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code03 進学④
雪。
こんな日に限って、舞いちらつく。
「あれ、立樹?」
自販機のそばで、男子の先輩に会った。
「あ、こんばんわ」
「こんばんわって……
おまえ、いまから道場行くの?」
「はい、忘れ物を……」
後ろを振り返っている。
暗い、あまり外灯のついてない構内。
「一緒に行ってやろうか?」
「いえ、大丈夫です。すぐですから」
「……じゃあ、気を付けて帰れよ」
「藤原さんも」
「おう」
いい人だった。
ずっと、面倒見よく接してもらって。
弓道の悪い癖も、一緒に直してくれた。
本当なら――。
弓道場へ向かうにつれて。
暗くなるのは知っている。
まったく明かりがないわけではないが。
今夜も深い影が、弓舎に堕ちている。
射場の芝生だけがライトに照らされていた。
午後7時前。
からからから……と。
ガラスの引き戸を開けた。
見慣れたシルエットなのに。
痩せて、やつれた佳央梨先輩と。
茶褐色の大きなビンが――。
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