第13話 王都からの圧力
私の考えた設定を元にAIが考えた話になります。
・タイトル、あらすじ、タグ、投稿ルールなどもすべてAIまかせ
・設定も面白くなるならば変えて良い
との条件で書きなおしました。
ご興味があれば、ご一読ください。
↓私が自分で書いた方の話はこちら
【逃亡王子の放浪記 ~世界の果てを見に行く方法~】
https://ncode.syosetu.com/n2929ms/
王都からの使者が到着したのは、書状が届いてから五日後のことだった。
朝から屋敷の使用人たちは慌ただしく動き回っていた。玄関の敷物は新しいものに取り替えられ、応接室の窓は磨き直されている。廊下には花が飾られ、普段は使われない銀の食器まで用意されていた。
王都からの使者を迎えるための準備だった。
セイラスは、窓から馬車が入ってくる様子を眺めていた。
黒塗りの馬車が一台。その前後を、王家の紋章をつけた騎士たちが固めている。
馬車の扉が開くと、濃紺の上着を着た男が降りてきた。年齢は四十代ほどだろうか。整えられた髪に、皺ひとつない服。腰には細身の剣を下げている。
男は玄関前で屋敷の者たちに迎えられると、軽く頷いて中へ入っていった。
「ずいぶん大げさだね」
セイラスが呟くと、隣にいたノエルが首を傾げた。
「王都から来たんだから、そういうものなんじゃない?」
「そうかもしれない。でも、僕に会うだけなら、もっと簡単な方法もあると思うんだけど」
「セイラスは王子だからね」
「……その言葉、便利だね」
セイラスは窓から離れた。
王子だから。
これまで何度も聞かされてきた言葉だ。
何をするにも、その言葉が理由になる。
外へ出られないのも、自由に人と会えないのも、王都からの使者を迎えるために屋敷中が慌ただしくなるのも。
セイラスは身支度を整え、応接室へ向かった。
*
「お初にお目にかかります、セイラス殿下」
応接室に入ると、男は椅子から立ち上がり、深く頭を下げた。
「私は王宮にて政務を補佐しております、バルドと申します。本日は、陛下に代わり、殿下のお考えを伺いに参りました」
「陛下に代わって?」
「はい」
セイラスは勧められた椅子に腰を下ろした。
テーブルには茶器が並び、湯気の立つ紅茶から花のような香りが漂っている。
「それで、僕に何を聞きたいのですか?」
バルドは一枚の書類を取り出した。
「殿下も、今年で十歳になられます。そろそろ王族としての教育を本格的に進めるべき時期であると、王宮では考えております」
「王族としての教育なら、これまでも受けてきましたよ」
「もちろん、存じております。しかし、王都から離れたこの屋敷では、学べることにも限りがございます」
バルドは書類をテーブルの上に置いた。
「王都へお越しいただき、王族として必要な知識を身につけていただきたい。そう考えております」
セイラスは書類に目を落とした。
そこには、王都での生活について簡単な予定が記されていた。
王宮での講義。
貴族たちとの面会。
王国の歴史や法制度に関する学習。
そして、王族として出席すべき行事。
どれも、王子であるなら必要なことなのだろう。
「王都へ行くということは、この屋敷を離れるのですね?」
「はい。殿下のお住まいも、王宮に移していただくことになります」
「……そうですか」
セイラスは書類を置いた。
王都へ行けば、今より多くのことを学べるかもしれない。
王宮には書庫もあるだろうし、さまざまな人々と話す機会も増えるはずだ。
しかし、それはセイラスが望む自由とは違っていた。
決められた場所で、決められたことを学び、決められた役割を果たす。
屋敷という檻が、王宮という大きな檻に変わるだけではないか。
「お話は分かりました。ただ、ひとつお願いがあります」
「何でしょうか?」
「王都へ行く前に、外の町を見て回りたいのです」
バルドはわずかに眉を動かした。
「町、ですか?」
「はい。これまで僕は、屋敷の外で暮らす人々について、本でしか知りません。実際に町を歩き、そこで暮らす人たちの生活を見てみたいのです」
「殿下のお気持ちは理解いたします。しかし、外出には危険が伴います」
「危険?」
「王族である殿下が、護衛もなく自由に町を歩くわけにはまいりません。また、殿下のお姿を見れば、さまざまな憶測を呼ぶことにもなりましょう」
「護衛をつければよいのでは?」
「それだけでは解決できない問題もございます」
バルドの声は穏やかだった。
しかし、その言葉には譲るつもりがないことが表れていた。
「殿下は王家のお方です。ご自身の希望だけで行動を決めることはできません。殿下のお振る舞いは、王家そのものの評価につながるのです」
