♠アーヴェの戦い~前編~
これは、ある一つの秘宝をめぐる戦いの記録
侵略者たちは傷つきながらも狡猾な考えで前へと進み、秘宝の守護者たちは森の賢人の言葉をもって連携を取る
「ウホッ!」
「あれはっ!!」
敵の大量破壊兵器
「やっぱりこれダメかなぁ?」
「ギナスの恐ろしさを分からせてやらんとな」
戦いとも呼べないほど一方的な戦況
「所詮この世は焼肉定食!」
「事象には必ず原因が存在する」キリッ
「ウホ!?」
バカしかいない味方
「これはチャッピーのもの!」
「「「「流石隊長!」」」」
もうどうにでもな~れ
「これでいいと思ってるさ」
「我が名はハン・ゴロシー!」
現われる最後の敵
「ホギャアーーー‼︎」
「…この、人でなしめ」
そしてあっけない幕引き
「この戦争、我々の勝利だ。」
彼らが得たものは本当に勝利と呼べるものだったのか?権力者は背中から迫る刃に気を付けなければならない
帝国ギナス・戦争編―開幕―
…はい、というわけで今回は最初から使うセリフをいくつか決めて、それを全部消化することを目的に書いてみました
楽しかったです(小並感)
ちなみに上記のセリフはすべて出てきますが、あらすじは信用しないでください、それっぽく書いただけです
あらすじも長くなりましたが、本編も少し長めです、暇つぶしにでもなれば幸いです、それではどうぞ
うねる波間から巨大な尾が見え隠れする弱肉強食の海、巣海。未知数の危険が航海者を出迎えるこの海の上空には樹島密集の大国、ギナスがあった。
第五探索隊本部・メーフル(第84番島)
「隊長!司令部のラージナールさんがお見えです。早く顔を見せるようにと」
艶のある白髪を後ろで束ねた後ろ姿、第五探索隊隊長・キールはその声で振り返る。
「分かった、すぐ行く。しばらくお待たせすると伝えてくれ」
走り去る部下を見、キールは呟いた。
「あのバカ……。私の忙しさは知っているだろうに、また茶化しに来たか?」
この島に隊の本部を移して5年。あの男は島略奪の功績などが認められ、隊長たちの中でも10人しか在籍できない司令部へ昇進していった。残った副隊長の私は繰り上がりで隊長に。
ここからの私の道は二つだ。さらに上の司令部への昇進を目指し探索隊・侵略隊・護衛隊など49人の隊長達とのせめぎ合いに身を投じるか、これ以上の昇進を諦めてこの椅子を温め続けるか。あの男を再びこの地位に叩き落とすというのも面白いが私にはそこまで行こうとする野心も能力もない。
大人しく司令部様に従いますか……。気がすすまないながらも私はなんの面白みもない真っ白な応接室の扉を開ける。
「おぉ。久しぶりじゃないかキール‼︎寂しかっただろう?」
「2日前に指令をされたばかりですよ。もう記憶が曖昧になられたのですか?隊長の司令部引退も案外早いかもしれないですね」
「おいおい、隊長はよせよ。分かってるはずだろ?今の俺は司令部のラージナールだ。まったく未だに間違えやがって……。どんだけ俺が恋しいんだよ」
まぁ部下に慕われるのも悪い気はせんがな、と独りごちるラージナール。キールは聞き流すと話を続ける。
「すいません、呼び方をいちいち変えるのが面倒くさいもので……。それより早く要件を言ってくれないですか?元部下をからかいに来れる程お暇な司令部様と違って私、忙しいんです」
毅然とした表情で言い放つキールだがラージナールは薄笑いの顔を剥がさない。
「可愛い部下のために多くの仕事を片付けて来てやってるんだがなぁ。まぁ冗談はさておき本題に入ろうか」
やっと真剣な顔つきになりキールはホッと胸をなでおろす。
「お前ら第五探索隊には北方の海域の探索に行ってもらう。一度行ったことがあるだろう?異変がないか調べて来てくれ」
「え、私が一度行ったってまさか……」
「あぁ、危惧していた事だ。『槍』を使用したと見られる現象が確認され始めた。遂に奴らが動き始めたらしい。殻骸艦1隻持ってって良いぞ。充分気をつけろ、今回はただの探索じゃあすまないかもしれない」
一気に言い放ったラージナールはそのまま応接室を出ていく。その目はキールも数回ほどしか見ていない本気の鋭さがあった。
◇
ギナスより北方の海域、此処にはギナスと同じく巣海が広がり、食物連鎖というものを嫌というほど教えてくれる
しかしそんな海でも海に潜り凶暴な海の生物を狩り、美味しくいただいている人々?というのは存在している
「ウホッ!」(族長!)
