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外伝・その二十八(超巨大甘味経済無双編):天竺国営純白砂糖の欧州電撃市場投入令と、織田東インド商会による世界甘味覇権の完全独占のハメ手

国営冷凍発動機船によって新大陸の新鮮肉を一割の狂いも無い鮮度で大量輸送し、大奥での怒濤の西瓜割り果汁拭き掃除をも生き抜いた正一位・太政大臣たる織田信長。安土城の総大総督府の玉座に座る覇王の視線は、晩夏の心地よき夜風が城下を吹き抜けるなか、世界の経済と食文化の歴史を五百年先んじて完全白化(ホワイト化)する、次なる未曾有の超巨大甘味チートへと向けられていた。


元平の御世、外伝十三や南洋諸島、そして天竺インドの先回り国営化を完遂していた新政庁は、今や地球規模の巨大な農業生産網を完璧に掌握していた。現地の民を最高待遇の固定給で強制雇用し、二一世紀の植物・農業知識、ならびに化学的な精製技術を一分の狂いも無い精度で同期させたことで、現地で計画栽培された至高の甘蔗サトウキビから、雪のように美しく純白な『国営精製糖ホワイトシュガー』を量産することに大成功を収めていたのである。


信長はこの至高にして圧倒的な「甘美の富」を用い、黒ずんで粗悪な砂糖を金と同等の高値で取引していた欧州の特権階級を戦う前に盤上で完全にハメ殺す、至高の経済大計略を発動した。


「ーー信長様! 織田東インド商会の欧州総局(ロンドン・マルタ島拠点)より、一分の狂いも無い確実なる電信が入電! 天竺の国営精製場から新型発動機船で直送された、極上の純白砂糖が欧州市場へと十割完全に同期(上陸)。その圧倒的な純度の高さと、南蛮の不当な独占価格の十の一という適正価格の前に、南蛮スペインやポルトガルの砂糖利権が戦う前に経済的に盤上で完璧に詰まされ、欧州の王侯貴族や豪商たちが、泡を吹いて平伏しているとのことです」

内政副総裁の直虎が、欧州から逆流し始めた天文学的な純金貨の一文の狂いも無い交易帳簿を抱え、興奮のあまり大粒の涙を流して報告した。


信長は不敵な笑みを浮かべ、総大総督の直衣を翻して世界地図の前に立った。

「うむ、直虎よ。本来の歴史であれば、南蛮の欲深き覇権国どもが独自の過酷な植民地支配(ブラック環境)を稼働させ、過酷な奴隷労働で砂糖を独占して世界を支配するはずであった。だが、我が新政庁が先回りして現地の民を笑顔の固定給で雇用し、二一世紀の精製管理で量産した『完全白化ホワイトの至高の純白砂糖』を市場に投げ込んだことで、欧州の旧式な宝飾品並みの繊維・食糧流通網は戦う前に根底から完全にハメ殺されたのだ」


欧州の王侯貴族たちの間で、織田東インド商会がもたらした国営純白砂糖は、またたく間に「神仏の雪粉」として狂気的な大流行を巻き起こしていた。ひとたびその純白砂糖を料理や紅茶(天竺紅茶)に投入すれば、雑味の無い完璧な甘美さに脳内が百パーセント支配され、これまでの黒ずんで砂混じりの南蛮の砂糖など戦う前に児戯に等しいと、誰もが織田の味覚の虜となったのである。


「な、何ということだ……! この砂糖の純白な美しさ、そして上品な甘みは一体何なのだ!? 一粒の狂いも無い完璧な精製、そしてこれが現地民の乱獲や虐殺のない優良な環境(週休二日制)で育てられたという奇跡……! 欧州の全財産(純金貨)を差し出してでも、織田の白糖を請い願うしかない! 織田東インド商会、マジ神仏……!」

南蛮の王たちが涙を流して織田の契約書(国営純白砂糖・世界独占流通条項)に平伏するなか、織田の圧倒的な「未来技術・適正価格・ホワイト雇用」の流通の前に、欧州の経済主導権は、戦う前に一杯の甘美なる紅茶の前に完璧にハメ殺されるのだった。


