レスキューボーイズ 第三部 要塞アルカトラズ編〈その一〉
レスキューボーイズプラスワンとなった三人だが、亜輝も項志もトレーニングに励んでいた。
しかし、その後ろには礼子がいた。
礼子「そんなことで、世界の平和が守れると思っているの……もっと速く走りなさい。」
項志「亜輝、お前の言うところの正義とは何だ……」
亜輝「俺にも、よくわからん……」
項志「速く走ると速過ぎると言い、遅くなると速く走れと言う。どうすればいいのかな、亜輝君。」
亜輝「俺にもよくわからん。」
そんな事を言いながら浜辺をランニングしていた三人だが、その先に白衣をまとった医者らしき人を波打ち際で発見した。
そして三人が近づくと、その人物は波にさらわれていたのだが、最後の力を振り絞って立ち上がり、
「これをコスモスに届けてくれ。」
と言い残し息絶えた。その手には丸い円筒形の筒の中に書類らしきものが入っていた。
項志「これはドグマの科学者なのか、それとも……」
亜輝「この経緯からすると、ドグマに拉致され使われていた科学者かもしれない。いずれにせよ、警察、そして渡瀬さんに連絡だ。だがドグマがらみなら、以前東京ドームでの担当だった江戸川警部が適任かもしれん。」
項志「とりあえず、渡瀬さんに指示を仰ごう。」
そして渡瀬さんに連絡をとった。
そして二十分後、渡瀬さんと江戸川警部が到着した。
竜馬「どうした、ドグマの研究員なのか。」
警部「お前達に会う時は必ず事件だな。」
項志「それはこっちのセリフだぜ。」
礼子「そんなことより、この人が誰なのかを調べなければならないわー」
亜輝「この人がコスモスに渡してくれと……」
そして竜馬にその書類を手渡した。そしてその書類を見た途端、竜馬の顔色が変わった。
竜馬「あのアルカトラズから逃げて来たのか。」
警部「アルカトラズといえば難攻不落の刑務所のはずだが。」
竜馬「いや、それは昔の話だ。今はドグマの管轄下に置かれている。刑務所というより研究施設と言ったほうがいいだろう。しかし、その内容は悲惨なものだ。世界各地から拉致された科学者が、強制的に研究させられている、強制収容所なのだ。」
警部「あのアルカトラズが、そんな事になっていたなんて知らなかった。」
竜馬「無理もない。この事案はトップシークレット、日本の中でも、ほんの数人しか知らされていない事だ。そして、壕騎、この事件はここだけの話ということにしておいてくれ。」
警部「わかった、超極秘事項として取り扱おう。そして、そのむくろ、マスコミに気付かれる前にねんごろに葬ろう。取材は一切シャットアウトする。」
竜馬「ああ、そうしてくれ。報道されるとまずいことになる。こちらに優位に運ぶ為にもドグマに知られるわけにはいかない。それにこの研究員、生命をかけた行動も無になる。」
亜輝「アルカトラズ、またの名を難攻不落の鉄壁要塞。アメリカ、フランス、イギリス、ドイツと世界の精鋭部隊が侵入を試みるも全て失敗している。」
項志「それほどすごいところなのか。」
亜輝「ここに侵入して生きて帰った者はいない。」
竜馬「ドグマの中でも超一流の研究施設だ。この施設を攻略できれば、世界の紛争の50%以上を抑えることができるだろう。お前達の両親も、その為に戦って来たと言っても過言ではない。」
項志「そうだったのか、渡瀬さんやりましょう。」
竜馬「わかっているだろうが、命がけだぞ。」
亜輝「ここを叩かなければ世界の平和はあり得ない。命をかけるだけの価値はあるでしょう。」
礼子「ええ、そうね。私も覚悟を決めるわ。」
竜馬「この状況から推測すると、千載一遇のチャンスかもしれない。アルカトラズから脱出など、今までなら考えられないことだからな。それに、もう一枚の紙には、鉄格子のシークレットナンバーが途中までだが解読してある。この続きの解読を神龍、小早川の両名で続けてくれ。」
亜輝・礼子「わかりました。」
竜馬「俺は、アメリカ、コスモス支部に応援を要請する。これはアメリカ支部の悲願でもあるからな。」
次回は十月三十日頃の予定です。




