↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
逃亡王子は世界を旅したい 【AIおまかせ版】  作者: 芳庵


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/20

第11話 旅に出る理由

私の考えた設定を元にAIが考えた話になります。


・タイトル、あらすじ、タグ、投稿ルールなどもすべてAIまかせ

・設定も面白くなるならば変えて良い

との条件で書きなおしました。


ご興味があれば、ご一読ください。


↓私が自分で書いた方の話はこちら

【逃亡王子の放浪記 ~世界の果てを見に行く方法~】

https://ncode.syosetu.com/n2929ms/

 地下室を見つけてから、数日が過ぎた。


 セイラスとノエルは、時間を見つけては地下室へ通い、そこに残されていた資料を整理していた。


 古い地図は年代ごとに分け、調査記録は地名ごとにまとめる。題名のない書類には内容を確認して仮の分類をつけ、傷みの激しい本は無理に開かず、棚の上段へ移した。


 それだけでも、かなりの時間がかかった。


 なにしろ、母エリアが残した資料は膨大だった。


 魔物の生態を調べた記録。各地の町から集められた報告書。人間の領域が縮小していく過程を記した地図。そして、レナードをはじめとする旅人たちの旅行記。


 すべてに目を通すには、何年あっても足りないかもしれない。


「セイラス、これで最後?」


 ノエルが、机の上に残った書類の束を持ち上げた。


「いや、まだ向こうの棚が残ってる」


「……まだあるんだ」


「あるね」


「本当に、ものすごい量だね」


 ノエルは書類を机に置くと、両腕を伸ばした。


 窓のない地下室では、時間の感覚が薄くなる。燭台の蝋燭が短くなっていることに気づかなければ、何時間も経過していることさえ分からない。


 もっとも、セイラスにとって本を読むことは苦ではなかった。


 むしろ、知らなかったことを知るたびに、新しい疑問が生まれてくる。


 なぜ、この町は滅びたのか。


 なぜ、ある地域では魔物の活動が活発になり、別の地域では長い間変化が見られないのか。


 レナードは、どうして人間の領域の果てまでたどり着けたのか。


 そして、母は何を知ろうとしていたのか。


 調べれば調べるほど、世界には知らないことが増えていく。


「ねえ、ノエル」


「なに?」


「僕、やっぱり旅に出ようと思う」


 ノエルは伸ばしていた腕を下ろした。


「……うん」


「前から考えていたことだけど、ここに来て、ますますそう思うようになった」


 セイラスは机の上に、一冊の旅行記を置いた。


 レナードが残した本だ。


 表紙には、いくつもの傷がついている。角は擦り切れ、背表紙の文字も薄くなっていた。


 何度も持ち運ばれ、何度も開かれた本なのだろう。


「この本を読んだとき、僕は世界の果てを見てみたいと思った。まだ知らない町へ行って、見たことのない景色を見て、そこで暮らす人たちの話を聞いてみたいって」


 セイラスは本の表紙を指でなぞった。


「でも、母上の資料を読んで、考えが少し変わったんだ」


「どう変わったの?」


「世界を見て回るだけじゃなくて、見たものを記録に残したいと思うようになった」


 セイラスは、机の脇に置いていた白紙の冊子を取り出した。


 まだ何も書かれていない、真新しい冊子だった。


「この世界には、知られていないことがたくさんある。書物に書かれていることが、必ずしも正しいとも限らない。実際に行ってみなければ分からないこともあると思う」


「うん」


「だから、自分の目で見て、自分の手で記録する。町の様子や、そこで暮らす人たちのこと。食べ物や風習、土地の特徴。魔物がいる地域なら、どんな魔物がいて、どこまで人間が進めるのかも調べてみたい」


 セイラスは冊子を開いた。


 そこには、何も書かれていない。


 白いページが、何十枚も続いている。


「いつか、この冊子をいっぱいにしたいんだ」


「旅行記にするの?」


「そう。レナードのようにね」


 セイラスは顔を上げた。


「そして、いつか世界の果てまで行く」


 その言葉に、ノエルは静かに頷いた。


「私は、ついていくよ」


「……本当に?」


「前にも約束したでしょ」


「そうだけど、旅に出るとなれば、今までとは違うよ」


 セイラスは冊子を閉じた。


「屋敷の外には、危険な場所もある。宿が見つからない日だってあるかもしれない。食べるものに困ることもあるだろうし、魔物に遭遇することもある。ここで暮らしているようなわけにはいかない」