「ウホッ」(捕ってきました)
「ウホウホッ」(今回のは大物ですぜ)
「ウホホ」(超巨大クジラでさぁ)
「ウホッ、ご苦労、早速捌いて晩餐の用意だ!ウホホホッウホーホ!」
神の7ッ道具―『槍』の所在・魔島タカカカズ―
この島に遥か昔から住まう原住民族アーヴェ族、彼らは普通の言語を話すことも可能だが、同族間では「ウホ」の一言ですべてが通じる特殊な言語体系を持っており、科学的な面での発展はほぼ皆無だが、超自然的な意味で最強の進化、発展を遂げた民族である
しかし彼らは何も蛮族というわけではなく、あくまで他の国の常識を全く知らないだけであるため会話を取ろうと思えば取ることもできる
だが当然ともいうべきか、彼らは自然的な知識は多いが機械や魔法などには全く明るくなく、そのことが彼らの持つ秘宝を今まで守り、そのことが10人ほどの人間を消滅させることに繋がった
~半年ほど前~
この魔島タカカカズにあの帝国ギナスが目をつけていないかと言われればそうではない
そうではないが、かつてこの地へと攻め入ったギナスではない別の侵略国家がアーヴェ族の戦士に圧倒的な差で敗れたため、いきなり手を出そうとはせず、慎重な調査が行われていた
調査隊は超小型の10人程度が乗る殻骸艦-艦と呼ぶにはあまりにも小さく武装も少ないため殻骸船と呼ぼう、に乗り、アーヴェ族に見つからないよう島の周囲から調査を行っていた
「アルム船長、今日は風が強いですね」
「ああ、だから風に流されて奴らに見つからないように慎重に飛行する、今日は風の比較的弱い高いところを飛ぼう」
この殻骸船の船長を務める探索隊隊長の一人である犬の獣人、アルムの白黒の長い耳は風でパタパタとなびいていた
「しかしそれでは遮蔽物が少なく見つかる可能性が」
「いや、どっちみち見つかったら危険なことに変わりない、ならまだ船がコントロールできる高度を飛ぶ」
「了解です」
アルムの判断は常識的には間違っていなかった、もし彼らが風の強い高度の低い場所を飛んでいればすぐさまアーヴェ族に発見されていたであろう。しかしこの彼の判断は最悪な結果を招くことになる、別に彼が悪かったわけでも船員たちが悪かったわけでもない、ただ運が悪かった、彼らの悲劇の原因を述べるならばそれだけであろう
船はまだ日が明ける前にギナスを飛び立った。日が昇ればアーヴェ族に発見される可能性が高いからである
「アルム船長、そろそろ昼食の時間です」
「うむ、分かった、今日は霧が濃い、いつも通り交代で昼食をとるが少しくらいのんびりしても構わん」
今日の巣海の上空は霧が濃く、船を上手く隠していた、それ故に彼らは安心しきっていたのである。
船員の一人がおにぎりに口を着けようとした瞬間だった
「えっ?」
突如、甲板に穴が開き、穴をあけた何かは彼の腕にあったおにぎりを貫き、米を四散させた
「船長!下から砲撃!甲板に穴が!」
「動力炉はどうだ?」
「貫かれました!このままでは落下します!」
「緊急用のパラシュートを起動!船ごと島にゆっくりと降下する!」
「パラシュート開きました!」
「よし!全員船にしがみつけ!」
彼らの船はゆっくりと墜ちていく、このまま島に着陸するつもりであった彼らだが、ここでさらなる悲劇が彼らを襲う
「船長!霧を抜けました!」
「風が強いです!このままでは海の方へ流されます!」
「くそっ!虫による移動は?」
「先ほどの砲撃でやられました!」
タカカカズへと降りる予定だった彼らの船は風に流され海の方へ、海には危険な生物が多く生息しており、それこそアーヴェ族並みの戦闘力を持たない存在は死あるのみである
