外伝・その三十八(超巨大医療経済無双編):天竺国営乾燥生姜の欧州電撃市場投入令と、体温の自由を人質に取られた王侯貴族をハメ殺す織田東インド商会の健康完全独占
第三期海底電信線(大洋横断線)によって地球全域の情報を百パーセント完全に即時同期し、大奥での怒濤の雛人形数千体手作業仕舞い込みをも生き抜いた正一位・太政大臣たる織田信長。安土城の総大総督府の玉座に座る覇王の視線は、初春の清々しい風が城下を優しく包み込むなか、世界の栄養学、生薬学、そして体調管理の歴史を五百年先んじて完全白化(ホワイト化)する、次なる未曾有の超巨大医療経済無双へと向けられていた。
元平の御世、天竺や日ノ本国内の特選薬草園の先回り国営化を完遂していた新政庁は、すでに地球規模の最高級生薬の主導権を盤上で完璧に掌握していた。信長は脳内の二一世紀の栄養学、生薬学、そして食品保存知識を完全同期。当時、冬の厳しい寒さと、不衛生な水による悪寒や流行り病(ブラック環境)に喘いでいた欧州の特権階級を健康から完璧にハメ殺すため、現地で効率的に計画栽培・急速乾燥された至高の生薬ーー『国営乾燥生姜(乾姜・かんきょう)』の大量確保に十割完全に成功したのである。
信長はこの至高にして圧倒的な「体温の救世主」を用い、一分の狂いも無い精度で欧州の医薬品市場を戦う前に経済的に完全にハメ殺す、至高の医療大計略を発動した。
「ーー信長様! 織田東インド商会の欧州総局(ロンドン・マルタ島拠点)より、一分の狂いも無い確実なる電信が入電! 我が国営生姜園から新型発動機船(重油動力船)で直送された、極上の乾燥生姜粉末が欧州市場へと十割完全に同期(上陸)。その圧倒的な身体の温まり方と、南蛮の旧式な独占価格の十の一という適正価格の前に、南蛮の不当な薬種組織が戦う前に経済的に盤上で完璧に詰まされ、欧州の王侯貴族や悪寒に悶える豪商たちが、泡を吹いて平伏しているとのことです」
内政副総裁の直虎が、欧州から逆流し始めた天文学的な純金貨の一文の狂いも無い交易帳簿を抱え、興奮のあまり大粒の涙を流して報告した。
信長は不敵な笑みを浮かべ、総大総督の直衣を翻して世界地図の前に立った。
「うむ、直虎よ。本来の歴史であれば、南蛮の欲深き覇権国どもが、不衛生な医療環境や怪しげな生薬の不当な独占(ブラック環境)で民を苦しめ、高価な香辛料や薬草を独占して世界を支配するはずであった。だが、我が新政庁が先回りして現地の民を笑顔の固定給で強制雇用し、二一世紀の成分管理で量産した『完全白化の至高の乾燥生姜』を市場に投げ込んだことで、欧州の不当な独占組織は戦う前に根底から完全にハメ殺されたのだ」
欧州の王侯貴族たちの間で、織田東インド商会がもたらした国営乾燥生姜は、またたく間に「神仏の温熱粉」として狂気的な大流行を巻き起こしていた。ひとたびその精製粉末を熱湯や紅茶に溶かして服用すれば、芯から身体を凍らせていた過酷な悪寒など戦う前に一瞬で消滅し、一分の狂いも無い完璧な発汗作用と圧倒的な気力の充実(ホワイト化)に脳内が百パーセント支配され、これまでの怪しげな南蛮の医療など戦う前に児戯に等しいと、誰もが織田の生薬の虜となったのである。
「な、何ということだ……! この生姜の劇的な温もり、そして身体の震えが一瞬で消え去る奇跡は一体何なのだ!? 一粒の狂いも無い完璧な乾燥管理、そしてこれが現地民の搾取や涙のない優良な環境(週休二日制)で育てられたという奇跡……! 欧州の全財産(純金貨)を差し出してでも、織田の生姜を請い願うしかない! もはや織田の薬種を絶たれれば、我が王家は冬を越せずに戦う前に滅びる! 織田東インド商会、マジ神仏……!」
