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子連れ竜生録  作者: こるり
47/48

~三十八里霧中~  初日は静かに


 起きて、ややぼんやり。

 今日は巡行の初日。

 ついに来たかぁと、どきどきする。

 まぁ、自分が王様に会うわけではないけど、あの触れのせいで余計に緊張してしまう。

 といっても正確にはその触れが出されて実際にお目にかかる機会があるのは次の日くらいであるらしいし、さらに実際に王が到着するのは今日の夕方あたりのはず。

 緊張を強いられるにはまだ時間はあるといったところか。

 

 仕事へも今日は遅めで出る感じ。

 朝ごはんはぎり一緒できるかな。

 まぁ、よくよく考えてみれば昼ごはんも一緒できるはずだけども念のためということもあるし、ちょっと早めにいって状況確認しないとね。

 ぶっちゃけ、やることは前日までには全て終わっている。

 下っ端は基本そう。

 あとのことは上の人がやることだから、こっちが今日やるとしたら、王の出来を小旗でもふって歓迎するくらいか。

 まぁ、実際どんな人なのか見てみたいからね。

 

 

 ヒィロちゃんは横でうゆうゆ動き始めている。

 ん、起きた理由としてはそれか。

 とりあえず、起きて、支度しよ。

 なんかおいしそうなにおいもしてるし。


 

 さすがに40秒で全部は終わらなかったけども、支度もぱぱっと終わり食卓へ。

 あっと、その前にっと・・・・


 ベッド脇に置いてある、きれいな哺乳瓶の中に指を入れてとくとくと乳白色の露をいれていく。

 ほぼ日課の事柄である、ヒィロちゃんの飲み物の補充。

 これをフィラさんに渡して飲んでもらっている。

 

 でも、こういうのもいずれ終わりが来る。卒乳とかはもうそろそろなところなんだろうなぁ。

 


 さて、補充も終えたし、ごはん食べていこっかな。


 


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 御飯を食べていつもどおりな感じで、ひとしなみヒィロちゃんをかまったあと、ルネと一緒に珍しく出ることとなり、フィラさんにヒィロちゃんを預けて出ることとなった。


 いつもはかなり早い時間に出たり遅かったりして一緒に出るということはなかったが今日は時間の都合もあって一緒に出ることとなった。


 で、まぁ、巡行の準備期間の合間はあまり会話する機会を逃していたりしていたので、近況報告めいたことをはじめたけども、ふとルネから


 「そういえば、ラスの出すその霧の液体って実際にはどういう効能があるんだい」


 とそんなことを聞いてきた。

 というのもつい先日、ルネ自身も襲いながらもヒィロちゃんに飲み物を上げる機会があったのだがその際に、妙な変化があったとかいっていた。

 なんとなく、角が発光しているように見えたとか。

 へ?と思った。

 いや、あんまり気づかなかったし、そもそもあの小さな角って少し光沢もあるからその見間違いではないのか。

 自分の角も軽く触ってみてつと思う。

 そもそもこの角ってどういう器官なのかなって疑問がわくけども、でも体の一部である以上はほとんどなんもわからないものである。

 最近の周りのみんなはもうこの角に見慣れている感がある。

 まぁ、毎日見てればそうなるし、そんなに悪目立ちしないようにあの啖呵以降はしている。

 ほんとうにのほほんとしているものである。


「んー、よくわからん。自分でもちょっと飲んでみたことはあるけどもどうということもなかったし、ついでに固めてみて飴っぽくしてなめてみたこともあるけども水っぽい味がするだけでなんにもなかったよ」

「ふむ・・・・」


 ルネが考え込む。

「ならちょっとすまないけども、その飴っぽい物ってもっていたりする?」

「ん、まぁ、何粒か残ってるけども・・・・って、ちょっとまて、その流れてってもしかして、ちょっと食べてみたいとかか?」

「ああ、まぁ、だめなら別にそれはそれで構わないがね。少し気になっただけのことだから」


 んー、そうだねぇ、分けたところで自分の体調に変化があるわけではないし、すごい薬の素材になるわけだけども、なんかまわりをみてるとそうなのか?と疑問に思えるくらいだからね。

