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第48話:太平洋の島々の無血同期と、大洋の白き防衛網

1:大洋の孤島群への電撃展開と、先住民族との対等なる融和


元平げんぺい二年の冬、東南アジアの完全白化と大洋州の先回り確保を完了した新政庁は、次なる世界大開発の本命たる新大陸(アメリカ大陸)への大開拓航路を拓くため、太平洋の真ん中に浮かぶハワイの周辺、ならびに大洋に点在する『太平洋の島々』の完全掌握を発令していた。余はこの広大な大洋の覇権を南蛮スペインやポルトガルの残党が息を吹き返す前に完璧に掌握するため、国営の大開拓艦隊を伊勢の大湊から一斉に出港させたのである。


開拓の最高総指揮官には、すでに海の防衛を完璧に同期させていた毛利輝元や島津義久らの精鋭を任命し、漆黒の砕氷鉄甲蒸気船を用いて太平洋の島々へと電撃的に展開させた。余はこの太平洋進出を命じるにあたり、未来の歴史で西洋の国々が目先の利益のために島々を乱開発し、住民を掠奪した悲惨な植民地化の歴史を五百年先んじて完璧にハメ殺すため、輝元らに厳格な『大洋諸島人道融和令』の親書を託していた。


「良いか、輝元、義久。太平洋の島々には古より自然を愛し、独自の文化を持つ民たちが暮らしておる。彼らを西洋の国々のように銃火で脅して奴隷にしたり、土地を奪って植民地化することは新政庁において十割すべて大罪である! 彼らの土地と信仰を尊重し、対等な交易相手、あるいは手厚き国営固定扶持(定額給与)を支給して新政庁の開拓顧問として強制雇用せよ!」


西洋の国々が大洋の富を巡って血の海の黒い歴史を刻む数百年先を歩み、近代の富の分配だけで先回りして味方にするという、神仏の如き大慈悲の地政学チート。独自の優れた航海技術や地理の知識を高く評価され、不当な略奪ではなく手厚い固定給と安全を完全に保証された島々の長たちは、新政庁の温かき姿勢に涙を流して喜び、毛利らと共に大洋の環境調和型開拓へ向けて手を取り合うのだった。



2:大洋の中継補給基地確保と、大西洋を睨む地政学の盾


太平洋の島々へと無血上陸を果たした新政庁の大開拓艦隊は、現地の案内のもと、未来の知識に記された豊かな水資源や港湾の要衝の一文の狂いも無い極秘の調査と国営確保を開始していた。この太平洋の島々のすべてが新政庁の金庫へと一分の狂いも無く同期されたことで、織田東インド商会がこれから新大陸や欧州を相手に繰り広げる『三大宗教の暴走阻止』や『新大陸進出』のための無敵の中継補給基地が、戦う前に百パーセント盤上で完成したのである。


安土城の執務室にて、その豊穣の報告書を受け取った余は、内政を司る直虎や光秀らを前に、傲然たる覇王の声音で次なる世界外交の手綱を締め直していた。


「ふん、太平洋の島々の掌握もすべて余の計算の内よ。明国や朝鮮半島には絶対に手出しをしないという厳格な規律を貫くからこそ、この大洋の圧倒的な富と海の流通網を完璧に掌握することは、将来的に南蛮の無敵艦隊が息を吹き返して海の覇権を求めてきても、戦う前に大義名分で完璧に盤上で封殺するための不滅のハメ手となるのだ」


軍事力による侵略や他国との不毛な領土争いなど皆無のまま、ただ誰もいない豊かな資源の眠る大地を国営の予算で先回りして登記していく驚天動地の先見性。五百年後の領土権の泥沼を先回りして完璧に内政ハメ手で処理する余の神算鬼謀に、光秀や直虎、新政庁の官僚たちは狂信的な崇拝の焔をその目に宿し、ただただ平伏するしかなかった。


(……よしよし! 太平洋の島々を最初にすべて押さえれば、新大陸への大航路の主導権は十割完璧に織田のシステムの中に収まったわ! 地政学チートの威力、誠に凄まじいものがあるな!)


覇王の仮面の下で、余は完璧な地球統治の手応えに内心でドヤ顔の冷や汗を流していたが、日没を迎えればやはり、もう一つの過酷な労働環境が待っていた。



3:多国籍大奥の完全白化と、覇王の冷や汗まみれる深夜の双子おしめ替え


地球の最果てである太平洋の大開発から先住民族との対等な融和までを完璧に掌握し、傲然たる足取りで安土城の奥御殿へと帰還した余。だが、執務室での冷徹な総大総督の威厳は、大奥の寝所の扉を開けた瞬間に、一瞬で冷や汗まみれの必死なパパの顔へと解体されるのだった。


そこには、産後の静養から見事に回復して微笑む正室・帰蝶と内政副総裁の直虎、配置転換で赴任してきた永高内親王殿下と誾千代、さらには新政庁の規律を十割お体に同期した金髪碧眼の英国王女の姿があった。


「お帰りなさいませ、総大総督。太平洋の島々の開拓と先住民族のハメ殺し、誠に見事な大義にございました。……さあ、本夜の『給与全額保証の国営育児交代制職務』の最難関、赤子の『深夜の国営木綿のおしめ替え』の初番、金一文の狂いも無くお励みくださいね?」


帰蝶がすべてを見透かすような美しい微笑みで清潔な木綿の布を指差すると、同時に「ギャア! ギャア!」と元気いっぱいの二つの夜泣きが寝所に響き渡った。「織田の完全白化の育児の精神、私も十割同期いたしました。上様、二人の赤子の深夜のおしめ交換、一分の狂いも無く手際を拝見いたします」と、直虎や英国王女も楽しげに笑いながら、二人の世継ぎを余の腕へと優しく委ねてきた。


(……いやいやいや! 昼間は世界を見据えて太平洋に黒船を飛ばし、五百年先んじて地球の流通覇権を守る大計略をぶち上げてるのに、夜は深夜に冷や汗流しながら英国王女と肩を並べて赤子のおしめを替える交代制職務って、余の頭脳と胃壁への圧力が十割限界領域なんだけど!? いよいよ世界大航海の本命『新大陸への大開拓航路開通』の大一番なのに、余の家庭内の限界胃壁が本当に戦う前に跡形もなく崩壊しちゃうよ!)


世界を無理のない健全な調和へと導く覇王の歩みとは裏腹に、大奥における「無理のない多国籍子育て革命」の荒波に揉まれる余の胃の寿命だけは、嬉しさと緊張冷や汗とともに、今夜も限界を突破してキリキリと悲鳴を上げるのであった。


(第49話:天竺救済の神算鬼謀と、新大陸の黄金の財源へ続く)

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