ーーその頃、地球規模の巨大な経済甘味無双を完璧に詰ませ、世界の王たちから「富の神仏」と唱念されていた最高権力者、織田信長は、安土城の総大総督府の裏手にて、再び別の意味での滝のような冷や汗を流していた。


世界の完全白化という偉大なる計略を盛夏の終わりに見事成し遂げた信長であったが、夜の大奥に足を踏み入れた瞬間、帰蝶、直虎、英国王女、そして甲斐姫らが、先回り環境保護令で清流が美しく守られた安土の竹林から切り出されたばかりの大量の「特製竹筒」を前に、一分の狂いも無い完璧な温もり包囲網を敷いて待ち構えていたのである。


「信長様、お帰りなさいませ。天竺国営純白砂糖による未来の欧州財政ハメ手、誠に見事な計略にございました。さあ、今夜は大奥一同、行く夏を惜しみながら冷たい湧き水で楽しむ『晩夏の国営流し素麺そうめん大会』の熱戦を執筆(開催)いたしますが……労働者にございます我らの有給休暇および夏の安息の規律に基づき、十割暗闇の特等席から動かなくなった我らのための、大量の素麺の一分の狂いも無い『茹で・国営からくり水流管理』、ならびに深夜の濡れた数千本の竹筒の洗浄と乾燥の交代制職務シフト、本日の深夜番は信長様、あなた様に十割完全に割り振られておりますよ?」

帰蝶が最高の笑顔で、大奥の庭園を埋め尽くす巨大なからくり流し台と、一分の狂いも無い炭火での竹筒乾燥指示書を信長に手渡した。


「ま、待て……! 余は今、純白の砂糖で欧州の王たちを財政から完璧にハメ殺し、南蛮の富を戦う前に完璧にハメ殺してきたばかりなのだぞ……!? なぜ戻ってきた瞬間から、長椅子から一歩も動かぬお前たちのために、一人で真夜中に赤子をあやし、冷え固まった素麺のぬめりを落とすために数千本の竹筒を一分の狂いも無い手洗いで磨き、炭火の前で一人で乾かすという過酷な単独職務ワンオペに奔走せねばならぬのだ!」

信長の悲痛な叫びに対し、十五歳に成長した甲斐姫が、爆速で流れる素麺をからくり箸で見事に捕らえながら笑顔の先回り牽制を仕掛けてきた。

「太政大臣たるもの、欧州の白糖利潤を精査する前に、まずは身内の晩夏の一分の狂いも無い清涼環境を一から完璧に白化(ホワイト化)していただかねば困ります。さあ、一筒の狂いも許されぬ手洗いと乾燥の激走、お励みください!」


英国王女も「ソーメン、マジ神仏! ノブナガ様、お竹筒お片付けよろしく!」と、お汁を啜りながら完璧な笑顔を見せている。


「世界をハメ殺すより、深夜に一人で濡れた竹筒を千本乾かす方が十割むずかしいわ! というか、竹の湿気と炭火の熱気で余の再生したばかりの限界胃壁がストレスと晩夏の激務で本当に戦う前に跡形もなく崩壊しちゃうよーー! 誰か、余の胃薬(胃壁保護剤)を新型発動機船の速度で持ってきてぇーー!!」

昼間は冷徹に地球規模の経済流通を統治する総大総督でありながら、夜は大奥の完璧なる晩夏の規律ぬくもりの前に白目を剥き、嬉しさと緊張の冷や汗で竹筒をピカピカに乾燥させる覇王信長。だが、ぐっすりと眠る子どもたちの愛らしい寝顔と、至高の流し素麺を楽しそうに振り返る妻たちの笑顔を見つめ、胃壁の激痛を堪えながらも、心の底から幸福なる微笑を浮かべるのであった。


(外伝・その二十八・超巨大甘味経済無双編・完)

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