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イセカイGO!  作者: 葉月 優奈
四十話:『纒 慎二』と死者の呪い
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『アニーの工房』というゲームがある。

錬金術師を志す女の子が、世界を救うそんな話だ。

マルチエンディングの一つには、世界を潤す水瓶の水を戻すという世界平和のエンディングがある。

他にも、他の登場人物と結婚のエンディング……シブーストと結婚なんかもある。


「アニーに、サラが似ているだろう」

「ああ、確かに。だけどあいつは、転生者じゃない」

栗色の長い髪、確かにアニーに見えないこともない美少女だ。

おっとりとしたその顔は、アニーの雰囲気に似ている気がした。

でもサラが転生者ではないことは、俺は知っている。

俺が転生者であることを聞いて、驚いていた。

何より小さなサラには、戦う強さはなかった。


「そうだ、サラちゃんは転生者じゃない。

だけど、彼女は他の転生者から生まれた場合はどうだ?」

「サラの両親が……まさか」

「そうだ、ナーリーがアニーかもしれない」

シブーストは、険しい顔で言ってきた。

ロケットで、前に見せてくれたサラの両親の絵。

なんだか、母親というより幼い少女に見えたな。


「どういうことだ?」

「アンジュが言っていたのだが、フロウフラにはナーリーの痕跡がある」

「ナーリーの、痕跡?というか、お前はどこまで知っている?」

「アンジュが、独自で情報を集めていた。

俺が帝国を離れても、アンジュは俺を呼び続けた。

彼女は、アニーに会いたかったのだろう。そして、ナーリー・バリジャットにいきついた。

ナーリーのレシピは独特だが……その一部のレプリカのレシピを手に入れた。

だけど、本書は決して見つからなかった。

そこで僕は出会ってしまった。ナーリーレシピを持つ少女に」

「それが、サラというわけか」

俺の言葉に頷くシブースト。


「つまりは、お前はナーリーの結末を知っている……」

「それを見れば、彼女は傷つくだろう。だから彼女を」

「お前は、何もわかっていない」

俺は口を真一文字にして、シブーストを見ていた。


「なぜだ?」

「サラの決心は固い。どんなことも、彼女は受け入れる覚悟がある。

あんな小さくても、彼女はとても強いんだ。

俺は、そんな彼女の意志を尊重したい」

「そんな生易しいものじゃない、ナーリーは危険だ」

「危険?」俺は首をひねった。

だけどその言葉に反応してか、石畳の地面が盛り上がった。

それは、町の中に現れたスケルトンだった。



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