code06 配属⑥
旭川での会議は、予定通り。
午後7時過ぎに終了した。
いまからロビーに降りないといけない。
「立樹さん、お疲れさま。すごかったわねえ」
今日一日、お世話になった、
旭川署の夢野巡査長。
笑い掛けながら、追いついて並んだ。
「的確だった―。参考になった」
「でしたら良かったです」
「また会えるといいわね」
「夢野係長のお話も、もっと聴きたかったです」
「そう? 気を付けてね。
検証室は大変って聞いてるけど、頑張って」
「ありがとうございました」
さて。
階段口で、階下を見下ろした。
ため息が出る。
他の人に混ざって、階段を降りた。
ロビーは、帰る人で埋まっていた。
その中に立ち止まって、堀口を探す。
あれ……。
出口へ向かう人波がはけて、少し。
見通しが良くなっても、姿が見当たらない。
見回して、探す。
そのロビーの端に――。
え。
なんで……?
ガラス張りのロビーの外。
外の喫煙所で、誰か男の人と話している。
穏やかに、薄く笑みを浮かべていて――。
「あ、立樹さん!」
大きな声が後ろから降ってきて。
ふり向くと、夢野巡査長だった。
手に小さな紙を持って駆け寄る。
「ご、ごめんなさいね。
伝言があったの、さっき気づいて」
「あ、すみません、急いで?」
「そうなの。
もう、すぐメモでいっぱいになるから、机。
立樹さん、帰っちゃったかしらって、あわてて」
「ありがとうございます。で……」
「電話がね、凄いのよ。留守にすると。
で、えっと。あのね、
検証室の室長さんからなんだけど。迎えが――」
息も絶え絶えの様子の夢野巡査長は。
視線をすっと、三朝から背後へ移した。
すぐそこに。
立っていたのが、喫煙所の男の人と。
「立樹がお世話になりました」
「あ、高桐警部ですか?
お迎えの。いま、伝言に気づきまして」
「夢野さん。
またキーボード、フラグ地獄だったの」
男の人の笑いまじりの声に。
「そうなの。
伝える前に、来ていただいちゃったわね」
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