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code07 指導⑨
道警の片すみにある資料室。
ファイルを抱えて検証室へ戻る。
階段室へ入る手前だった。
思わず立ち止まり――。
「どうしてもダメ……でしょうか」
「悪いけど」
抑え気味に話している、その声は。
女性と、高桐警部のようだった。
引き返そうとしたが。
知っている職員の人が来ているのが見え。
仕方なく柱の陰に隠れた。
「もしかして本当なんですか?」
「なにが?」
「あの……
お付き合いしてる方が、いらっしゃるって……」
この人、勇気あるなー。
のんきに頭の片隅で思う自分と。
「……そういう話、知ってるなら」
「本当なんですね」
「言わないから。
そっちも言わないでくれると助かる」
わかりました、と女性が言ったので。
いま歩いて来た風を装った。
階段室を出た女性と、目が合ってしまう。
息をのむように、歩き去って行った。
次は高桐警部が出てくる。
知らぬふりをして、ファイルを掲げた。
「資料、揃いました」
「……わかった。戻ろう」
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