code06 配属⑧
千早さんと別れて。
駐車場の高桐警部の車へ行った。
そっちに乗って、と助手席をしめされ。
エンジンをかけた高桐警部に言った。
「あの」
ふり向く。
「堀口さんは、どうしたんですか」
そう訊くと、一瞬『え?』という顔をして。
「あ、そうか。言う暇なかったな。
あの人がずっとしゃべってたから」
すぐ笑った。
「熱、出して来れなくなったんだ。
はりきってたからな、あいつ」
「……熱……」
「室長が『行ってくれるか』って言うから。
ちょうどいいかと思ってな」
「そうだったんですね」
そのあとも、何くれと話して。
「来て1か月だろ? 慣れた?」
「えと、
生活には慣れましたけど、仕事のほうはなかなか」
「そうだよな。帰れない日もあるし。
あいつ、指導はちゃんとしてるのか?」
「まあ仕事のほうは……ただ、あの調子なので……」
「たしかに度が過ぎてるな」
ハンドルに片手を乗せて、
前を見つめて車を走らせている。
見ない様にしようと思うのに。
そうして小一時間がたったころ。
「立樹は、一橋大だっけ?」
「そうです」
「……あのさ」
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