要塞アルカトラズ編〈その十三〉
門番1「俺の名はキャサリン・レッドル。」
門番2「同じく、キャサリン・ブルーバ。」
項志「我皇項志だ。」
レッドル「ここの番人になって、お前のような奴は初めてだ。」
ブルーバ「ただの人間ではないな、強化人間か。」
項志「いや、ただの人間だ。」
レッドル「ただの人間だと、ここをどこだと思っている。アルカトラズだぞ……」
項志「そんなことはどうでもいい。やるのか、やらないのか、俺の目的は、拉致された人々の救出だ。お前達を倒し目的を果たす。」
ブルーバ「俺達を倒すだと。冗談にしては笑えん。」
項志「冗談かどうかは、戦ってみればわかることだ。」
そう言うと項志は、高速移動でレッドルに拳を向けたが、あっさりとかわされた。
項志「少しはやるようだな……」
レッドル「その程度では、俺達は倒せんぞ。」
項志「やはり、人間レベルでは無理か。」
ブルーバ「出し惜しみしていると、お前死ぬぞ。」
項志「そうだったな、お前達はドグマに強化されたんだったよな。」
レッドル「お前、なぜ知っている、誰に聞いた。」
項志「キャサリン・ローズだと言ったらどうする。」
レッドル、ブルーバ「な、なにー」
項志「そうだ、俺は、お前達の救出も頼まれている。」
ブルーバ「あの姉さんが、人にものを頼んだのか、信じられん……」
項志「今流行りのセリフだと、信じるか信じないかは、あなたしだいです。というところだな。」
レッドル「ブルーバ、こいつただ者じゃない。」
ブルーバ「わかっている。ここまで一人で来たのもうなずける。」
項志「一つ聞きたいことがあるんだが。」
レッドル「何だ。」
項志「ここの番人は、お前達の意思でやっているのか、それともやらされているのか……」
ブルーバ「俺達も拉致された。そして、ここの拉致被害者の命運は、俺達が握っている。」
項志「どういうことだ。」
レッドル「俺達が、この島から逃げ出せば、人質全員処刑される。」
項志「そういうことか。キャサリン・ローズから聞いた時、おかしいと思ったぜ。それほどの力があれば、すぐにでも逃げれるとな……」
レッドル「それはできん。」
項志「その正義感を悪用されてしまったのか。今は敵同士だが、同士になっていたかもしれん……だが、今は戦うしかないようだな。」
ブルーバ「残念だ。同じ正義の心を持ちながら、戦わなければならないのか……」
項志「『人はそれを運命と言う』というセリフを、以前テレビで聞いたことがある。」
次回は、三月十九日頃の予定です。




