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innocence world on-line   作者: まま、えーわ、なんぼなん?
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14/23

第14話 抜剣

日間ランキングが上がっていく.....

いや、本当にありがとうございます。

これからもどうかよろしくお願いします。

自分でもなにやってるんだろうと、思う。

見ず知らずの人のために、わざわざ上級者に喧嘩を吹っかける。普通に考えたら、あり得ない行為だ。

けれど、目の前のこいつは許せない。

こんな奴がゲームをやってることが許せない。

私は激しい憤りを、ポーカーフェイスで隠しながら、彼に問いかける。


「どうしてこんなことを?」


彼は不機嫌そうな顔のまま、返答する。


「お前に話す必要があるのか?」


それを聞いた私は、まともなことを話すつもりは無いなと考え、戦闘態勢に入る。

彼はそんなこちらを一瞥すると、ふっ、と嘲笑に近い笑みを浮かべる。そして、


「そんな装備で俺に戦闘を仕掛けるとは、余程の大馬鹿か、気が違ってるか、まあ、どちらにしてもろくなものでは無いがな」


と、言ってくる。

まあ、それについては否定しない。実際問題、武器なんて未だに初心者装備だし、装備も『ホワイトコート』のみ、馬鹿にされる要素しかない。けど、碌でもないのは向こうだろと、思いながら、隙を伺う。

そして、


「『属性付与(エンチャント)二重(ダブル』!」


炎と雷を両手に突っ込む。相手の装備を見る限りタンク型、AGIは高くない。そう判断しての全力疾走。

その判断は当たっており、彼が構える前にその鎧を斬りつける。が、


「初心者装備で俺の鎧が切れるかよ!」


攻撃を一切無視して、彼はこちらに斬りかかってくる。

けれど、ここまでは想定済み。出来れば勝ちたいけど、初心者を逃がせればとりあえずは私の勝利だ。

そう思いながら、一度、距離を取り、彼らの姿がもうないことを確認する。

しかし、その一瞬で目の前に相手が迫ってきていた。

そう、私は当たり前の前提を失念してしまっていたのだ。彼は私よりも強いということを......

思わず、右手の剣で防ごうとしてから彼の剣が緑色に輝いていることに気づく、発動しているスキルは、『武器破壊ウェポンバッシュ


剣同士がぶつかった瞬間、私の体が紙屑のように吹き飛ばされ、同時にガラスが砕けたような破砕音が鳴り響く。


「私の武器が.....」


軽くなった右手を見て、思わず呟く。

恐らく、今の私の装備スキルは片手剣扱い、ステータスは弱体化しているだろう。

そんな事を思いながら、歩いてくる敵を見据え、目的は果たしたのだから、もういいかと、俯く。

しかし、いつまでたっても彼はこちらに来ない。

どうしたんだろうと、顔を上げると、そこには


「そんな顔してたら、いけないよ?それにどうして僕の剣を使わないんだい?」


私の剣を作ってくれた人、シルバがたっていた。


♦︎


「お前は、シルバ.....トップクラスの鍛冶プレイヤーがどうしてここにいる?」

「僕の大好きな人が困っている、それだけで十分だよ」


彼、シルバはおどける様に言うと、私の方を向いて、


「君のスキル、今熟練度いくつ?」


と、聞いてくる。私が言われるがままにスキルを確認して熟練度を見て見ると、そこには53の文字が出ている。

そのままの数字を伝えると、彼はそっかと、一言呟くように言うと、手になんらかのアイテムをオブジェクト化して、出現させる。


「これ、貸してあげるよ」


ぽいと投げ渡されたそれを受け取って見るとそれは指輪であった。

アイテム名は『エンチャントリング:剛力礼讃付与』。彼にこれは?と、聞くと


「それはスキルを一個だけ付与しておいて、好きなタイミングで一回だけそのスキルを使用できるリング。それに込められたスキルは『剛力礼讃』、君の使う『疾風迅雷』のSTRバージョンだよ」


と、答えてくる。私の個人情報がダダ漏れな気がするけど、今は置いておこう。

これで私はあの武器を使える。

MPを確認すると、残りは102、つまり戦闘可能時間は102秒。

そして、私はメニューを開いて一つのスチールソードをしまい、二つの剣を装備する。

右手には緋色の鞘に入った剣、『エンブレスフレイム』、左手には黒曜石のように黒く輝く鞘に入った剣、『エルシオン』。

今の私には重すぎる剣だ。けれど、この瞬間に使えればそれでいい。

立ち上がって目の前の相手を睨み付けると、


「ようやく、お話は終わりか?」


と、相手が聞いてくる。


「随分余裕ね?攻撃してこないなんて」

「そこの鍛冶屋は怒らせると面倒なんでね、機嫌はできるだけ損ねたくなかったんだよ」


ちらりと、シルバを見ると、シルバはひらひらと手を振ってから、


「そこまでされちゃ仕方ないね、君に武器を作らないとかそういのはやめて置いてあげるよ」


言うと、私たちの間から抜ける。そして、


「どうせ、その剣が使えれば、勝つのはシオンだからね」


得意げに相手を挑発してから、もうそれ以上何も話す気は無いのか、傍観状態だ。

挑発された彼は顔を意地悪く歪めると、


「その武器も壊してやるよ!」


嗤いながら、走ってくる。その姿を冷静に見てから、私は両手を剣の柄に添えると、


「『剛力礼讃』!」


スキルを発動して、二本の剣を引き抜いた。






ようやく、二本の剣を抜きます。

ステータスは次回更新します!

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