旅立ち(4)
草原の隅に置かれた小さな牧場に俺はいた。
玄関から呼んで、来た人は男性だった。
5、60代だろうか?
どこから来たのか、という質問に俺は答えられずにいた。
まず、ここがどこの牧場なのかもわからない、俺はとりあえず、ここはどこの国なのかを聞くことにした。
「あの、ここってなんていう国ですか?」
質問をされた男性は驚いたような顔をして、暫く時間を置いてから答えた。
「ここはマグノリアという国だよ、しかし何故そんなこと聞くんだい?」
「いや、気が付いたらあっちの方の森の中にいて、近くで戦ってた人に助けられたんです。」
この世界のことについては聞かないようにしておく。
目の前の男性は、手をクイクイッとするようにし、俺に家に上がるように言った。
「最近、各国で街を彷徨ったり、森で彷徨ったりする人が堪えない噂がたっとる。その1人がお主だとすれば、何かよからぬことが起こるかもしれん。」
俺は頭の中がはてなだらけだった。
「どういうことですか、俺以外にも彷徨ってる人がいるって」
「わしのところに来たのはお主が初めてであるぞ。戦いに巻き込まれても抵抗できるように必ず武器は持つべきなのだが、お主は何も持ち合わせておらんようだな」
その男性は話し終わると、壁にかかってる剣を一つ取り出し、鞘に収めて俺に渡して来た。
「少なくとも武器の一つは持っておくべきだ。なにかあってからでは遅い。必ずしも助けがいるわけではない。」
俺はしぶしぶ剣を受け取り、腰にさらに譲り受けたベルトを付けて装備した。