しかし彼らはまだ幸運であったかもしれない、海の生き物に生きながら食われることなく、文字通り消えることができたのだから
「あれはっ!!」
コントロールを失い落下していく船の中、アルムは島にアーヴェ族を見た、彼らは石を投げ合い、決闘をしていた
そう、アルムの船を貫いたのはアーヴェ族の決闘に使われていた石だったのだ
アーヴェ族は先ほども述べたが決して蛮族というわけではなく、命に敬意を払い、襲ってくる敵でなければ食料確保以外の目的で生き物を狩ることはない、アルムたちの船が霧の中に隠れていたからこそ石は彼らの船を貫いたのだ
そしてアーヴェ族の決闘に決着がつく、勝者は族長から一時的に族長が代々受け継ぐ『槍』を借り受け演武を披露する、この時『槍』を取ったアーヴェ族の勝者の手は自身の血で濡れていた、先ほどの決闘で掌に傷ができていたのである、しかし彼はそんなことなど気にせず演武を舞う、そして槍の穂先がアルムたちの船の方を向いたその時だった
前兆もなく、音もなく、アルムたちは眩い光に文字通り一閃され、姿を消した。
この時島から斜め上に走った真っすぐの閃光は世界各地でも観測できるほど長く、遠く、それこそ宇宙の果てまで届いたのではと思われるほどであった。
◇
現在ー巣海、北域
「キール隊長、タカカカズです!確認しました」
「よし、ここからは慎重に行くぞ。アルム隊長の第二探索隊が壊滅したのはつい半年前のこと、我々に戦闘技術は無い。敵と認識されたら終わりだと思え!」
勢いよく言い放ったキールは颯爽と殻骸船に飛び移る。隊員達もその後を追った。
島に隊の半分を残して殻骸船は出発した。しかし、なぜか隊員達の行動はぎこちない。
数分後、妙な静けさの広がる船内で新米兵が敢えて誰も触れてこなかったことに言及した、してしまった。
「お言葉ですが、キール隊長!」
「なんだ?」
「我々が白旗を掲げていけば敵が攻撃してこないというのは。その、い、いささか!いささか浅はかではないかと思われます!」
「何⁉︎」
殻骸船のマストに高々と掲げられている白旗を指差し、叫ぶ新米兵。それまでの得意げな表情を一転させ神妙な顔つきになるキール。周りから非難の目が新米兵に集まる。
「あいつ誰が教育した?空気読めないってレベルじゃないぞ?」
「普通この雰囲気で言い出そうと思うかねぇ。まったくこれだから新米は」
「分かってないよなぁ、隊長の可愛さの本領だってのによぉ〜」
先輩隊員たちからは非難の嵐、新米も流石に項垂れてしまった。
しかし、キールはそんな隊員たちからの様子など一向に気にかけずマイペースに呟いた。
「やっぱりこれダメかなぁ?」
その時だった。
「隊長!タカカカズから我が殻骸艦へ光が投射されています!」
「何?」
全員が一斉に先程自分たちが出発した本隊の島を振り向く。
殻骸艦の接続された島は一瞬眩い光に包まれたかと思うとあっという間に消滅した。
島に一体何が起こったのか?答えを知るのはキールただ1人だった。
「全員、聞け!我々は至急あの光線を回避しつつギナス本島へ帰還する」
この瞬間、ギナス対タカカカズの全面戦争への火蓋が落とされた。
-ギナス、司令部会議-
ラージナールはキールからの報告を受け、自身に満ち溢れた言動で事態を説明する
「ーー以上が第五探索隊の調査報告です。奴らが『槍』を使用し、我々を敵視していることは疑いようがありません」
元第一侵略隊長ギャッペルは不機嫌そうに司令部の中心にある円卓にドカッと足を乗せ、頭の後ろで腕を組み椅子に凭れる
「まーたラージナールお抱えの第五探索隊かよ?楽な仕事ばっか回しやがって……。部下を司令部に押し上げて自分の地位を盤石にしようってか?