南蛮の王たちが涙を流して織田の契約書(国営生姜・世界独占流通ならびに健康覇権条項)に平伏するなか、織田の圧倒的な「未来技術・適正価格・ホワイト雇用」の流通の前に、欧州の医療主導権および経済主導権は、戦う前に一杯の甘美なる生姜湯の前に完璧にハメ殺されるのだった。
ーーその頃、地球規模の巨大な健康経済無双を完璧に詰ませ、世界の王たちから「医療の神仏」と唱念されていた最高権力者、織田信長は、安土城の総大総督府の裏手にて、再び別の意味での滝のような冷や汗を流していた。
世界の体調環境の完全白化という偉大なる計略を初春の爽やかな無双で成し遂げた信長であったが、夜の大奥に足を踏入れた瞬間、帰蝶、直虎、英国王女、そして甲斐姫らが、先回り環境保護令で美しく守られた安土の国営竹林から収穫されたばかりの、大量の「瑞々しい竹の子」を前に、一分の狂いも無い完璧な温もり包囲網を敷いて待ち構えていたのである。
「信長様、お帰りなさいませ。天竺国営乾燥生姜による未来の欧州健康ハメ手、誠に見事な計略にございました。さあ、今夜は大奥一同、春の訪れをいち早く胃袋で堪能する『初春の国営竹の子掘り大会』の収穫を執筆(実食)いたしますが……労働者にございます我らの有給休暇および春の安息の規律に基づき、十割温かい長椅子の上から動かなくなった我らのための、大量の竹の子の一分の狂いも無い『鍬での安全掘り出し管理・国営大釜での糠アク抜き処理』、ならびに深夜の数千個の竹の子の皮剥き、交代制職務の深夜番は信長様、あなた様に十割完全に割り振られておりますよ?」
帰蝶が最高の笑顔で、大奥の湯殿を埋め尽くすように積まれた泥付きの竹の子の山と、一分の狂いも無い深夜の皮剥き指示書を信長に手渡した。
「ま、待て……! 余は今、純白の生姜粉末で欧州の王たちを体温の根元から完璧にハメ殺し、南蛮の富を戦う前に完璧にハメ殺してきたばかりなのだぞ……!? なぜ戻ってきた瞬間から、長椅子から一歩も動かぬお前たちのために、一人で真夜中に赤子をあやし、アクの匂いが立ち込める暗闇の中で、硬い竹の子の皮を四つん尋(つん這い)になって数千個一人で剥き続け、爪の間を真っ黒にしながら深夜にすべてを一人で処理するという過酷な単独職務に奔走せねばならぬのだ!」
信長の悲痛な叫びに対し、十五歳に成長した甲斐姫が、掘りたての竹の子の刺身を美味しそうに頬張りながら笑顔の先回り牽制を仕掛けてきた。
「太政大臣たるもの、欧州の生姜利潤を精査する前に、まずは身内の初春の一分の狂いも無い味覚環境を一から完璧に白化(ホワイト化)していただかねば困ります。さあ、一箇の剥き残しも許されぬ深夜の皮剥きの激走、お励みください!」
英国王女も「タケノコ、マジ神仏! ノブナガ様、お皮剥きよろしく!」と、お口をモグモグさせながら完璧な笑顔を見せている。
「世界をハメ殺すより、深夜に一人で数千個の竹の子の皮を剥く方が十割むずかしいわ! というか、アクの強い匂いで余の再生したばかりの限界胃壁がストレスと初春の激務で本当に戦う前に跡形もなく崩壊しちゃうよーー! 誰か、余の胃薬(胃壁保護剤)を即時電信の速度で持ってきてぇーー!!」
昼間は冷徹に地球規模の医療流通を統治する総大総督でありながら、夜は大奥の完璧なる春の規律の前に白目を剥き、嬉しさと緊張の冷や汗で竹の子をピカピカに剥き上げる覇王信長。だが、ぐっすりと眠る子どもたちの愛らしい寝顔と、至高の竹の子料理を楽しそうに振り返る妻たちの笑顔を見つめ、胃壁の激痛を堪えながらも、心の底から幸福なる微笑を浮かべるのでであった。
(外伝・その三十八・超巨大医療経済無双編・完)