「分かってる」


「それに、僕は強くない。剣を持っても、ノエルには勝てないだろうね」


「それは、たぶんそうだね」


「少しくらい否定してくれてもいいのに」


「だって、本当のことだもの」


 ノエルは、机の上に置かれた冊子を覗き込んだ。


「でも、セイラスが弱いからって、旅に出ちゃいけないわけじゃないでしょ?」


「それはそうだけど」


「私は、セイラスと一緒に行きたい。セイラスが見たいものを、私も見てみたい」


 ノエルは一度言葉を切り、それから続けた。


「それに、私も見てみたいんだ。屋敷の外には、どんな場所があるのか。どんな人たちが暮らしているのか。私が知らないものが、どれだけあるのか」


 ノエルは窓のない地下室を見回した。


 ここには、知らない世界の記録が詰まっている。


 けれど、どれほど詳しく書かれていても、それは誰かが見た世界にすぎない。


「本を読んで知るのも楽しいよ。でも、実際に見たら、もっといろんなことが分かると思う」


「……うん」


「だから、私も行きたい。セイラスのためだけじゃなくて、私自身がそうしたいんだよ」


 セイラスはしばらく黙っていた。


 やがて、白紙の冊子をノエルの前に置いた。


「じゃあ、最初のページはノエルに書いてもらおうかな」


「えっ、私?」


「僕たち二人で旅に出るんだから、二人の記録にしたい」


「でも、何を書けばいいの?」


「何でもいいよ。ここで過ごした日々でも、旅に出たら見たいものでも」


 ノエルは冊子を受け取った。


 しばらく白いページを眺めてから、そばにあった羽根ペンを手に取る。


 そして、ゆっくりと文字を書き始めた。


『いつか、知らない世界を見に行く』


 その下に、ノエルは自分の名前を書いた。


「……これでいい?」


「うん。いいと思う」


「セイラスも書いて」


 差し出されたペンを受け取り、セイラスはノエルの文字の下に自分の名前を記した。


 二人の名前が、白いページに並んだ。


     *


 その日の夕方。


 二人は地下室を出て、母の書斎へ戻った。


 窓の外では、日が傾き始めていた。


 庭の木々はまだ冬の名残を残していたが、枝先には小さな芽が見え始めている。雪の溶けた地面には、ところどころに緑が顔を出していた。


 セイラスは窓辺に立ち、屋敷の敷地を見渡した。


 幼い頃から、何度も見てきた景色だ。


 庭の向こうには門があり、その先には外壁が続いている。門を出れば道があり、道をたどれば町へ行ける。


 頭では分かっている。


 けれど、今までのセイラスにとって、その門の向こうは遠い場所だった。


 ここから出ることを考えたことがなかったわけではない。


 ただ、出た先で何をするのか、何を目指すのか。


 それを、はっきりと言葉にしたことはなかった。


「セイラス、何を見てるの?」


 ノエルが隣に立った。


「門だよ」


「門?」


「うん。あそこを出れば、旅の始まりになるんだなって」


 ノエルは窓の外を見た。


「そうだね」


「……いつか、あの門を出よう」


「いつかじゃなくて、出るんでしょ?」


「そうだね。出るんだった」


 セイラスは小さく笑い、机の上に冊子を置いた。


「でも、準備は必要だ。お金もいるし、旅に必要な知識も身につけないといけない。どこから行くかも考えなきゃいけないね」


「うん。私も、もっと力を使えるようになっておく」


「頼りにしてるよ」


「任せて」


 ノエルは胸を張った。


 その姿を見て、セイラスは机に向かった。


 新しい紙を取り出し、これから必要になるものを書き出していく。


 旅の計画。


 必要な道具。


 訪れたい町。


 調べたいこと。


 そして、いつかたどり着きたい場所。


 紙の上に、少しずつ文字が増えていった。


 その中で、セイラスはひとつのことを決めた。


 旅の記録は、最初から残そう。


 屋敷を出た日から。


 初めて訪れた町から。


 初めて見る景色も、初めて食べる料理も、そこで出会う人たちのことも。


 いつか世界の果てにたどり着いたとき、自分がどんな道を歩いてきたのか、振り返ることができるように。


 そして、その記録が、いつか誰かの役に立つかもしれない。


 母が残した資料が、自分に新しい世界を見せてくれたように。


 セイラスは紙の一番上に、題名を書いた。


『僕たちの旅の計画』


 まだ、旅は始まっていない。


 門の向こうへ出る日も決まっていない。


 それでも、二人の旅は、もう始まりかけていた。


 白紙だった冊子には、二人の名前が並んでいる。


 その先のページには、これから見つける世界が待っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の考えた設定を元にAIが考えた話になります。
よろしければ、私が自分で書いた話と比べた感想などいただけますと嬉しいです。

↓私が自分で書いた方の話はこちら
逃亡王子の放浪記 ~世界の果てを見に行く方法~


― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。