要塞アルカトラズ編〈その二十一〉
竜馬にはね返されたミサイルで炎上したはずのアルカトラズだったが、その島が二つに割れ始めた。これで島が沈んで行くだろうとコスモス艦隊がそう思い始めたその時、島を割って巨大な空母が姿を現した。
亜輝「バカな、島が巨大な空母の一部だったというのか。」
レッドル「ついにその本性を現したか。」
項志「どういうことだ。」
ブルーバ「アルカトラズ島はカモフラージュということだ。」
総司令「全艦戦闘態勢、目標敵巨大空母。」
その時艦隊のモニターに人影が映った。
エド総司令「お前はドグマ最高幹部ハーケンクロイツ。」
クロイツ「久しぶりだな、ジョージエドワード。」
エド「お前がここを統治していたのか。」
クロイツ「そういうことだ。しかし、ここまで追い詰められりとはな、思わなかったよ……」
エド「勝算のない戦いは、無意味ということだ。それが戦いの鉄則だ……」
クロイツ「あの少年のことか。」
エド「そうだ。」
クロイツ「一人の人間にアルカトラズは落とされたわけだな。」
エド「それもあるが、お前たちにも油断があったのではないのか。」
クロイツ「そうかもしれん。鉄壁の要塞といわれ二十数年。おのずと戦斗など忘れていた。その証拠にお前が差し向けた刺客にアルカトラズ戦斗員は歯がたたなかった。」
エド「あの少年はすでに生命は捨てている。それに手にかけた人間は一人もいない。それより戦斗で散って行った人間を葬ってやったらどうなんだ。」
クロイツ「バカめ、ドグマに愛はない、死んだ奴らを憐れむ心など持ち合わせてはおらん。」
エド「やはりな、だがもう終わりだ。」
クロイツ「ここまではよくやと誉めてやろう。」
エド「ここに来て強がりはよすんだな。お前たちがアルカトラズで何をやっていたのかは知らないが、この艦隊を相手にどう戦うつもりだ。観念するんだな……」
クロイツ「それはどうかな。」
エド「どういうことだ。」
次回は六月十八日頃の予定です。




