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衝突

天音は会社の飲み会が苦手だ


仲の良い同期もいないので会話にも入りづらいし

上司のセクハラとも取れるような発言も

聞き流すのに苦労する


でも、今日はいかないと言うわけには行かなかった

一緒に受付をしている子が結婚を機に退職するのだ


天音はできるだけ笑顔を絶やさないようにして

その場を凌いだ


そろそろお開きという時間になったので

天音は約束どおり祐希に連絡をした


すぐに祐希から店の前で待っててとの返信がきた


天音はみんなと店を出て一人

店の前で立っていた


すると、一人の上司が戻って来た


「立花さん、一人で何してるの?

みんなと二次会行かないんなら俺と飲みにいこうか?」


かなり酔っていそうだ


天音は

この後用があるので…と断ると

いきなり上司が天音の肩を抱き

強引に連れて行こうとした


天音

「や、やめてください…」


震える声で手を払おうとするが

酔った勢いに任せて上司はなかなか天音から離れない


天音はどうすることもできず上司の腕に絡まれている


と、ここへ

祐希が店前に現れた


祐希

「何してるんですか?」


今までに見たことがないような形相で上司を見ている


「天音から手を離してください!

天音こっちへおいで」


上司はチッと唾を吐くようにして

天音から離れ、その場を立ち去った


天音は腰が抜けたかのように

祐希にもたれかかった


天音

「あ、ありがとう…」


祐希は優しく抱きかかえると

何も言わずに天音を見つめた


そして、二人は互いに黙ったまま駅へと向かった


祐希は何も話さなかった

ただ

電車の中でも

マンションへの道中も

ずっと天音の手を離さなかった


家につき

玄関前


天音

「祐希くん、ありがとう

迎えに来てくれなかったら私…」


祐希

「天音少し話がある

上がってもいいかな?」


いつになく真剣な面持ちで祐希は天音にそういった

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