第十話 新たな出会い
前回自転車にエンジンを乗せたバイクを完成させたアルフィーたちは販売をする上で必要な金策が得意な人を探していたところ、父から友人の息子を紹介された。その人に会うことにしたアルフィーは父の友人の息子の元へ、父と共に向かうのであった。
少年と父は前回の手紙を送った相手のところへと向かう道中にあった
「父上今回話す相手はどんな方なのですか」
少年は少し緊張しながらも興味を持ってくれたことへの嬉しさであまり気にしていない様子であった。
「今回会うのはリベル男爵家当主リベル・フォン・バーロン男爵の息子であるリベル・フォン・ルーク様だ。
彼はおまえのように幼児の時から計算に秀でており、他人と話すことを得意とするいわゆる天才肌の持ち主だ」
少年はその話を聞いて不思議そうな顔をした。
「父上交渉上手という彼の得意な分野が父上の話には入っていないように聞こえたのですが、本当に交渉力に長けているのでしょうか。」
その少年の言葉を聞いて父は少し伝え方が悪かったことを反省していた。
「すまない説明不足だな。話すことが好きなルーク様は社交界などで多くの大人や同級生と話している。
ゆえに些細な動作から相手の考えや感情を推測し、相手の欲するものを引き出すことがすごくうまいんだ。
私ですら交渉の場で勝てる自信はない」
少年は驚いていた。
シュミット商会は父の手腕と交渉力で今の立場を手に入れたと言っても過言ではない。
その父ですら交渉の場で勝てないというということは相当な話し上手である可能性が高いからだ。
「ついたぞ」
その言葉と同時に門番の人と父が話し中へ通された。
少年はものすごく驚いた顔をしていた、男爵家といえど貴族とても美しく豪華絢爛な屋敷であったからだ。
確かに少年の家自体も広さでは劣らないほど大きな家ではあるが、豪華絢爛な装飾具に関しては全くもって別世界であった。
「ルーク様はこちらでお待ちです」
その言葉と同時にメイドがドアをノックして入室の許しを得ていた。
「ルーク様お客様が到着されました」
その言葉と同時に若い青年の声がしてきた。
「どうぞ」
その言葉とともにメイドは大きな扉を開け、客室へと少年と父を通した。
「お久しぶりですルーク様私シュミット商会の当主カーマー・シュミットです。
そして横にいるのが我が息子アルフィー・シュミットです。」
そう言いながらこちらを振り向いたルークを見て少年は驚いた。
ルークにどこか見覚えがあったからだ。
「お久しぶりですねアルフィー殿」
ルークは少年がまだ0歳頃から4歳頃の時、父の友人とともによく少年の家に来て遊んでいたからであった。
「まさかアルフィー殿がここまで大きくなっているとは。
昔みたいに気軽にあだ名でなんて呼べないですね」
そう言いながらルークは笑っていた。
少年はというと昔こそ仲は良かったものの、今まで会っていなかったことから少し緊張をしていた。
「お久しぶりですルーク様今回は私の研究開発に興味を持っていただきありがとうございます。」
そう言いながら少年は頭を深々と下げた。
しかしルークは少しこめかみを掻きながら少年に向かって話し出した。
「アルフィー殿そんなに緊張しなくても良い。
早速話を聞きたいので是非こちらに」
そう言いながらルークは自分の前にある椅子へとアルフィーを誘導した。
「それでは早速アルフィー殿の現在の研究開発の内容と実用品の話を聞かせてください」
その言葉の後少年は現在の最終目的である自動車のこと、そして現在試験段階であったエンジンを早速自転車につけてバイクにしたこと。
何よりもバイクの販売と金策をルークに手伝って欲しいことその全てを話した。
「なるほど自動車というのは確かにこれからの社会を大きく変えるものかもしれません。
特に一般庶民の間では大型や中型の荷物のやり取りは基本馬車で行っており、到着までは一ヶ月かそれ以上かかることがザラです。
これさえあれば最速最短で遠くの村までも荷物を届けることができるようになる。
これはそれだけの利便性がある。」
その言葉を聞いた少年はさらに付け足すように話し出した。
「自動車に関しては貴族にも多く売れると思います。
自動車自体は豪華絢爛な装飾などはつけない状態で販売します。
それこそ庶民でも買えるような値段で。
しかしながら、貴族用にオーダーメイド版も作ればそれこそ自分の財力などの証明となります。」
その言葉を聞いてルークはニヤニヤし出した
「確かに今の貴族社会は自分の権威を見せ合うのが通例であり、伝統のようになっている。
もし車のような高価なオーダーメイド品を時間をかけて作るようにすればそれだけ価値も高まり、貴族の間でも流行る可能性は高い。」
そう言いながらルークは現在開発がほぼ完了しているバイクの話へと移った。
「さて、自動車はここまでとして問題はバイクです。
バイク自体も高価なものであるバージョンと安価なものを作ると言っていましたが、貴族の間で流行るとは思えません。
確かに庶民の間で出前ように使ったり移動手段として使うのはいい案だとお思います。
しかしながら、貴族の間では危険な乗り物という立ち位置になりかねません。
なので、より詳細な計画を立てませんか。」
その言葉はルークが協力してくれることを表していた。
「良いのですか。
まだ試作品も見てもないし載ってすらないのに」
そういう少年に対しルークは優しく笑った
「いえこれは試作品を見るまでもなく良い技術だといえます。
あなた自身の自信に満ちたプレゼンと説明そして何よりあなたの父上がここまで投資をしてくれている時点で、私はあなたに協力したいと話していて思った。
だからこそ私はあなたのためにお金を稼いでくる。
だからあなたは思うぞうぶんいい自動車とバイクを作ってくれ」
そうルークが言ったことで少年はとても喜んだ。
(父が話していたことが本当ならこの人と協力すれば販売網も、資金もうまく集まるかもしれないなら協力をお願いするほかない。)
「わかりました。
これからよろしくお願いしますルーク様」
そうゆう少年にルークは少し歯痒い思いをしていた。
「後もう一つ協力関係になった以上様や殿などの敬称をつけず対等な関係として話したいんだがどうだろう。」
その提案は少年にとっては嬉しいことだった。
「もちろんですルークこれからよろしくお願いします。」
そう話す少年を見ながらルークはにこやかな顔をしていた。
「こちらこそよろしくアルフィー」
そうしてここに新たなチームメンバーが加わったのであった。
今回も見ていただきありがとうございました。
投稿が1日遅れてしまい申し訳ありません投稿予約の日時がずれていました。
今度から確認を怠らないように気おつけます。
次回は5月30日の18時に投稿予定です。




