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赤い月とふたりの舟 ~嫌いなあなたと不思議な国~  作者: 五十鈴 りく


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38/55

幕間✤2

 幼い手が、ページをパラリと捲る。


『赤い月が魔法使いサディアスを見ています。サディアスは月に祈りました。どうか、この世界を救う力をくださいと』

『ねえ兄様、サディアスが悪い〈影〉に負けたらどうなっちゃうの? だって〈影〉はとっても強くて、騎士でも敵わなかったんでしょう?』


 古びた絵本の挿絵には、傷だらけになった魔法使いの姿が描かれている。

 その絵に視線を落としている私に、兄様の誇らしげな声が言う。


『サディアスは最強の魔法使いだから負けないよ。ほら――赤い月はサディアスの願いを叶えます。世界を支配する〈影〉に立ち向かう力を与えたのです。〈影〉はサディアスの放つ光によって消え、この世界は守られました。けれど、それと引き換えに月は力を失ってしまったのです』


 赤い月から魔力がなくなってしまったのは、世界平和と引き換えだった。

 すべての魔力は必要なことに使われた。


 ――なんて、兄様が読んでくれた絵本の話をどこまで信じているのだ。


 あれは絵本。

 そう、作り事なのだから。


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