第12話:普通の朝なんて来ない
◇◇◇
#1 神楽市・朝 7:28
蒼真の精神HP:残り2%
目覚ましが鳴る前に、
蒼真はベッドで跳ね起きて叫んだ。
蒼真
「いやだあああ!!!!!
今日、学校……行くのか俺……!?」
昨夜の戦闘が蘇る。
永瑠の闇ビーム、
ノアの距離ゼロ観測、
化け物との死闘。
精神的にはもう夏休みに入っていた。
そこへ――
コンコン。
永瑠
「蒼真、学校いくよ。」
蒼真
「なんで学校あるのぉぉお!!?
世界混乱中なんですけどーー!!?」
さらに――
ドアの前に並ぶ足音、もう一つ。
ノア
「蒼真さん。
本日の心拍数は少し高めですが、登校は可能です。」
蒼真
「観測するなあああああ!!!
俺にプライバシーは無いのか!?」
永瑠
「ないわよ。」
ノア
「ありませんね。」
蒼真
「二人して言うな!!!」
◇◇◇
#2 登校中・カオスそのまま
◇永瑠 → 完全護衛モード
永瑠
「蒼真の背後、死角。
昨夜の“歪曲体”と同じ気配はまだ微弱に残っているわ。」
蒼真
「背後ぴったり付くなぁぁぁ!!
距離!!距離!!!!」
永瑠
「離れたら死ぬわよ?」
蒼真
「そんなこと言われたら困るううう!!!」
◇ノア → ずっと観測モード
ノア
「蒼真さん。
右斜め前方、39メートルから自転車が来ます。」
蒼真
「なんでそんな情報くれるの!?
普通のことは観測するな!!」
ノア
「え?普通のことも観測しますけど?」
永瑠
「観測しすぎよアンタは。」
ノア
「生業ですので。」
蒼真
「生業で済ませるな!!!」
◇◇◇
#3 神楽高校・校門前
三人が並んで歩いている時点で、
すでに異様だった。
周囲の生徒
「えっ、雪村君、また転校生といるの…?」
「雪村!?あいつ何者だよ…」
「隣の金髪の子は誰!?モデル?」
「てかオーラこわ……」
蒼真
(やめて俺を見るな……!!
普通の高校生だと思ってくれ!!
平凡な生活を返せぇぇぇ!)
永瑠
「蒼真。人間に見られてるわよ。」
蒼真
「人間って言うな!!俺も人間!!」
ノア
「蒼真さんは“半分”ですね。」
蒼真
「言うなって言っただろおおおおお!!!」
永瑠(ヒソ声)
「ねぇノア、蒼真が“半分”ってどういう意味よ?」
ノア
「まだ観測中です。」
永瑠
「観測の基準どこにあんのよアンタは。」
蒼真
「だから俺の身に何が起きてるのかを
まず俺に説明しろって言ってんだよ!!!」
◇◇◇
#4 教室・第二次混乱開始
三人が教室に入ると、
クラスメイトたちは固まった。
ケン
「お、おい蒼真……!!
なんで、美女2人の転校生と仲良く登校なんだよ!?
お前何した!?
犯罪とかしてない!?!?」
蒼真
「違う!!俺は何もしてない!!
むしろ昨日死にかけた!!」
永瑠
「落ち着け。殺してないわ。」
蒼真
「そういう意味で言ってない!!」
ノア
「蒼真さんが昨日“死にかけた”のは事実ですね。
何回か死にましたが。」
蒼真
「言い方ぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ケン
「え!?死んだ!?蒼真死んだの!?
今生きてんの幽霊!?俺霊感あった!?」
蒼真
「やめろおおお!!めんどくさい!!!」
◇◇◇
#5 そして“異変”は続く
チャイムが鳴った瞬間――
校舎全体が、ほんの一瞬だけ
“白い光に包まれた”
生徒
「え……?今、光らなかった?」
「地震?違う?」
「何今の……こわ……」
蒼真
「嫌な予感しかしねぇぇぇぇ……!」
永瑠
「蒼真。落ち着け。」
ノア
「蒼真さん。だいじょうぶです。
あれは“結界の薄まり”です。」
蒼真
「だいじょうぶじゃねぇぇぇぇ!!!!」




