#3 再会
時は過ぎキャンプ初日を迎え、本格的に体を仕上げていく。
「久しぶりってほどでもないけどまたお前とバッテリーが組めるとは夢にも思ってなかったぜ」
「ああ、これからもよろしく頼むぜ翔」
そうこの東北フィッシャーズには大河と共にドラフト一位で山梨グレープズに指名されその後人的補償としてフィッシャーズに入団し、去年から正捕手を務める、村田翔がいるのだ。
「今年は投手補強多かったな」
「監督も今年は本気で優勝を狙いに行ってるな」
周りの同僚達が話している。
東北フィッシャーズ五年前にできたチームながら初のAクラス入りを果たすも
8月下旬、主力投手の不調で失速し優勝争いに参加できなかった。
「そういえば大河はキャンプ前に投手コーチにフォームの修正とかしてたよな」
「ああ、だいぶ手応えがあったわ」
そんな会話をしていると
「集合」
監督の元に集まる。
「キャンプ3日目に監督は俺と、ヘッドコーチで紅白戦を行う先発は松下と雷鳴だ」
胸が高まる、ここで活躍して開幕投手に認められるような投手になるんだ。
そう決意を固めた時
「マツシタサンコンニチハ。ヨロシクオネガイシマス」
「Nice to meet you, too.」
とドミンゴマルティネスと挨拶を交わす。
マルティネスは昨年から入団し、45本塁打100打点を達成した助っ人外国人である。
「松下君、君とまた会えて嬉しいよできればもう一度ど対戦したいところだけどね。シートノックで対戦するかもだから、その時は本気でやろう」
と田中に挑戦状を突きつけられる。
田中大海は高二で4番として甲子園で大河と対戦し4打数無安打に終わった。元々大学進学をするつもりだったが、大河が高卒でプロ入りしたことを受け、大学の推薦を全て捨てプロの世界に飛び込んだ。その後フィッシャーズのリードオフマンとして活躍している。
そんな新たな仲間と親交を深めると共に3日間が過ぎ去り、紅白試合が始まる。
久々の先発マウンド、少しも汚れてないマウンドはやはり特別感がある。
「大河準備はできたか?」
「ああ、もちろん、サインは昔と同じな翔」
「わかった、よっしゃ初回は3人で終わらすぞ!」
そしてハイタッチを交わす。これが高校時代からのルーティンだ。
こうして紅白戦が幕を上げるのであった。




