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イセカイGO!  作者: 葉月 優奈
三十九話:『纒 慎二』と呪われた大陸
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トロンダールにいたアントンという、老騎士がいた。

彼は、この街を守っている兵士らしい。

俺たちのテーブルには、七人集まっていた。


「アントンさん……」サラが落ち込んだ様子で、彼を見ていた。

「勇者一行は、これからどこを目指すつもりかな?」

「サラの両親がいそうな場所……何かご存じは……」

「ナーリーか」アントンが首をかしげていた。


「はい、ママがいそうな場所は……どこでしょうか?」

「第三次調査団は……北のフロウフラに向かった。

そこが、第二拠点になっていたはずだ」

「フロウフラ?」

「かつて、このテスコンダル大陸には人が住んでいた歴史がある。

無論、この大陸には国が存在していた。

勇者の国……勇者はわかるだろう」

「エドンタール」

聞きなれない名前が、レティアの口から出てきた。


「流石は勇者、勉強しているようだな。

そう、エドンタールは……この大陸を支配した唯一の国だ。

世界を救った勇者エドが、この国を建てた初代の王。

フロウフラは、エドンタールの西にある学園都市と言われていた。

世界の二大学園都市、北の『フロウフラ』、南の『サスマラ』そう呼ばれるほどにな!」

「そうだったんですか」

「最も、今のフロウフラには人は住んでいない」

「魔族ですか?」

「一般的な歴史だとそうだ。

確かにこの大陸には、数多くの魔族がいる。

だけど本物の勇者には、違う風に伝わっているはずだ」

「どこまであなたは、知っているのよ」

レティアが、アントンを睨んでいるようだ。

それでも、アントンは淡々と食事を続けていた。


「どういう意味だ?」

「跡目争い、エドンタールは三人の勇者が国を分けた。

勇者エドの子供、その孫は三人生まれた。

三人の孫が、勇者王になるべく国を分けて戦争をした」

「そう、跡目争いはどこでもあるのね」

おそらく、シアラとマリアのことを思い出したのだろう。

勇者を継承するというのは、どこでも大変なようだ。


「そんな勇者しか知らない話を、あなたはなぜ知っているの?」

「俺も調査団だからな。そこで……勇者の知り合いに聞いた」

「それって……」

「少し長い話をしていいか?

おそらくダムレイが、俺に頼んだのだろう」

それはアントンがテーブルの上で、両手を組んで俺たちを見ていた。



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