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♠補給部隊の日記~尾~

今日は短いのを2本突っ込みます

ギャグテイストかつ日記形式って書きやすいですね

(´・ω・`)月 ㌶日


 補給隊隊員、ヒアナであります

 今日探索隊の第2隊長アルム隊長が隊全員に日記帳を配布してくれました。

 ウタ隊長は喜んでいたがすぐに表情が死んだ、私はまだ小さいからか10時には帰されましたが、大人の皆は今夜は死の行軍だったそうです。

 戦う部隊でもないのに殉職者が出そうで怖いです。


( ;∀;)月 §日


 今日はウタ隊長の後ろの席で仕事できる日です。

 ウタ隊長のすぐ後ろの席は誰の席と決まっているわけではなく、隊員の希望者-とはいってもほとんど全員ですが-が日替わりで順番に仕事を行います。

 別にウタ隊長が嫌われているからとかそういうわけではなく、残業が一番はかどる席だからです。


「あっ今日はヒアナ隊員がそこの席なんだね」


「はい!今日もお仕事頑張りましょう!」


「う、うん、頑張ろうね!」


 ちなみにこの会話中にもウタ隊長は仕事を続けています、隊長は普段から目の下にクマがあるのですが今日はいっそうそれが深い黒みを帯びています。

 この目、このクマ、疲れ切ってかすれた声に覚束ない目の焦点…間違いなく隊長は昨日から仕事を続けている!

 隊長には申し訳ないけど今日の仕事環境は最高のものになりそうです。


「ヒアナ隊員、迷惑だったら言ってね、すぐに別のところで仕事するから」


「いえ、おかまいなく、そこから離れられては私がここで仕事をする意味がありませんから」


「うん、ごめんね…」


 隊長は狐の獣人、と本人は言い張っていますが絶対に違います。

 いえ、三角形の耳やモフモフしたおっきな尻尾からして狐の類の血を引く亜人というのは間違いないようなのですが…


 モフッ


「ふぅわあああああぁぁぁぁ(*´Д`*)」


 おっと、思わず声が…ウタ隊長の後ろの席が人気な理由はコレです。前述のとおりウタ隊長はおっきな尻尾を持っているので背もたれがある椅子だと尻尾が窮屈です。

 それ故に背もたれの無い椅子を使っています、というわけですぐ後ろの席に座るものには…


 モフモフッ


「うあああああぁぁぁぁ(*´Д`*)」


 尻尾が襲い掛かってきます、もふもふに癒されるうえ、無意識なのか分かりませんが尻尾の動きが肩腰首などを軽くたたいて極上のマッサージ機です。

 しかも隊長が狐の獣人では無いと断言できる理由がコレ、なんと尻尾が9本あります、獣人じゃありえません。

 ウタ隊長は残業時間が1時間増えるたびに尻尾も増えていき、最大で9本になるという謎の体質の持ち主です、ウキョー副隊長曰く尻尾が1本増えるごとに魔力もあり得ないくらいに上昇しているらしいのですが、生憎魔法が使えない私には何のことやら、です。

 魔力がどうのこうのは隊長の後ろの席に座る者にとっては関係ありません、尻尾の本数が重要です、私からすれば尻尾が1本増えるごとにマッサージの気持ちよさが倍増していくのですから。

 しかもどうやら昨日から徹夜していたらしい隊長の尻尾は最大の9本、1本でも心地いいのにこんなにあったら…


 モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ


「嗚呼ぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあああぁぁ(*´Д`*)」







 補給部隊の日記―要塞スパラガ・地下一階補給部隊本部―







( ;∀;)月 §日


 昨日の仕事を片付けても今日には今日の仕事がある

 朝日が眩しい、残業が多いこの部隊でもオールナイトすることはあまりないのだが、仕事を終え、さあ家に帰ろうと思ったら太陽はいつも通り変わりなく私の顔を照らしてきた…

 朝だぞ働けってことですね、分かりたくないけど体は正直、いつも通り積まれた書類の山に手が伸びてゆきます

 抜けない習慣が辛い、うう、昨日からシャワーも浴びてないのに…

 もう勤務時間は始まっているため、隊員はみんな仕事を始めている、しかし私の後ろの席は空席である

 何故かって?ふふふ~それはね~


 誰だって仕事の邪魔をされると分かっている席で体も洗ってない臭う同僚と一緒に仕事なんてしたくないだろう?


 しかし私はこの隊で一番偉い隊長である、上司なのである、近くに来なければ完遂できない仕事がある、隊長がハンコを押さなければならない書類があるのだ

 よって、隊の皆は毎日交代で私の後ろの席で仕事をしているようだ、ちなみに私の両サイドと前方に席は無い、全て仕事道具と書類で埋まっている

 おっと、今日の犠牲者が来たようだ、あの小さいシルエットは…


「あっ今日はヒアナ隊員がそこの席なんだね」


「はい!今日もお仕事頑張りましょう!」


「う、うん、頑張ろうね!」


 今日も元気に敬礼をして私の後ろの席に着くヒアナ隊員、今日もピシッとした敬礼である

 こんな小さい子が犠牲になるというのか?何か私にできることは無いのか?


「ヒアナ隊員、迷惑だったら言ってね、すぐに別のところで仕事するから」


「いえ、おかまいなく、そこから離れられては私がここで仕事をする意味がありませんから」


「うん、ごめんね…」


 ここから離れたら別の人が犠牲になるから動くなってよ…そうだね、そしたらせっかく毎日交代して平等に負担を担ってる意味が無くなるもんね、ごめんね、私隊長なのに頭が回らなかったよ

 っと、落ち込んでいる暇はない仕事仕事…


 モフッ


「ふうわあああああああああ!」


 嗚呼、本当にごめんなさい。

 そう、この後ろの席は私の無駄にデカい尻尾が当たるのである、具体的に言うと席の間が1m離れている上に今9本の尻尾でペンを握り全部を仕事に使っているからこう“つ”の字の形になっているのに、尻尾の膨らんだ真ん中あたりが後ろの隊員の体に当たるのである

 私が尻尾を上手く動かせればいいとも思うが、尻尾の扱いが上手くなっても今度はまた尻尾が大きくなり技量でカバーできなくなるというイタチごっこなのである


 モフモフッ


「うあああああああああ!」


 ゴメン、ごめんよ…邪魔だろう、しかも昨日からシャワーも浴びてないから臭うだろう

 ハッ!この書類!期限が今日の昼までじゃないか!あっしまった!


 モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ


 油断していた、この尻尾は私の感情の起伏で簡単に動いてしまうのである、ペンを持つ先っぽだけは制御できているが無駄に長い真ん中あたりはどうにもならない…


「ああぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあああぁぁ!!!」


 ごめんよ!ごめんよぉ!


次は1時間後

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