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【キミの声をきかせて】~声を失った少女は、四人の王子に溺愛される~  作者: みみまる.com


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EP27:響也と春琉の決意。


春琉side



放課後の教室で眠る澪を見て…ため息が出た。


事故の日…澪に助けられたあの時に、俺は思った。澪を大切にしたい幸せにしたい絶対守りたいって。


泣きじゃくる澪に守るって言った言葉も嘘じゃない。今でもちゃんといつも澪のことを静かに見守ってるつもりだ。



事故の日から数日俺は少しだけ入院していたが…その時の一人時間ぐるぐると頭の中を支配する暗い感情…。


暗い感情に支配された俺は、あんなに必死に俺を助けてくれた澪に、今まで俺は何をしてやれた?

あの日に酷い言葉を澪に吐いてしまった事が頭から離れなかった。



それと同時に…



俺よりも先に澪を守る響也の姿。


俺が嫉妬で酷い言葉を吐いた後に…澪を励ましたのもきっと響也。


そして声が出た時に誰よりも喜んで泣く響也。



絶対俺がって思ってたけど……



あいつらの絆みてーなのが…俺と澪にはない物で、そんな絆で結ばれてるあいつらを見てると…


澪が幸せになれるのは俺といることじゃなくて…響也といることだと思った。


独占欲と嫉妬で感情が爆発する俺はまた澪を傷つける…。澪が好きすぎてまた同じことをしないとは言いきれねーよ…。


昔から澪だけを想い続けた響也は誰よりも澪の幸せを願ってるのが分かる。

あいつになら託せると思った。

俺の最高の親友だからな…。



一緒に中庭で二人になった時は…危なかった。可愛いことを言う澪を思わず抱きしめてしまった…あれからは二人きりになるのはやめた。



せっかく決めた決意がグラグラと揺れるから。



眠ってる澪を、たまらない気持ちで見つめていると教室に戻ってきた響也に澪を託して…俺は屋上に行って時間を潰すことにした。


鉢合わせでもしたら意味ねーし…託しときながら澪が他の男といる姿を見るのは堪らない。




そんなことを一人考えていると…



────ガチャンッ



誰かが屋上に入ってくる音に視線をやると、息切れをした響也だった。



「ハァ…ハァ…まだ靴あるから…学校にいると思った…ハァ…やっといた」


「…どーした響也…澪は?」



澪の名前を出した瞬間、俺を睨んでくる響也



「澪は?って気になるなら自分の目で確かめろよ。最近なんなんだよお前、おかしくねーか?」


「…は?別におかしくねーよ」



響也は、俺を見透かすように睨んでくる。


なんなんだ…こいつ…。



「お前さ…澪が好きじゃなかったわけ?誰がどう見てもお前澪の事好きだよな?


なんで最近避けてるわけ?おかしくね?大事にしてやれよ」



「…うるせーよ…澪を好きなのはお前だろ?澪を大事にするのはお前だ」


「…は?何言ってんの?」



「だから…俺は無理だから…響也に任せるって言ってんの…わかんない?

お前みたいに優しくなんてできねーよ…」


「は?何言ってんの…?意味がわかんねーんだけど…お前らしくなくない?」



目の前の俺の葛藤なんてわからない響也に腹が立ってくる。


澪と大切な絆があるお前には俺の気持ちはわかんねぇよ。


そう思うと俺の口からは言葉が止まらなくなった。



「お前みたいにな、優しく見守ったり話聞いてやったりできねーよ!!


あいつといると幸せと同時に黒い感情に支配されてコントロールできねーんだよ!!


あいつは俺を必死こいて助けてくれたのに…俺がしたのは…あいつに酷い言葉を投げることだけだよ!!!!


お前も見てたから知ってんだろ!!!!


それに…お前らみたいな特別な絆も俺にはねーんだよっ!!!」



「なんだそれ…俺だって澪に傷つけること春琉以上に言ったけど?それでも今大切にしてるならそれでよくね?


てか…それって俺に嫉妬してるってこと?お前…澪のこと大好きじゃん


それじゃダメなわけ?


気持ちに素直になれば?澪、泣いてたぞ」



澪が…泣いてた…?なんでだ?

なんかあったのか…?!



「は?澪になんかあったのか…?」


「あーうざ…俺からしたら…春琉がうらやましーよ…」



聞いた質問に答えずにうざそうに俺を見てくる響也、それと同時に俺に確かめるような顔をした。



「あ?何言ってんだよ」


「春琉…最後に聞く…お前澪のこと本当にもういいわけ?それともちゃんと自分の気持ちと向き合うか?」


「…響也に任せるって言ってんだろ。俺の決意も揺らがねーよ」



すると、その答えが不満なのか響也はイライラした顔をして俺を睨む。


なにキレてんだよ…意味わかんねーよ

お前が聞いてきたんだろーが…

俺は最初からお前に任せるって言ってんだろ…



「お前がそんな根性なしだと思わなかったわ…お前に澪はやんねーよ!!!!

…ふざけんなよまじで!!!

澪の気持ちなんてお前にはわかんねーだろーな!!!!」



そう言った響也は思いっきり屋上の扉を蹴ると屋上を飛び出して行った。



「…チッ…なんなんだよ…しょーがねーだろーが…」



そして、こんな時でもやっぱり頭に浮かぶのは澪のことで…



澪はなんで泣いてたんだ…?なんかあったのか…?


泣いてるならせめて一人で泣くなよ…


お前の涙を拭うのも抱きしめるのももう俺の仕事じゃねーからな…


響也に任せるから…響也と幸せになれよ…澪


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