大体、探索隊が司令部に上がれること自体がおかしいんだ。前線で戦ってるのは俺達だぜ?探索隊は大人しく俺達のサポートしてればいいんだよ!補給部隊みたいになぁ!」
入れ替わりの激しい司令部内は協力者を増やすことで自分の地位を守るのが基本である。故に派閥争いが常に存在する。
元暗殺隊アシームは彼らのことを気にするそぶりも見せず、いや彼は軍部の中でもより暗い場所で戦い、この座についた猛者であるゆえに実際に気にしていないのだろう、話を切り出す
「それよりも問題はタカカカズに誰を派遣するかだ。
ウィルドンは今、ロードに派遣中。ダルマルナは休暇、シュワンは補給部隊に差し入れに行ってる。侵略隊の他の奴らにはちと荷が重いだろう」
「なら特攻隊だな。ちょうど三隊とも待機中だ。出し惜しむ理由もなかろう、三隊全てぶつけるぞ。奴らにもそろそろギナスの恐ろしさを分からせてやらんとな」
元第16侵略隊ハルザーカスはそういってクククと笑った
◇
ギナス軍部・特攻隊、ギナス最強の戦闘部隊である。多くの絶望的戦局への特攻を果たしてきた実績のある三隊であり、司令部昇進の常連部隊でもある。
「行くぞてめぇら!標的はタカカカズのアーヴェ族!七つ道具の『槍』の回収だ!」
ライオンの牙を持つ獣人、第1特攻隊長ゼンゾウは出撃に際して雄叫びを上げた。
「おいバカ、一人で突っ込むんじゃねえぞ、今回のターゲットの『槍』は命そのものを代価に放つ大規模破壊兵器だ、考え無しに突っ込んだら探索部隊みたく消し飛ばされるぞ」
頭と体のバランスだけで言えば8頭身だが、身長は1mあるかないかといった小人族の男、キスケは機嫌が悪そうにタバコの煙を吹かした
「わあってるよキスケ、そのための『ランタン』だろう?アイツはどうしたアイツは?」
「船室で寝てやがるだろうよ、ったく、タカカカズはすぐそこだってのに、気づかれて一撃撃たれたらおしまいだってのにアイツは呑気なもんだ」
「ガハハハハハ!せいぜい呑気に眠ってりゃいいのさ!その間に俺が手柄を根こそぎいただいてやらァ!ストレス溜めるとハゲるぞチビ」
「あ゛あ゛!?やるかテメエ!」
「おうよ!虐殺の前の準備運動ついでにお前から殺してやるよ!」
「所詮この世は焼肉定食!死ぬんはテメエだ猫畜生が!」
「弱肉コロッケだ!お前がバカだ」
ゼンゾウとキスケが勝手に船上で死闘を始めるが、止めるものは誰もいない
ギナス帝国特攻部隊、基本的に肉体的スペックや運の良いバカが隊員となる、攻撃力突破力は全部隊でピカイチだが、如何せん頭が弱いのでとても扱いづらい
隊長もバカだが隊員もバカであるためこのように仲間内で争いがあってもむしろバカ騒ぎに参加するものが増えるだけである
ちなみに『槍』を説明し、少し賢そうに見えるキスケであるが彼は渡された資料を読んだだけであり、弱肉強食を間違えたようにバカである
こんなどうしようもない一団の唯一の救いが参謀兼第3特攻隊長のレームクルスである。数々の隊員たちの暴走を一瞬の機転で戦いに生かす彼の策謀はギナス屈指のものである。
「隊長!レームクルス隊長!起きて下さい、直にタカカカズです!早くしねぇと『槍』が!」
「あ〜?うっせえなぁ。タカカカズだと?もう着いたのかよ……。えーと『ランタン』何処いった?」
