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8『新たなる一歩』(セットアップ1)
翌朝、悲鳴とともにキトンは飛び起きた。
いつもの悪夢だ。
背中は汗でぐっしょり。
「……ひどい顔」
洗面所の鏡に写った顔を見て、キトンはつぶやく。
ニキビ肌に、目の下のどぎつい隈。
ボブカットの髪は寝癖でボサボサだ。
だが、今日ばかりはこの隈が誇らしい。
深夜三時までかかったものの、十五万文字にまで削りきることに成功したからだ。
これで、ブン先輩に読んでもらえる。
今日は土曜日。
昨日と同じ山で、午前九時に落ち合う予定なのだ。
(新しい一歩を踏み出すんだ!)




