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私の日常の非日常  作者: タフ
13/14

色々な部屋

初の連続投稿です。

少し短いですが宜しくお願い致します。


 えーと、今日は何を話そうか。



 私が不動産で働いていた頃の話をしようと思う。





 あれは私が初めて正社員として働き出した頃の事だ。

 それまで色々と働いてはいたが、それはすべてアルバイト。ちゃんと正社員として働かねばと思い、選んだのが不動産業だった。




 不動産業を選んだのは単純で、引っ越しの時に何かと親身になって対応してくれた担当の方がかっこよく見えたこと、そして物件探しが楽しかったからだ。




 もちろん楽な仕事ではなかった。

 売買ではなく、賃貸の担当な分、幾分かは楽だったかもしれない。それでも慣れないパソコン業務に、知らない土地での案内、覚えるべき事はいくらでもあった。


 そんな風に毎日忙しい中でも、お客さんが満足する部屋を見付けられたときの満足感が好きで、続けることができた。









 私がこの仕事を辞める切っ掛けになったこと。

 それはあまりにも「ソレ」と遭うことが増えたのも原因のひとつだった。






 玄関に立ちはだかるようにしている長い髪の女。


 お風呂場を見に行くと、私にだけ見える血の跡。


 ベランダで上の階から逆さに此方を見る男。


 出ていけ、と唸る老人。


 押し入れを叩き続けるナニか。


 床から伸びる手。


 不自然な爪跡。


 謎の悪臭。


 急に足を捕まれる事もあったし、耳元の声なんて頻繁にあった。





 普段の生活で遭う分にはしょうがない。そう諦めている。

 だが、さすがにこれはきつかった。







 それから数年で、職場を退職することになった。

 それまでに案内した部屋の事は気になるし、できるだけ「ソレ」の居た部屋は避けるようにはしていた。

 それでも、何故か気に入ってしまうのだ。まるで吸い寄せられるようにその部屋を契約する人がいる。そこ以外考えられないと。




 幸い、契約した部屋で何かが起きることは無かったが、やはりどうにも後味が悪い。

 だが、きっと向いていなかったのだと諦めて、職場をあとにした。



 今もあの部屋は、誰かを待っているのでしょうか。









 信じられない人には信じられないでしょう。

 それでもこれが私の日常です。

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