code08 凍結③
12月下旬になっていた。
研修もあと1週間ほどで終わり。
「雪山……ですか?」
「逃げたらしい、2人。人海戦だ。
警務で装備を借りて、すぐ行くぞ」
検証室には、応援要請も多かった。
高桐警部の車で、緊急出動した。
月ごとの、少し体調の悪い日で――。
「来てくれたか、高桐」
30分ほど走った、市郊外の雪山地帯。
護送車を本部がわりに陣を敷いていた。
「状況は?」
「良くない。このルートを辿って3部隊、潜り込ませたが」
「天候はどうですか」
「今のところ大雪の予報はない。山だから保証はないが。
逃がすとマズい。違法拳銃所持は確認した」
「山越えしかないでしょう。上を目指します」
「行ってくれるか。
幸い、山頂に向けてルートは集約する。
地図を渡しておく」
別の部隊とともに、雪山へ入った。
いま現在の降雪は、ほとんどない。
「雪にはまるなよ」
高桐警部が、ふり返える。
はい、と短く返事したものの。
雪道を歩きはじめると、不自由で驚く。
息が上がるのが分かった。
「おい、高桐」
同行する部隊の一人が言った。
「ここから分岐だ。どうする?」
「両方とも山小屋がありますね」
「見た方が良いな」
「こっちが左に行きます」
「こちらは右だな。無理するなよ」
2人ずつ、二手に分かれた。
「気配らしきものはないな」
「足跡も……見当たりませんね……」
雪道を登って行く。
高桐警部がつぶやいた。
「……あれか」
顔を上げて雪道の上を見ると。
古いロッジが姿を現した。
『LOVERSコード』および関連作品に掲載されている文章・画像・動画・ロゴ・キャラクター・設定等の権利は、作者・蒼貴みかげに帰属します。




