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第46話:聖地エルサレム直轄化の謀略と、地政学の神算鬼謀

1:オスマン帝国への極秘使節と、イスラム世界との紐帯


元平げんぺい二年の晩秋、安土城の最高総参謀局(二兵衛)の元には、次なる地球規模の地政学チートの指令が下されていた。海の絶対防衛圏とシベリアの黒き財源(石炭)を十割すべて掌握した余が、次に狙いを定めたのは、五百年先の世界に暗い影を落とす、三大宗教の血腥い暴走を戦う前に完璧にハメ殺すための「聖地の中立化」であった。


余は、黒田官兵衛と国家情報省(伊賀の忍び)を動かし、地中海から中東を支配する『オスマン帝国』の有力者たちへ向けて、極秘の国営調査船団を出航させていた。当時のオスマン帝国は欧州のキリスト教諸国との対立に喘いでいたが、そこに届いたのが、織田新政庁からの「将来的に領土が減ることになっても、帝国を存続させるための人道支援」という驚天動地の親書であった。


「我らはイスラムの信仰と文化を百パーセント尊重する。南蛮(ローマ教皇庁)の過激な野心をハメ殺すため、裏で手を結ぼうぞ。見返りとして、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の三つが血を流し合う『エルサレム』の地を、我が織田東インド商会の中立直轄領として差し出されよ」


新政庁の莫大な軍資金と、マニラを瞬く間に消滅させた漆黒の鉄甲蒸気船の威容、そして一切の侵略の野心を持たぬ白き思想を前に、帝国の有力者たちは深く驚愕した。独自の武力を近代化され、戦う前に完璧に盤上で救い上げられたイスラムの指導者たちは、この東洋の覇王からの不滅の提案に涙を流して深く同期し、中東を揺るがす秘密の同盟が静かに結ばれるのであった。



2:ユダヤ建国の極秘支援と、聖地中立の世界管理


オスマン帝国との密約を同期させる一方、余の地政学チートの牙は、欧州の各地で迫害に喘いでいた『ユダヤの民』の元へも密かに伸びていた。未来の歴史において、彼らの建国が中東の果てしない民族紛争の火種になることを先回りして潰すため、余は彼らに対し、五百年先んじた驚天動地の「人道ハメ手」を突きつけたのである。


余は伊賀の忍びを通じ、ユダヤの指導者たちへ国営の莫大な金銀を極秘裏に支給し、彼らの独自の悲願である「国造り」を手厚く支援することを約束した。だが、そこには一分の狂いも無い厳格な条件が組み込まれていた。


「お主たちの建国は新政庁が百パーセント支援してやるわ。ただし、エルサレムの整地だけは、未来永劫どこの国の領土にもさせぬ! あの聖地は、織田東インド商会が管理する完全なる中立領とし、キリスト教徒も、イスラム教徒も、ユダヤ教徒も、すべての人間が戦うこと無く安全に巡礼できる永久の白き世界とするのだ!」


特定の宗教を弾圧・排除するのではなく、未来の知識を用いてすべての宗教の暴走を止め、共生させるという究極の完全白化。独自の国家を持てずに彷徨っていたクルド人にも独自の国を持たせる布石を同時に打ち、中東の火種を戦う前に完璧にハメ殺すこの計画に、ユダヤの長たちは「これぞ現世に現れた神仏の如き大慈悲……!」と涙を流して大感動した。異国が血を流して奪い合う聖地は、新政庁の人道地政学の前に、一兵も損なうことなく世界管理の中立地帯へと詰め去られていくのであった。



3:地球の守護者の大謀略と、覇王の冷や汗まみれる深夜の赤子夜泣き


「ふん、エルサレムの中立化もすべて余の計算の内よ。ローマ教皇庁の侵略の野心はイギリスとの同盟で手綱を握り、中東の暴走はオスマンとの紐帯で封殺する。三大宗教の戦いを五百年先んじてハメ殺すことこそ、余の真の天下布武よ!」


余は大広間の世界大航海図を見下ろし、集まった近代官僚たちに向けて傲然と言い放ち、彼らの狂信的な崇拝の焔を最高潮に燃え上がらせていた。しかし、日没とともに安土城の奥御殿の寝所へと帰還した余は、冷徹な総大総督の威厳を一瞬で解体され、冷や汗まみれの深夜の激務に追われていた。そこには、産後の静養から少しずつ回復してきた帰蝶と井伊直虎、そして二人の赤子をあやす永高内親王殿下と立花誾千代、金髪碧眼の英国王女の姿があった。


「お帰りなさいませ、総大総督。世界の宗教の暴走を止める大計略、誠に天晴れにございました。……さあ、本夜の『給与全額保証の国営育児交代制職務』は、上様が最も苦手とする、赤子の『同時夜泣きあやし』の深夜番にございますよ?」


帰蝶がすべてを見透かすような美しい微笑みで寝台を指差すと、同時に「ギャア! ギャア!」と元気いっぱいの二つの産声が寝所に響き渡った。「上様、一分の狂いも無い手際で、二人の我が子を同時に泣き止ませる神算鬼謀、拝見いたしますよ」と、直虎や英国王女も楽しげに余をロックオンした。余は足音を忍ばせ、冷や汗を流しながら、二つの国営哺乳瓶を手に二人の赤子を交互に抱きかかえた。


(……いやいやいや! 昼間は世界を見据えて教皇庁やオスマン帝国を盤上で操る冷徹な覇王をやってるのに、夜は深夜に滝のような冷や汗流しながら赤子の激しい夜泣きを同時にあやす交代制職務って、余の頭脳と胃壁への圧力が十割ブラック環境なんだけど!? 余の家庭内の限界胃壁が本当に戦う前に跡形もなく崩壊しちゃうよ!)


世界を無理のない健全な調和へと導く覇王の歩みとは裏腹に、大奥における「無理のない子育て革命」の荒波に揉まれる余の胃の寿命だけは、嬉しさと緊張の冷や汗とともに、今夜も限界を突破してキリキリと悲鳴を上げるのであった。


(第47話:東南亜細亜の完全白化と、大洋州の先回り開拓へ続く)

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