第23話 悪魔のコンサート――集いし者たち
夜の街に、煌びやかなネオンとスポットライトが
交差する。
夜の文化会館前は、
煌々としたライトアップに包まれ、
人の波で溢れていた。
重厚な扉が開くと、
照明に包まれたホールの全貌が広がった。
ロビーや薄暗い客席には、
燕尾服やドレスに身を包んだ観客が談笑している。
舞台中央には、調律を終えたオーケストラが
控えていた。
無料招待のはずなのに、
整然と誘導される人々の姿には、
どこか「集められている」違和感が漂っている。
会場の出入口には制服警備員が立ち並び、
まるで――
要人警護でもするかのような厳重さだ。
あるいは――逃げ場を塞ぐための包囲。
誠治はスーツ姿で人混みに紛れ、
無言で二次元コードをかざした。
表情は無造作に。
だが、視線は鋭く全方位を探っていた。
――そして
観客席へと足を踏み入れた瞬間。
視線がぶつかる。
(……ッ!)
数列先。
青髪を整え、
落ち着いたスーツに身を包んだ長身の青年が、
同じようにこちらを睨んでいた。
鋭い視線のその男は――
鷺ノ宮螢だった。
ほんの数秒。
互いに何も言わず、ただ「ここに来た理由」を
悟る。
螢の目が、問いかけている。
――お前も、ここに何かを感じ取ったのか?
誠治は、わずかに口角を上げた。
――当然だ。お前と同じようにな。
静かに、確実に二人の運命の線が再び交わる。
舞台では既に、弦の調べが調律をはじめていた。
だが、その旋律の裏に潜む「異常」を、
二人は肌で感じ取っていた。




