514
レティアは、幼女が異常なほどに好きだ。
ケーナを見るなり、いきなり抱きしめた。
豊満な胸で、ケーナの顔がうずめられてしまう。
「く、苦しい」
「この子もかわいいわ。
なんでこんな幼女が、こんなところにいるのかしら?」
レティアの幼女レーダーに反応した幼女は、みんな抱きしめられて大きなおっぱいに圧迫されてしまう。
男としてはうれしいが、幼女としてはただ苦しいだけだ。
勇者であり、体も鍛えられているレティアなので普通の幼女はもちろん大人でさえもかなりの力が必要だろう。
「ケーナ、いじめるな」
「お兄ちゃん助け……ぐぼぼっ」
ケーナの頭が、すぐにレティアの大きなおっぱいに挟まれた。
このままでは、ケーナは窒息死されかねない。
「怖いお姉ちゃん、怖いっすよね?」
「お前、卑怯だぞ!」
「だったら話すっす。君らのことを」
「ううっ……わかった」ケーンはついに折れた。
強がりも、ケーナがレティアにされていることを横目で見て賢明な判断をした。
それがいい、そうしないとレティアがケーナを本気で窒息させてしまうかもしれないからだ。
「じゃあ、レティア様、辞めるっす」
「えー、なんで?ケーナちゃん、すごくかわいいじゃない」
「マトイ君……」
それを引き離すのは、俺の役目だ。
口惜しそうに、レティアがケーナを見ていた。
俺に抱きかかえられたケーナは、ぐったりしていた。
「さて、じゃあ君のママって誰っすか?」
「ママは、ママだよ」
「本当の母親っすか?」
「そうだよ、文句ある?」
「君らは家族で、この辺りに暮らしているっすか?」
縦に首を振った、ケーン。
俺はケーナを右手でつまみながらケーンを見る。
「じゃあ、俺のことをなぜ知っている?
お前たちは、俺……いやノケモンの知識があるのか?」
「そうだよ」
「もしかして、『召喚民』ですか?」
それはサラが、意外な言葉でケーンに尋問する。ケーンは肯定した。
「『召喚民』?」それを聞き返したのは、俺だ。
「以前、私がアレブ砦にいたときにビレウス所長から聞いたのです。
昔、隣国のラズリ共和国には魔術に長けた民族がいた。
それが召喚民です。独特の魔術を使う彼らを、ラズリ共和国が迫害をして、テスコンダルに逃げた。
その後、ビレウス所長が一人の召喚民を呼んでこの研究を始めた」
「それが人工ノケモンを作る研究……なるほどな」
「ケーンも、ケーナも召喚民だとすればノケモンのこともわかっているわけか」
となると、召喚民は俺を知っていることは理解できる。
だが、もう一つの疑問があった。
「どうして俺を狙うんだ?」
「それは……」
「危険だからよ」
そこには、五人の人間が姿を見せていた。
全員が、フードをかぶって俺たちを見ていた。




