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第47話:夏祭り、人外チート主人公が世界を破壊しかける

◇◇◇



#1 夏祭りで、すでに「事件の匂い」


夕暮れ。


神楽市の夏祭りには、人の声と提灯の明かりが溢れていた。


蒼真(心の声)

「……未来予測が雑に発動してる……

混雑した空間、苦手すぎる……」


視界には、人々の動きや金魚の軌道、焼きそばの湯気の流れまでスローモーション。

全部解析できてしまう。


蒼真

「人外スペック、こういう場面いらねぇ……!」


そこへ、

浴衣姿の永瑠とノアが現れる。


永瑠

「……あんた、もう顔に“事件起こすぞ”って書いてるじゃない」


蒼真

「書いてねぇよ!?」


永瑠は薄い紫の浴衣。

髪は軽く結われ、首筋がいつもより白く儚い。


蒼真(心の声)

「……浴衣の永瑠が……強すぎる……心臓が……」


ノアは紺色の浴衣に星柄の帯。


ノア

「観測完了〜。

蒼真さんの心拍数、通常の“2.1倍”です。

“恋愛反応” ですね」


蒼真

「黙れノアァァァァ!!」


永瑠(心の声)

「……なんで私までドキッとしてんのよ……」



◇◇◇



#2 最初の屋台『金魚すくい』――蒼真、人外化で禁止カード化


おじさん

「ほい、金魚すくいどうだ?兄ちゃん、彼女さんと一緒に……」


蒼真

「じゃあ……」


未来予測が発動。


水中の金魚の動きがすべて“止まって”見える。


蒼真(心の声)

「いや……これ……絶対やっちゃダメなやつ……」


だが永瑠が、


永瑠

「ほら、あんたやりなさいよ。ビビってるの?」


蒼真

「ビビってねぇよ!!」


結果――


ポイの紙が破れない。


金魚が“空気中で静止”して見えるレベルの未来予測。


蒼真

「よっと……はい……はい……はい……」


20匹連続キャッチ。


おじさん

「や!や!やめっ……!!

兄ちゃんそれ商売上がったり!!」


ノア

「観測完了〜。

蒼真さん、金魚の未来を読んでます」


永瑠

「……やりすぎよバカ……」


蒼真

「いや違うんだ未来が見えちゃうんだ!!!」



◇◇◇



#3 射的――世界記録連発、店主泣く


射的屋台。


蒼真

「……この銃の弾道、0.03秒後にぶれるな……」


永瑠

「なに警察の鑑識みたいなこと言ってんのよ」


店主

「ほら兄ちゃん、当ててみな……」


蒼真、狙う。

未来予測発動。


蒼真(心の声)

「(未来で落ちる瞬間を狙えば……)」


パァン!!


見事に景品の山の一番奥を撃ち抜き、

棚が全部崩れ落ちた。


ドガラララララァ!!!


店主

「アアアアアアアアアア!!?」


ノア

「観測完了〜。

弾が“5秒後の棚の崩壊未来”を誘発しましたね!」


蒼真

「未来誘発ってなに!?俺そんな能力あったの!?」


永瑠

「……ごめんなさい店主さん。」



◇◇◇



#4 かき氷――常識破壊の人外スペック


永瑠

「はい。抹茶。……その、食べる?」


蒼真

「……お、おう」


永瑠がスプーンを差し出し、あーんの形に。


蒼真(心の声)

「なにこれ死ぬほど恥ずかしい……未来予測が邪魔!顔が赤くなる未来まで見える!!」


永瑠

「……食べなさいよ。恥ずかしいんだから……」


蒼真

「!?」


スプーンを受け取る瞬間――


永瑠の胸の奥で、また“黒い亀裂”が走った。


一瞬だけ。


永瑠(心の声)

「……また……胸が痛……」


ノアは横でかき氷を頬張りながら、ふと言う。


ノア

「永瑠さん?

さっきの痛み、前より強いですね」


永瑠

「っ……やめて。

蒼真に……言わないで」


蒼真

「ん?なんか言ったか?」


永瑠

「なんでもない!!」



◇◇◇



#5 祭りのクライマックス『花火』――永瑠の感情が溢れる瞬間


ドォォォォォン……!!!


大きな花火。


人混みの中で、永瑠は立ち止まる。


永瑠(心の声)

「……あの日……蒼真は、私を……守れなかった未来を……見て……泣いてた……」


永瑠(心の声)

「でも……今、私の心臓が……ずっと痛い……」


そっと胸元を押さえる。


永瑠(心の声)

「……蒼真……なんで……そんな顔で私を見るの?

なんでそんなに……私を……」


永瑠

「……ねぇ、蒼真」


蒼真

「ん?」


永瑠が、迷った末に言う。


永瑠

「……その……あんたの隣は、悪くない……」


蒼真

「っ……!?」


永瑠

「べ、別に……深い意味じゃないわよ!!花火が綺麗だからだよ!?

勘違いすんなよバカ!!」


蒼真

「誰がするかそんな勘違い……!!

(心の声)

「……いや……してる……してるわ俺……!!)」


ノア

「観測完了〜。

蒼真さん、顔が花火より赤いですよ〜」


蒼真

「ノアァァァァ!!!」


永瑠(心の声)

「……でも……嬉しい……

どうしよう……

胸が、ちぎれそう……」


花火の光の中で、

永瑠の胸のドキドキは収まらなかった。




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