付喪神10
今回で付喪神が終了となります。
ご愛顧ありがとうございました。
チヨとリクが山から降りたその夜、村は山の噴火に巻き込まれ壊滅した。
土石流が全てを呑み込み、何も残らなかったらしい。
「妖怪桜は娘の愛した村を守りたかった。だが自然は偉大だ。身代わり地蔵って知ってるかい?付喪神が地蔵の力を借り、誰も気づかない山の危機から村を守っていたんだ。噴火の予兆はずっとあったみたいだしな。だがもう限界だ」
エンラの言葉で山を降りる決心がついた。
村へ戻り、この事を話し、みんなで山を降りる事も考えた。
だがそんな時間はなかった。
突然桜が倒れ、大地が震え、目を覚ましたばかりのリクの手を引き無我夢中で逃げた。
エンラとキビとはすぐにはぐれてしまった。
彼らが何者だったのか、最後までわからなかったが、きっと妖怪桜とお地蔵様と、長老のお姉さんが寄越してくれた神のつかいだったのだと思うことにした。
「寿命だったんだよ。桜も村も……」
聞こえないはずの声が聞こえたような気がした。
「しかしお前、クールに気取ってるつもりかもしれないけど、素が見え隠れしてて残念な人みたいになってたぞ」
「私は姉さんとは違ってクールですぅ!」
「どこがだよ」
「そういやさっき姉さんからメールきてた」
「なんだって?」
「アイドルと撮った写真送るって……姉さんホントフリーダムだなぁ」
「たまには顔を見せに来いって言っとけ」
「はいはい」
付喪神、いかがだったでしょうか?
次の話を気長にお待ちいただければと思います。
ありがとうございました。