背中の後ろに黒く大きな翼がガサガサと揺れている。顔からは常人ならば鼻と口のあるであろう箇所に大きな嘴がニョキリと生えている。レームクルスはギナスでも珍しい鳥の獣人で、鴉の翼と嘴を持つ。
彼は今回の指令遂行のため、司令部からギナスの所有する唯一の“七つ道具”を渡されていた。
七つ道具『ランタン』
灯す光で持ち主の未来を導くと言われる。時に光の像として、時に前方を照らす物として持ち主の知りたい未来を伝える。
レームクルスが奥の方から古ぼけたランタンを引っ張りだす。
「あったあった、これだ」
丸みを帯びた形状に灯し口のない表面。中では暖かみのあるオレンジが穏やかに揺れている。と、ふっと火が小さくなったかと思うと急激に左に傾きその方向に光の筋が照らし出された。
「艦員を動かして島を左に動かせ!『槍』が撃たれるぞ‼︎」
部下にそう指示を与えるとレームクルスも部屋を出、殻骸艦上空に躍り上った。
◇
「機関部担当!ぼさっとすんな!艦を上昇させろ!」
「ゼンゾウ隊長!しかし上には『槍』の光が!」
「問題ねえ!レームクルスの奴には見えてる俺らは指示に従っておけば後は島に着く、そっから先はお待ちかねの戦闘だァ!」
「「「「マジっすか!ヒャッハー!」」」」
タカカカズからは絶え間なく『槍』による極光が艦を消し飛ばさんと真っすぐに伸びてくる、しかし特攻部隊が操る3隻の殻骸艦はまるで光の来る位置が分かっているかのように躱してゆく
いや、事実『ランタン』による予知能力により光の来る位置は分かっているのだが、それはレームクルス一人だけであり、実際に光をかわすのは至難の業である
しかしそれを何とかするのが脳筋の代名詞、ギナス帝国特攻部隊である
「キスケ部隊!12秒後左舷側に光だ!さらに上昇しろ!」
レームクルスの脳筋にもわかりやすい単調な指示により、ギナス側は一切の損害を出すことなくタカカカズ上陸まであと一歩といったところまで来ていた
自身の指揮する艦の甲板の上、レームクルスはランタンを片手に緑が生い茂る魔島を見つめていた
「レームクルス隊長、よくこんなん指揮できるっすね」
「フン!癪だが『ランタン』のおかげだ、俺じゃこんなことはできねえよ、それに俺でさえこれを使いこなせてるわけじゃねえ」
「マジっすか!?未来予知してんのにこれでもまだまだなんすか!?」
「事象には必ず原因が存在する、事象を予測するのは事象が原因から離れていないほど容易い、蛮族どもの単調思考で狙う場所なんぞ俺が読み切れねえわけねえだろ、使い手なら国同士の戦いの戦局でさえ見切るさ、そらもうタカカカズはすぐ下だ」
レームクルスは船員に上陸のための準備の指示を出す、いよいよ決戦、嘴ゆえに口元に変化はないがその顔は軽薄な笑みを浮かべているようだった
そんな中、一人の船員がレームクルスの下に駆けてくる
「レームクルス隊長!キスケ隊長が一人で突っ込みました!」
レームクルスの雰囲気が一気に冷たくなる
「…あんのクソチビがあああ!もういい!『槍』はもう当たらねえ!全員船ごと突っ込め!」
キレたレームクルスは考え無しに指示を出す、ちなみに『槍』がもう当たらないのは事実であったが、この時の彼はそんなことなど頭になかった
かなり賢い彼であるが、特攻部隊なだけはあり、根は脳筋なのである
もうちっとだけ続くんじゃよ