「……僕が町を歩くことが、王家の評価に関わるのですか?」
「どこで、誰と会い、何をなさったのか。それらは必ず誰かの目に留まります。王族という立場は、そういうものでございます」
セイラスは黙って男を見つめた。
言っていることは理解できる。
王子が何をしても、個人の行動として受け取られるとは限らない。政治的な意味を与えられ、本人の意図とは違う形で広まることもあるのだろう。
それでも。
ただ町を歩きたい。
市場で売られている品物を見たい。
知らない土地の料理を食べ、そこで暮らす人たちの話を聞きたい。
そうした願いさえ、王子であることを理由に退けられてしまう。
「では、僕はいつになったら、自分で行き先を決められるようになるのでしょうか?」
バルドはすぐには答えなかった。
「殿下が王族としての責任を理解し、それを果たせるようになられたときでしょう」
「それは、いつですか?」
「それは……」
「成人したら? 王族としての教育が終わったら? それとも、僕が王都で暮らすことに慣れたら?」
セイラスは、テーブルの上の書類を指先で押さえた。
「そのときになれば、今度は別の責任があると言われるのではありませんか?」
バルドの表情から、わずかに笑みが消えた。
応接室の時計が、静かに時を刻んでいる。
「殿下。王族として生まれた以上、責任から逃れることはできません」
「……そうですか」
セイラスは椅子の背にもたれた。
その言葉を否定することはできなかった。
王子として生まれたことは、セイラス自身が選んだことではない。
けれど、本人が選んだことではないからといって、すべてを投げ出してよいわけでもないのだろう。
自分がいなくなれば、困る人もいる。
屋敷で働く人々。
自分の世話をしてくれた人たち。
そして、王家に関わる人々。
それでも、自分の人生をすべて差し出すことが正しいとは思えなかった。
「分かりました。お話は、よく考えておきます」
セイラスはそう答えた。
バルドは再び穏やかな表情を浮かべ、軽く頭を下げた。
「賢明なご判断を期待しております。なお、王都からの迎えについては、改めて日程をお知らせいたします」
面会は、それで終わった。
*
バルドが屋敷を去ったのは、日が傾き始めた頃だった。
馬車が門を通り抜け、遠ざかっていく。
セイラスは、玄関の窓からその姿を見送った。
「王都へ行くことになったの?」
背後からノエルが尋ねた。
「まだ決まったわけじゃないよ。ただ、王都では僕を迎える準備を進めているみたいだ」
「行きたい?」
「王都そのものには興味があるよ。見たことのない建物もあるだろうし、大きな市場もあるだろうからね」
「じゃあ、行けばいいんじゃない?」
「でも、僕が行きたいのは王都だけじゃないんだ」
セイラスは窓から離れた。
「王都へ行けば、今度は王族としての勉強が始まる。きっと、自由に外を歩くことも難しくなる。そこから先も、ずっと同じことの繰り返しになるかもしれない」
「……それは、嫌なんだね」
「うん」
セイラスは、はっきりと頷いた。
「僕は、いつか世界の果てまで行きたい。王都だけを見て、世界を知ったつもりになるのは嫌なんだ」
「だったら、行こうよ」
「簡単に言うね」
「だって、行くって約束したから」
ノエルは、旅の計画を書き込んだ紙を取り出した。
そこには、二人が訪れたい場所や、旅に必要なものが書き並べられている。
「王都へ行くかどうかは、あとで考えればいいよ。今は、私たちが旅に出るためにできることを考えよう」
セイラスは紙を受け取った。
その端には、二人の名前が並んでいる。
まだ屋敷の外へ出る方法さえ見つかっていない。
それでも、旅を諦める理由にはならなかった。
「そうだね。まずは、準備を進めよう」
*
その夜。
王都から持ち込まれた書類を整理していた屋敷の執事が、一通の封書を手に取った。
封蝋には、王家の紋章が刻まれている。
宛名は王宮の政務官。
その内容は、セイラスの王都への移送について、関係者との調整を進めるよう求めるものだった。
書面の末尾には、別の指示も添えられていた。
殿下の周辺にいる者たちについて、身元と行動を改めて確認すること。
屋敷への出入りを記録し、王都へ報告すること。
執事は書類を封筒へ戻した。
屋敷の外では、夜風が木々を揺らしている。
セイラスはまだ知らない。
自分が旅に出ることを望んでいるのと同じように、彼を屋敷から出したくないと考えている者たちがいることを。
そして、その者たちが動き始めていることを。
キャラクターも展開も、「なにそれ知らん……」状態になってまいりました。
自分で考えたキャラやストーリーと、一部は合ってるのに常にどこかズレてるので、自分で読むと脳が混乱します……




