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妄想世界は今日も  作者: ラムネ
第一章 新しい生活
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夏祭り 裏

夏祭りの前の日──。


佳逸が一人で家にいた時、窓に何かが当たる音がした。窓を開け、地面を見てみると、そこには丸められた紙が転がっていた。

「イタズラか?……クソッ」

苛立ちながらもその紙を広げると、そこには


ケイイツ ○○山へ来い 戦え 鍛治(カヌチ)


と書かれていた。

「これ、どう見ても果たし状だよな……!?」

佳逸は分かりやすく顔を真っ青にして震え上がった。マンガでよく見るものだが、実際現実で目の当たりにすると何とも恐ろしいものだ。

「行った方がいいよな?じゃないと今度は紙投げてくるだけじゃ済まないだろうし……」

佳逸は仕方なく、その山に行くことにした。

────────────────────────

「そういえば山ってふもとでいいんかな?それとも中?」

少し森の中に入り、しばらく歩いていると、声と共に人影が見えた。

「来たか、ケイイツ」

一体誰が書いたのか緊張が走ったが、その人影の正体は佳逸と同じくらいの歳の男であった。白黒の袴を着ており、背中には三本の長い武器のようなものがある。

「早速だが……」

「ちょ、待て。なんで俺と戦う必要があるのかだけ──」

「死んでもらう。大地の神器……!」


ドゴオォォンッ!!


男……鍛治は、三本の武器のうち斧のようなものを手に取り、一瞬にして振り下ろした。地面は触れた途端大きく割れ、根のように広がった。

「嘘ぉ!?」

佳逸は咄嗟に高く飛び、攻撃を躱した。両手に鎖を生成し、鍛治目掛けて振る。

(こうなったら、戦闘不能にして聞くしか……。神器だのなんだの分かんないことだらけだけど、意味もなく襲ってくるとは思えないし)

「輪回結核!」

棘のついた鉄球のある鎖が鍛治を刺すように飛ぶ。何百ものの斬撃は、どんな攻撃も弾き相手を切り刻む。しかし──。


斬撃のほうが、弾かれてしまった。


「!?」

鍛治は、斧から槍の武器に持ち替えていた。

「深海の神器だ。移山造海」

さらに強い突きが佳逸を襲う。槍の先端から空気の砲撃が木々を貫き、大穴が空く。佳逸は距離を置き、爆薬を取り出し爆破させる。煙が辺りを包み、その中でも佳逸は再度近づき、攻撃する。

「同じ技しか使わないのか?」

「一個でもありゃ十分!研究し尽くして広げてやるよ!」

それぞれ二本ずつ鎖を持ち、倍以上の爆薬を宙にばら撒く。

「輪回結核 華祭!」

虹色の爆発と共に重い打撃、斬撃がさらに多く素早く飛び交う。

「捌き……きれない……!」

鍛治は槍で攻撃をなんとか受け流している間に、斧に持ち替えた。周囲を一掃するように薙ぎ払い、佳逸は少し後ろに退ける。しかし、腹が薄く切れ血が流れる。

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