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第三話  少年の決意と行動

少年は父からの難題を受け一年で小規模な試作品を作ることになる。

そこで少年は馴染みの工房を訪れたが、店主から断られて知り合いの店を紹介された。


**ピストン**:エンジン内にある空気を圧縮するための部品

**シリンダーブロック**:シリンダーを動かし圧縮爆発を起こすための場所

父から一年で試作品を制作せよとのお達しを受け、少年は馴染みの工房に紹介してもらった人の元へお願いに来ていた。


「からんからん」その音と同時に少年は入店した。


それと同時に店主がこっちをみてきた


「坊主なんのようだ。ここは坊主のような子供の来る場所じゃねぇぞ。邪魔だから今すぐ帰んな。」


そんな言葉を聞いた少年は慌てながらも正直に話した。


「違うんです今回は依頼のために来たんです」


そう言いながら設計図を広げ作りたいもの説明を始めた


「これはエンジンという機械の部品です。元々は右のようなものを作る予定でしたが、試作品として左側の設計図のものを製作することにしました。この設計であればここのガレクさんが作れるんじゃないかと聞きここに参りました。」


その設計図を見たガレクは少し悩みながらも少年を見た


「こりゃちと難しいかもな。作れないこたねぇが、予算と時間がかかりすぎる。あんたみたいな子供には難しいんじゃねぇか。」


その言葉を聞いた少年は諦めたくない一心でガレクに煽るように話し出した。


「そんなこと言ってどうせ作れないだけだろ。まーいい俺は別の職人を探すまでだ。王国一の腕と聞いていたが大したことないな。」


その言葉をきいたガレクは手に持っていたハンマーを机に「ドン」とおき少年に向け憤慨した顔を向けた。


「そんなこと言われて黙ってられるか。俺は間違いなく王国一の職人だそれだけは譲れねぇ。そこまでゆうなら作ってやるよ。ただテメェの財布がすっからかんになっても俺は気にしねぇからな。」


(やはり煽っておいて正解だったなこういうタイプは煽れば乗ってくるのが鉄則だからな)


そんなことを考えている間にガレクは近くにあった端材を使って限りなく真円に近いピストンを作ってくれた。


(これは完璧とまでは言えないが限りなく深淵に近いな)


そう思いながらも少年はガレクに頼むことを決断した。


「ありがとうございます。資金に関しても必要な道具に関してもなんとかしますので、よろしくお願いします」


そう言葉を交わしたのち、ガレクは早速素材などについて話し合い出した。


「今回の仕組みを聞いた限りだと爆発が起こる分強化された鉄が必要になってくる。そうなると魔鉄鋼が必要になってくるが、少し費用は上がっちまう。」


そう言いながらもガレクは他の鉄の種類を模索し始めた。


(魔鉄鋼なら前世のレースマシンで使われていたエンジンの素材と同等の強度があるが加工の難易度がとてもじゃないが高いものだ。加工する上ではそれ相応の魔道具や腕が必要になる。ガレクの腕は確かだが、魔道具に関しては調達するしかないな)


そう考えながらも少年もガレクと同様悩み始めていた。


「悩んでてもしょうがない費用は気にしなくていいった話だったよな。なら魔鉄鋼で行くぞ」


その言葉と同時に少年は(やはり魔鉄鋼しかないか)そう考えて了承した。


「そのためには必要な魔道具があります。特に魔道旋盤は絶対に必要になってくるはずです。」


その言葉を聞きガレクは嫌な顔をした。


「魔道旋盤にだけは手を出したくなかったが仕方ないか」


その言葉を聞き少年は不思議そうな顔をしていた。


「なぜ使いたくなかったのでしょうか。」


その言葉を聞いてガレクは表情が険しくなった。


「当たり前だ機械に頼るのは二流のやつがやることだ。だから基本的には機械は使いたくねぇ。だが、設計図を見る限り今回はミクロン単位での調整が必要になる手を使ってその精度を出すにはなかなか難しいものがあるからな念のために使うまでだ」


その言葉を聞いた少年は納得をした上にテンションが上がっていた。


(この人は本物の職人だここまでのこだわりを持った人なら全幅の信頼をおいて頼っても良さそうだな)


そう考えた少年はまずは魔道旋盤を得るべく父との交渉をしに執務室へと向かった。


「父上入ってもよろしいでしょうか」


その言葉と同時にいつも通りの父の声で「入れ」と言われた


少年は扉に手をかけ自分で入っていった。


「試作品の開発において魔道旋盤が必要なのですが、調達していただけないでしょうか。」


その言葉を聞き父は怒気の混じった声を出した。


「なぜそれが必要なのだ今までは使ってはいなかったでわないか。材料費くらいは出せるが、ものとまで言われると流石に考えるぞ」


少年は少し足がすくみつつも今まで以上に自信に満ちた顔になった。


「いえ今までは確かにそれでも良かったのです。ただこれはできるだけ資金を減らし長期の開発でも耐えられるようにするためのものでした。しかしながら今回一年という期限が出たこと、職人と相談しミクロンレベルの切削が必要なこと、そこを踏まえ考えた結果が魔道旋盤の調達という考えに達しました。」


この言葉を聞き父は折れたかのように少し悩みながらも決断をした。


「わかったならば、調達をしよう。しかしながら、いくら私とはいえど時間がかかる可能性がある。それでも良いか」


そう話した父は子供への期待を持った父のような気持ちになっていた。


ただ、その父の言葉を聞き反対するものがいた。


「なりませぬ大旦那さま、魔道旋盤はとても高価なもので、簡単に入手できるものではありません。前回のお叱りの時に話していたように、まだ利益が確実に出るものでもない不利益しか出してないものに対してさらに莫大な投資をすることは、とても危険なことです。」


その言葉は父が長年信頼の奥執事のバルターからの言葉であったが、父は首を縦に振ることはなかった。


「バルター貴様のゆうこともわかる。確かにその通りだいつまで経っても成功せずさらには不利益しか生んでいない開発プロジェクトにさらに費用を出すのは危険すぎる。しかしだな、自分の息子がここまで考え自ら進言してきたのだ、ここはこの成長のために、資金を出すのが父としての最低限の役目であろう」


その言葉を聞き少年は内心驚き喜んでいたが、決して顔に出すことはなかった。


「作用でございますか、これ以上私に口出しする権利はありません。」


その言葉と共にバルターはまた一歩下がった場所へと戻った。


その後少年は父の部屋を後にし、もう一つ必要なものを準備し始めた。


(父上のおかげで、魔道旋盤は手に入れることができそうだ。しかしながら、冷やし嵌めをする以上金属組成ごとの膨張度を知らない限りはピストンをシリンダーブロックに入れることはできないだろうな。ならば、あの人に手紙を送り手助けを願うほかないか)


そう考えた少年はそのある人に対し、手紙を送る準備を始めた。

今回は比較的専門的な話が多かったのでつまんなかったかと思います。

次回からまた少年の過去についての話をするのでぜひ見てください。

次回は5月21日木曜日12時からになります

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