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イセカイGO!  作者: 葉月 優奈
八話:『纒 慎二』と潜入作業
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書庫を調べるサラ。俺ができることは、見張り程度だ。

そこに置いてある医療書を見て、数秒で俺の頭が混乱した。

そんな中でもサラは、一つ一つ理解して選んでいた。

手短に理解していくつかの書を、大きなリュックの中に乱暴に入れていく。


「それはなんだ?」

「レポートです、『ノクセント』は試作品なのでちゃんとしたレシピがないんですよ」

「そうか」それでも、俺は全然わからないけどな。

三冊の書類を入れた後に、サラは顔を上げた。


「行きましょう」

サラの軽快な言葉で、すぐに書庫を出た。

「にしても、人に会わないな」

「そういえば、そうですね。一応気配を感じながら進んでいるのですが」

それでも、サラは医者だ。隠密行動が決して得意ではない。

人の気配がないのは、かえって不気味でもある。

それとも、戦争に出払ってしまっているのだろうか。

通路には窓もない、地下なので当然だ。地上がどうなっているのか、気になるところだ。


「サラ、ひとついいか?」

「なんですか?」

「あの影医者も『ノクセント』を狙っているな」

「影医者ですか……」

サラも難しい顔を見せていた。

先に見えるは階段、そこで人の気配がないようだ。


「薬があるとすれば、あとは奥の部屋ですね。急ぎましょう」

サラが、俺に促してさらに奥の部屋へ向かう。

降りた階段の先には、大きな鉄の扉がある。


「鍵が掛かっていますね」動かしても、開かない

「まあ、ここは俺が開けるか。サラ、少し下がっていろ」

俺はそう言いながら、コマンド《たたく》を選択。

そのまま右腕で、一発思いっきり叩いた。


ゴンッと鈍い音がしたが、ドスンと後ろに重そうな鉄の扉が倒れていく。

「開いたぞ」

「だ、大丈夫ですか?」

「ああ、平気だ」本当は右手を少し痛めた。流石は鉄の扉だろうか。

軽い腫れみたいなのがあるが、サラに心配かけさせまいと我慢をした。


「にしても、ハズレかもな」

「あっ、多分あたりですよ」そこは病室だった。

大きな病室に、ベッドが規則的に並んでいた。ベッドの上には、眠っている人間が見えた。

だが、その中央には一人の男がいた。

虎頭のソーリックが病室の一人の患者の口元に、何やら液体を入れているようだ。


「やはり、あなたたちはここに来たのですが」そして、ソーリックは俺たちの方をじっくり見ていた。。



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