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宝物室は、この城の地下にある。
いろんなことが、起きていて頭の中の整理がつかない。
それでも、王様が案内してくれる宝物庫についていくことにした。
レティアとノニールとルデースも、ついてきた。
結構長い階段を下る地下にあった宝物庫は、大きな扉の先にある。
そして、宝物庫の中は誇りのかぶった箱がいくつも山積みにされていた。
金銀財宝をイメージしていたが、意外と倉庫っぽくて少しガッカリしたが。
「ここが、アスカンテ城の地下宝物庫だ」
「俺たちに見せてもいいのか?」
「君たちだから見せた」王様が隣を歩きながら、答えた。
「知っているんですね、幽霊」
「私も、その幽霊を見たことがある。その時に黒い二本の角で、短い手足の幽霊を見た」
宝物庫を歩きながら、王様は話していた。
「国王、この鏡を処理することはしなかったのでしょうか?」勇者ルデースが聞く。
「できなかったのが本音じゃ。正直、この鏡に封じられた者の姿は見たことない。
何人かその幽霊は見ているが、その幽霊が過去の文面から出てこなかった。
世界各地にも何人か外交官を送り、調査をしたがわかなかった」
「そうですか」落ち込んだ顔のルデース。
そうか、ノケモンだから歴史がないのか。
じゃあ、なぜこの鏡にノケモンが封じられたのだろう。
誰がノケモンをこの鏡に封じたのだろう。
いくつかの謎は残るが、答えは出るには情報が足りない。
「これだ」そして王様が指をさしたのは、大きな鏡。
テレビで言うところの、60インチを超えるデカさのある鏡。
その鏡の真ん中が二本、斜めにナイフで切られた跡があった。
「誰が、こんなことを」ルデースが怒りの感情を示す。
「レティア殿、この度はすまないことをした」いきなり国王がレティアの前で、深々と頭を下げた。
「いえ、国王……頭を上げてください」
「いや、此度は勇者レティア殿の仲間をこのような目に遭わせてしまい、申し訳ない。
国を代表して、どうか謝らせてくれ」
「国王、頭を上げてください。この件は国王には非はない。
全てはこの鏡を……壊した賊によるものです」
「しかし、レティア殿。それでは……」
「まずは、サラを救いたい。それまでは協力をしていただけるか?」
「もちろんです、レティア殿」顔を上げ、レティアの手を取った。
「無論です。アスカンテの国の名にかけて、サラ殿をお救いしましょう」
「はい。感謝、痛み入ります」レティアは王に、頷いて見せた。
「マトイ、ノニール。私たちもサラを救う方法を探すわよ!」
「ああ」レティアに言われなくても、俺はそのつもりだ。
ノケモンが関わっているとなれば、俺にも関係がないとは言い難い。
「わかったっす、だけど何を具体的にするっすか?」
「そうね……この鏡……魔法の力をかすかに感じるわ。魔術師ギルドを呼べるかしら?」
「ああ、わかったっす。で、レティア様は?」
「あたしとマトイは、そうね城の近くの聞き込みから始めようかしら?」
「俺も聞き込みか?」
俺がそう言うと、俺の手をグッと握ってきたレティア。
「当然でしょ」なんだか怖い顔で、俺に言ってきた。




