいつの間にか取り出した未夜の体半分以上ある大きな本を取りだし、ページを開きながら言う


「さて、今日のテーマは時間を—————————————」


ふと、何やら大きな物音がした 未夜も不審に思ったようで一緒に横を向けば、


「ウオオオオオオォォォォォォォォォォォォォラ!!!!!!」


「ダアアアアアアァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・


何処かで見たことあるような、二人とも幽霊みたいに浮いていて全体的に黄色い筋肉質の人と全体的に青?グリーン?色の筋肉質の人が住宅街で波紋状のエフェクトを空中に広げながらパンチラッシュをしている異様な光景を目にした・・・・・・・・・・


「あ、今回はお呼びでないんで帰ってください」


未夜は切れ気味にそう言いながら指をパチンと鳴らすといつの間にかその二人が消え去っていた


「時間と言う言葉に反応して来てしまったのかな? まぁ、残念ながら今回は時間停止では無いので君たちはお呼びでは無いのだよ


・・・・・・・・ん? さっきの人達を見たこと無いかって? そりゃ仕方が無いでしょ 願いと言うのは感化されるものなのだから」


「いいかい?」 と、本を閉じて未夜は言う


「この物語の一番大きいなテーマは『願い』 もっと判りやすく言うと『夢』なんだ 


あ、そう言えば異端郷(アヴァロンエデン)の説明もしてなかったな・・・・・ ま、それは後にするとして、


それで、夢と言うのは基本的には『感化』によって生まれるものなんだ」


感化・・・・・なのか・・・・・・・?

確かに良く『警察の人に助けられたから警察官にないたい』と言うような感じの話しは良く耳にするが


「んー、まぁそれで合ってはいるんだけどちょっと違うかな 


ほら、良くさ、 人は一人だと生きていけない って言ってる人が居たりするけど、ワタシはそうは思わないで、 ワタシは 人は感化されないと生きていけない生き物、ってのは大げさにしても、人間は感化によって成り立っている生き物なんだと思うんだ」


感化によって成り立っている? それってどうゆう事だ?


「例えば・・・・・ あ、そうだ この話知ってる?


霊長類研究者の人達が観測として猿にサツマイモの餌付けを試していたんだ その時に泥のついたサツマイモを渡してたんだけど、大体の猿は腕や手で泥を払っていたんだけど、一匹の猿が海水で洗うようになったんだって するとその島に住んでいた猿たち全員が真似をするようになったんだ


ここまでは普通なんだけど、その島の全体にその洗い方が浸透してきた頃、遠く離れた島、それこそ泳いで渡れないような遠い島の猿も何故かサツマイモを洗って食べるようになったらしい 


って言う現象 これを百匹目の猿現象と言うらしい


そしてワタシはこれをこう解釈してるんだ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()って


まぁでも、この百匹目の猿理論は証明されていない、と言うか存在していないとされているけど、ワタシが言いたいのは『誰かが思いついたものは必然的に誰かがもう既に思いついている』って、事なんだ」


あぁ、そうゆうことか


つまるところ、遠い島にサツマイモを洗うという習慣が何故か浸透したという仮定で、そうすると初めて遠くの島でサツマイモを洗った猿は『感化されたことによって初めて』サツマイモを洗ったということになり、あくまでその島で初めてサツマイモを洗ったという事で、

「世界で初めて、って言う訳じゃ無いってこと」


思考を受け継いで未夜は言う


「これを当てはめて 例えばワタシが 「よし! 今回の登場人物は『時を止めたい』ってことにしよう!」 ってことになるとどうしても さっきの人達や、他に有名なメイドさんとか、ワタシの知ってるところだと氷世界の魔女とかあるかな?

 

とにかくどうしてもその人たちを思い浮かべちゃうんだ そうなると必然的にその人たちをイメージしちゃうからどうしてもその人たちにキャラクターが寄っちゃうんだよね・・・・・・


現に今も物語を紡ぐにあたってどうしても印象深かったお話の一部を取り入れちゃったりするだよね・・・


・・・・・これって権利侵害になるのかな? それともリスペクトだから問題ない?」


うーむ・・・・ と考えだす未夜


「・・・・・・・・・あ、ごめんごめん! そろそろお話(テイル)に入らないとね!」


そしてようやく未夜は本を開きなおして語る


「こほん! えー、今回のテーマはズバリ『時間を早める、時間を戻す』だ!

誰しも一度は願った事のあるものだよね もう少し行くのが早ければ お願い、時間を少しでも良いからもどして! みたいな


今回はそうあって欲しいと切実に願う少年が現実のすぐそば、本当にすぐ近くにある、現実とは程遠い、願いが叶う世界 異端郷(アヴァロンエデン)へと()()()()()——————————


そして例の如く最初は一つ、別のお話から」


そう未夜が言うのと同時に一人の少女が無邪気に走りながら目の前を通って行った


住宅街を走る無邪気な少女 実に微笑ましい光景だろうか 


そして少女は元気よくT字路を飛び出し———————————


「危ない!!!!!!」


唐突にそう叫びながら懸命に走る、中学生くらいの少年が目の前を通り過ぎる


「どうして、どうしてもっと早く——————————————




そう未夜が言った途端、全ての物が唐突にゆっくりになった









どうして、どうしてもっと早く気付かなかったんだ!!!!

間に合え、間に合え!!


懸命に心の中で叫びながら俺は走る


妙に遅く見える風景 これはきっとボクシングをする人とかがたまに言うよくパンチがスローモーションに見えるアレだと思う


帰り道、今日は週刊コミックの発売日だったのでそれを買いに行った帰り道、いつも通りただただ帰っていた


何らいつも通りと変わりのない帰り道だった


何か嬉しい事でもあったのか、元気よく道を小走りで歩く少女、そしてスポーツカーが走っているのか甲高いタイヤの音、いつも通りの変わらない——————————————


ん? いや、待て待て ここ車がやっとすれ違えるような少し狭い道が続く住宅街だぞ?

そんな音がするぐらいのスピード何か出せないだろ 誰か爆音でレースゲームでもやってるのか?

はた迷惑な


そう思い、この爆音の発信源を探そうとキョロキョロと辺りを見渡すがイマイチ何処かは分からない

しかし、


「・・・・・・これ、何か近づいて無いか?」


段々と爆音が大きくなっている気がする


何て言うか・・・・・ これ、もしかして目の前のT・・・・・・!


「っっっ!!!!!」


荷物を投げ捨てて全力で走る


目の前のT字路で、ある光景が目に入った

元気よくT字路に出る少女 少女がT字路に出た途端急に驚いたように右を向いた


少女が何を目撃したのかは残念ながらここからでは見えない しかしある種の予感と言う物が俺の中にはあった


懸命に俺は走る


どうして、どうしてもっと早く気付かなかったんだ!!!!

間に合え、間に合え!!


懸命に心の中で叫びながら俺は走る


妙に遅く見える風景 これはきっとボクシングをする人とかがたまに言うよくパンチがスローモーションに見えるアレだと思う


届け・・・・・・! 早く! 早く届け!!


そした、遂に俺の手が少女の腕を掴む  と、同時に



形容しがたい音と共に、俺の手から少女の腕が離れていった・・・・・・・・







以上を踏まえた上で、さぁ 物語が始めさせられるよ♪


次の針は1を指す

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