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イセカイGO!  作者: 葉月 優奈
八話:『纒 慎二』と潜入作業
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影医者マウン、こんな怪しい奴に今日だけで二度も会ってしまうとは。

こいつは一体何者だ。顔を仮面で隠しているが、なにか意味でもあるのだろうか。

仮面の中を予想する、医者は何人かいるがマヌケなヤツは俺の知っている知識ではない。

いや、そもそも医者を自称しているだけで偽物かもしれない。


「あの、どういうことですか?」

「私が助けに来た」

「今まで助けられた記憶がないけどな」

そう俺が言うと、首を横に振っていた。笑っているのか。


「まあまあ、いいじゃないか。そんなことは」

「そうかい、じゃあ、俺たちはこれで」

「おいおい、待てって!」慌てた様子で、俺らを引き止めた。


「なんだよ、何がしたい?」

「『ノクセント』がなかったのか?」

「ああ、なかったよ。空だ」サラは空の小瓶を持っていた。

「そうだろうね、レジスタンスは力を持っていたら容赦なく使うだろう」

「あんなことに使われるなんて……ひどい」

「だから、次に考えることはなんだろう?」

「ママのレシピを奪う」サラはそう言いながら、自分の持っている本を大事そうに抱えた。

「そうじゃない、薬の複製だ」

「複製?」サラは疑問を口にした。

「そう、兵器は大量生産できて初めて意味を成す。

だとすれば、複製方法を開発しないといけないけど、彼らは病院を味方につけているようだね」

「そんな、そんなことって」

サラは泣き出しそうな顔で、黒い仮面をじっと見ていた。


「でも、大丈夫だ。君には強い味方がいる。それに、その本もある」

「『ナーリーレシピ』これに……」

「似たような研究は、この本にあるはずだよ」

「なぜ、それを?」

「さあ、なぜだろう」ちょっと言葉が動揺した風に見えた、影医者マウン。

どこかキザなところがあるが、憎めないそんな気がする不思議な男だ。


「君はこの空の薬瓶を、復元できる力がある。いや、君にしかできない。

毒は薬になり、薬は毒になる。毒に侵された人間を救えるのは君だよ」

「はい……私はやります」

「それでいい、後は機器を探すことだ。

君がこの薬を復元できれば、この戦いを終わらせることができるかもしれない」

「あのっ、あなたは……」

「私はこれで、失礼するよ」

そう言いながら、ハシゴに登るのではなくそそくさと路地を出ていく。

最後までカッコ悪くフェイドアウトするのだった。

俺は、そんなやり取りを見ながら(やっぱり知らないヤツだ)と思いながらそれを見ていた。


「マトイさん、あの……」

「あの影医者のこと、何かわかったのか?」

「いえ、それは……そんなことより、薬の復元をしたいです」

「唐突に言うな、でも宛はあるのか?アルバーニ病院は、レジスタンスとつながっているし。

それなりに機器も必要だよな?」

「ですね、でもまずはみんなで考えましょうか。

一度宿屋の方に、向かいましょうか……」

「あっ、そういえばノニールから合流する場所を聞いていたな。そこに行くか」

俺はそう言いながら、ノニールにもらったメモを思い出していた。



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