要塞アルカトラズ編〈その二十四〉
項志「俺が行こう。」
亜輝「ダメだ、アルカトラズ本島の戦いで、まだ体力が回復していないだろう。お前は、もう少し休んでいろ。それにこの作戦、あ・うんの呼吸が必要だ。」
レッドル「この作戦、俺達が適任ということだな、亜輝。」
亜輝「そういうことだ。」
ブルーバ「しかし、パイロットは誰がやるんだ……」
亜輝「一人は俺がやる。」
項志「お前、戦闘機を操縦できるのか。」
亜輝「こんな時の為に、A級ライセンスを取得してある。」
項志「まったく、お前という奴は……」
礼子「ナビゲーションは私が行うわ。」
レッドル「もう一人パイロットが必要ではないのか。」
亜輝「手は打ってある。どうぞお入りください。」
そう言って、一人の女性を部屋に入れた。
項志「お、お前はキャサリンローズ……」
レッドル・ブルーバ「ね、姉さん。」
キャサリン「項志、本当にありがとう。あなたなら、やってくれると信じていたわ。」
レッドル「姉さんが項志に頼んだんだったな……」
キャサリン「ええ、それにしても、お前達、よく無事だったわネ……」
そう言って涙ぐんだ。そして、三人抱き合って再会を喜んだ。
項志「それより、あんた、戦闘機を操縦できるのか。」
亜輝「それは俺が保証する。その昔、彼女がドグマの手先になる前の話だ。その頃はまだコスモスは結成まもなく、組織といっても、寄せ集めの集団だった。その時のエースパイロットがキャサリンローズだ。キャサリンはたった一機でドグマ一個師団を撃破したことがある強者だ。」
項志「なぜ一機なのだ、戦隊ではないのか。」
亜輝「その頃のドグマは、圧倒的に強力であり、戦闘となると皆尻込みするありさまだった。その中でもキャサリンはすすんで戦斗に参加した。守るべきものがあったからだ。その時、両親はドグマに殺され他界していた。」
キャサリン「なぜ、そんなことまで。」
亜輝「悪いが、あなたの過去を調べさせてもらった。」
項志「キャサリンローズは悪ではないのか。」
亜輝「項志、よく聞け、キャサリンは正義の心を持ちながら、悪に手を貸さざるおえない事情があったのだ。」
項志「レッドル、ブルーバ兄弟のことか。」
亜輝「そうだ、ドグマが考えたのは人質を取り、キャサリンの動きを封じることだ。」
項志「そういうことだったのか。」
亜輝「人質を取られたキャサリンは、悪の手先にならざるおえなかった。項志、彼女にとって、それがどういうことなのかわかるか。」
項志「それほどとはな……」
亜輝「彼女は今まで、血の涙を流しながら生きてきたのだ。」
キャサリン「亜輝、あなた、そこまで私の心の中を……人質を取られたといえ、私のやってきたことは許されることではない。しかし、これからはコスモスの為、また人々の為に一生かけて償っていくつもりでいるわ。」
エド「どうやら役者が揃ったようだな……これよりアルカトラズ、最終決戦に突入する。これが最後の戦いだ。各自、全力で任務を遂行せよ。」
全員「了解。」
次回は、七月二十三日頃の予定です。