 ヒィロちゃんが普通に飲めているくらいだし、一粒くらいはいっか。

「自分から作られたものだけども、それでもいいなら」

 と、一粒渡してみた。

「ん、ありがと」

 というや、渡されたら躊躇せずぱくっと口に入れた。

「んー、確かに水っぽいかんじだなぁ」

「だから言ったろ」

「でも、口さみしい時には、いいかもな」


 あー、そう言う意味ならまぁ、そうかも。

 それならそれで今後、自分も食べてみよっかな。

 と、懐からもう一つぶ取り出して自分も舐めてみた。

 うん、水っぽい。


「ふむ、体調に変化もないし。もしかしたら、本当に気のせいかもな。悪いな」

「いや、いいって」


 そんな風に、とりとめのない会話を続けて、ようよう職場まで。

 


 さて、何か仕事はないものか。




~~~~~~~~~~~~~~


 結局、仕事らしい仕事は特になく、特別な運搬とかは改めて、ほんとうに済んでいることだったので、市場のほうにいって軽く食料とかを運んだり、什器を運んだりしての軽(?)作業をして過ごした。

 で、今は王が来るのを待っているところである。

 ちょい前に、ヒィロちゃんも連れてこようかどうしようか考えたけども、でも、時間も時間だし、夕食の時間がずれ込むとぐずることもままあったので、時間を潰さないようにと思ってそのまま家に残すことにした。

 ひとっぱしりすればすぐだしね。ということで家にちょっとだけ立ち寄ってフィラさんにいってヒィロちゃんの顔をみてぷにぷにしてからまた出てきたところである。

 後追いしそうになるところをフィラさんが器用にあやして気をひいているので心の中で陳謝して出てきた。

 あと、ルネは入口で分かれて式典だのなんだのの進行の再確認とか書類不備がないかの最終チェックとかいろいろ忙しそうだったので、そのまま村にいるかたちである。



 さてさて、そんなこんなで、周りにいる村のみんなも王様が来るかなぁと心待ちにしている様子。

 

 これなら、心象もよくできそうだし、早いとこ、きてほしいなぁ・・・・




 と思って、しばし、夕方あたりになって、ようやく王の先頭の集団が市場村の入口についた。

 けっこう長い列を作ってるなぁ。

 楽隊が音楽をならして、兵士が行進する。

 騎馬もいるし、こういうパレードみたいなものはみてるだけで面白いものだ。

 

 馬車も見える。


 荷馬車もあるけども、ひときわ豪勢な馬車も見え多分あれが王様のかな。

 まじまじと見てみる。

 中の様子がわからないけっこう頑丈な窓枠がある馬車。

 窓の向こう側はカーテンでしきられている。

 ふと、村の人たちと一緒に馬車を眺めているとつと悪寒がした。

 ん?と思い、そのもとをたどろうとしたが、それは寸の間消えて、喧騒の熱気にごまかされていった。


 なんだろ?風邪でもひいたか?

 

 とりあえず、馬車がとおり過ぎてゆき、施設へと向かっていった。

 今日の王様の泊まる場所。

 今頃ルネとかけっこう気張ってるだろうなぁ。


 なんのかんので今まで村の代表に任せてきていたから今回はルネ自身が出張ってくるということもあって気合十分ってところだね。

 まぁ、なんであんなに気合十分なのかよくわかんないけども・・・



 がんばって、ルネ。


 で、自分はというと、こうして出迎えもしたし、しばらくしたら家に帰って寝るとしますかね。

 とりあえず、明日はヒィロちゃんを一応、見せに行かないとだからね。


 今日は帰れば時間的に、ぎりヒィロちゃん起きていてくれてるだろうし寝る前に遊んであげちゃお。


 で、明日に備えないとね。

  

修正作業がえらいことになりました。

ちょっと物語の根幹がゆるぎかねん状況になってきたので、とりあえず、今は大筋を完成させることに専念することにしました。

大筋を完成させてそれからダイジェスト版を作り、そこからまた細部をつめていく感じです。

次回はルネの視点をいき、で、その次にまた霧中に入って、そっからいくとだいたい60弱くらいには収まる計算です。

なので、読みづらい点がまだまだあるやもですが、度々直しつつ、大修正は後半戦に持ち越します。

あしからず、なのですわ<(_ _*)>

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