表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/91

外伝・その三(海洋・新大陸編):東日の本州の大開拓史と、大西洋を制する海の紐帯

正一位・太政大臣にして葦原中国総大総督たる織田信長が天寿を全うし、安土城より天の上へと旅立たれたのち、その深謀遠慮の地政学チートが描いた地球規模の大航海図は、太平洋から新大陸、そして大西洋の果てに到るまで、一分の狂いも無く凄まじい大開拓の奇跡を具現化させていた。かつての地球の記憶において、数百年間にわたり過酷な銃火による略奪と先住民族の虐殺、そして不当な搾取の血で黒く染まるはずだった大洋の歴史は、信長が戦う前に仕掛けた「人道融和の掟」と「国営先回り登記(ハメ手)」の前に、名実ともに十割すべて完全消滅させられていたのである。


その最大の奇跡は、太平洋の島々を完璧な中継補給基地として同期させ、海の果てへと到達した毛利輝元や島津義久らの大開拓艦隊(南海防衛旅団)によって拓かれた、広大なる新大陸の西海岸『東日の本州ひがしのほんしゅう』のその後の大発展であった。史実の歴史であれば、西洋の列強が押し寄せて先住民族(インディアンの民ら)を獣の如く虐殺し、その土地と富を強欲に掠奪し尽くす暗黒の歴史(ブラック環境)が刻まれるはずであった。しかし、信長が敷いた「独自の文化や自然信仰を百パーセント尊重し、手厚い定額給与(国営固定扶持)を支給して新政庁の開拓顧問として強制雇用(白化)する」という驚天動地の人道融和令の前に、悲惨な流血の種は戦う前に完璧にハメ殺されていた。

信長の崩御後も、先住民族の長たちと新政庁の近代官僚たちは等しく手を取り合い、徳川家康の江戸開発ノウハウを同期させた流体力学の計算のもと、無理のない持続可能なる長期計画で巨大な近代港湾都市の基礎を築き上げていた。未来の知識に眠る『黄金の財源(カリフォルニア金山)』を一分の狂いも無く国営確保したことで、不毛な金権争いや銃犯罪、過激な貧富の格差など戦う前に完全消滅しており、大洋の果てには世界一治安が良く、民全員が有給休暇を完璧に満喫できる地上最大の神聖中立国営都市が大繁栄していた。


さらに、西のインド洋から東の太平洋を掌握した新政庁の海の紐帯は、明智光秀が霧の都ロンドンにてエリザベス女王と結んだ不滅の秘密同盟の手綱を活かし、大西洋の最深部をも完璧に完全白化(ホワイト化)させていた。他国が目を付ける数百年前の段階で、北極圏の『緑島グリーンランド』の共同管理権を完璧に確立。さらに、デンマークの不当な経済搾取(貿易独占令)によって極貧と飢餓の底に突き落とされていた『氷島アイスランド』の民たちへ手厚い国営固定給を全額保証し、独自の武力と主権を戦う前に完璧にハメ殺して無血同期させていたのである。

独自の軍事力などという金食い虫を解体され、新政庁の水軍と同盟を同期したアイスランドやグリーンランドは、大英帝国と新政庁が共同管理する『環境調和型の神聖中立管理区域』へと生まれ変わり、大西洋の流通覇権を一兵も損なうことなく完全に盤上で詰ませる海の防衛網が誕生した。

天の上からこの太平洋、新大陸、大西洋の圧倒的な完全白化の景色を眺めた信長の霊体は、地球の守護者としての満足感に浸り、覇王のドヤ顔の冷や汗を流しつつも、天界の最高最美なる安息の寝所の扉を開けた瞬間に、一瞬で冷や汗まみれのパパの顔へと解体されていた。そこには、天の上で余の帰りを待ち構えていた、帰蝶、直虎、内親王、誾千代、英国王女、そして甲斐姫たちの美しい多国籍大奥の包囲網が、一分の狂いも無い笑顔で並んでいたからである。

「ふん、新大陸の大都市計画も、大西洋の流通覇権の掌握も、すべて余の計算の内よ。……だけどさ、天の上へ来てまで、金髪碧眼の英国王女と肩を並べて双子の『深夜の国営木綿のおしめ替え』の交代制職務(交代制シフト)に追われるの、余の頭脳と胃壁への圧力が十割限界領域なんだけど!? 『世界を救った総大総督様、二人の赤子の深夜のおしめ交換、一分の狂いも無く手際を拝見いたしますね』って、お姉様方の先回り牽制の心理的圧力で、余の天界の限界胃壁が本当に戦う前に跡形もなく崩壊しちゃうよ!」と、嬉しさと緊張の冷や汗を流しながら、天の上でも永遠に幸福なる多国籍子育て革命の荒波に揉まれ、キリキリと悲鳴を上げ続ける覇王信長なのであった。


(外伝・その三・海洋新大陸編・完)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