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妖魔事件簿   作者: 山原 水鶏
船幽霊
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17/19

船幽霊7

リアルが忙しく自分に課したノルマ、5日毎にうpが結構キツキツでした。

はい、どーでもいいですね。

 雨が激しくなってきた。

 それこそ視界すら遮られるような激しい白の世界。

 その白い世界の中、一点の黒。

 それが彼女の目である。

「こんな雨の中じゃあとてもじゃないがここから海の上の船なんて見えないわな」

 男の言葉に女はわなわなと震え、顔が歪む。

「でも!でもでもでも!私は見た!!嘘なんか言ってない!!」

 顔を激しく左右に振り怒鳴り散らす。

 真っ黒な雲に覆われた空は今にも落ちてきそうだ。

「別に嘘だなんて思っちゃいないさ。いくつか質問をしたい。答えてくれ」

 女はゆっくりと空を見上げた。

 女の真っ黒な目からドス黒い何かが空に昇っていくように見えた。

「沈んだのはどんな船だった?」

「……小さなクルーザー」

「船員は何人いた?」

「……彼だけだったわ」

 男が一歩近づいた。

 雨の音が激しすぎて砂を踏む音がわからない。

 男はポケットから何やら古そうな手帳を取り出した。

「あんたは知らないかも知れないがな、船は出航時に船長は誰か、船員は何人か、どこから出てどこへ行くのか、陸に戻ってくるのはいつかって情報を提示してかなきゃならないんだ」

「え?」

「そこにはこうある。船員ニ名、とな」

 激しい雨でもうまともに会話もできない。

 空の黒が今にも落ちてきそうだ。

「もう一度聞こう。本当にあんたの彼だったのかい?」

 雨で白く見える世界が黒く染まっていくように見えた。

「あんたの彼だったとして、あんたは何をそんなに怒っている?何をそんなに隠そうとしている?」

 黒く染まり始めた世界は辺りを、全てを包み込もうとしていた。

思ってたよりも引っ張ってます。

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