表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/101

おまけ話7

<パンチラ予防>



 ふんふんふーん♪ 明日、穿くやつはどれにしようかな。やっぱり春らしい可愛いかんじがいいよな、うんうん。



「おいっ! 変態にミーナの下着を触る権利をいつ僕が与えた……って触るんじゃない。ミナミナ、手を床に置けっ」


 フフフ、来たか、みなとちゃんの下着の守護者アイス君よ。俺は君に抗議しに来たのだよ。

 フフフ、俺は今日、とんでもない失態を起こしてしまったのだよ、アイス君。

 どうしてくれるのだ、アイス君――というわけだよ。



「ミナミナの顔でだらしない顔をするんじゃない。はぁー、言い訳は聞いてやる。なんでミーナの下着を漁っていたんだ?」


 正座は足が痺れてしまいます、アイス君。



「俺は今日アイスの選んだ下着のせいで、とんでもない屈辱を味わったんだ!! だから、俺は……アイスと同様に、みなとちゃんのボディの下着を選ぶ権利を要求する」


 フフフ、ちゃんと自分の主張を言えたぜ、さすが俺。

 常人じょうじんでは、こうは出来まい。



「? 何のことだ、今日選んだものはいたって普通の下着だ。サイズもおかしくないし、穴が開いてる形跡もなかったはずだが――何かトラブルでもあったのか?」


 おいおい、穴開き下着って、なんだ、その、セクシー下着は……っと、いかん、話が逸れてしまうな。

 これは俺の心の未知なるボックスにそっと仕舞っとこう。後で、その素晴らしい単語は出してあげるからね、待っているのだよ。



「問題は、そういうのじゃなくて柄だよ、柄。一体どんなやつを穿いているんだ?」

「柄? えーと、どんなのだっけな。うーんと……あっ! 確か花柄だったな」


 わぁー、可愛いらしい柄だ、みなとちゃんに似合いそう。さすがみなとちゃんの下着ソムリエだ、良いセンスをしているじゃないか。

 でも、言われるほどお子様パンツか? セクシーランジェリーではなさそうだが、純一は、なんであんなに挙動不審だったんだ?

  まっ、あいつのことは、今、考えなくていいか。



「ごほんっ 俺は! 今日! 風で! スカートが捲れて、パンツを純ちゃんに見られてしまったんだっ」

「へぇー、それは災難だったな。で、それが何故ミーナの箪笥たんすを漁る理由になるんだ?」


 くっ、いつでもベストポジションで女子の下着が見れる妖精の眼は厳しいぜ。



「だ、だからアイスの選んだパンツで恥ずかしい思いをしたんだ。これからは俺も下着を選ぶ権利を要求する、いや、権利を下さいっ、アイスさん!! アイス様、明日の下着は春らしくこの桜貝の模様の上下セットとかどうでしょうか? 明日は初授業、バッチリと気合入れていきたいですよねっ!」


 早口で自分の要求を言う、ゴリ押しスタイルで攻めてみる。それだけでは押し切れなさそうなので、媚び☆媚びスタイルも混ぜてみるが、どうだろう?



「は? それはパンツを見られて恥ずかしい思いをしたのであって、僕の選んだパンツは関係ないだろう」


 で、で、ですよねー、交渉が失敗したっぽい。アイスの眉間みけんしわが、でもって、目じりがピクピクしている……かなり怒っていますねー、アイス君。いつものプリプリした怒り顔ではなくてプンスカ☆プンプンですねー、あははは。

 こ、これはヤバイ、まじでヤバイ、怒りのアイスで俺の立場がさらに悪くなる。何か別の話題を出して失言を逸らさねばいかん。

 えーとえーと何かよさげな話題あったっけ?



「そ、そうだった、アイスのせいじゃなかったね。いやー、悪い悪い、本当にごめんねー」


 あー、何かないかな、アイスに怒られないようにするための話題逸らし。なるべくパンツに関するものが良いな……パンツ……パンツ……うーむパンチラ、チラリズム、パンチラ、ッチラ、チラ。


 ――はっ、ひらめいたっ! これなら誤魔化せる……かもしれない。



「その、俺さ、純ちゃんにパンチラしてしまって恥ずかしい思いをしたじゃん。それでパンツを今後見られないようにするために、パンツの上に穿くものを探していたんだよ。だから、けっして俺は、いやらしい目で下着を物色していた訳ではないんだっ!」

「……それを探すのに、何故パンツどころかブラジャーに手を出す必要があったんだ? ブラは関係ないだろう」


 ひぃー、さすがアイス、目の付け所が違う。普通の人ならサラっと騙されてくれるのに、突っ込んでくるとは……下着の妖精は伊達ではない。



「そ、それは、あれだよ、ブラとパンツは一心同体だろ? だから、ちゃんとそれらに合うパンツの上に穿く、いや、名称が長いから略してパンチラガード(仮)を探していたんだよ。ほら、洋服だって上と下で合うビジュアルの服を選ぶだろ? ブラとパンツもきちんとセットで考えた方がいいと思っていてな……」


 ちょっとしどろもどろな言い訳になってしまっただろうか。いや、多分大丈夫だろ、俺の動揺をアイスに悟られていない、はず。



「うーん、そうなのか? ミーナはブラとパンツが一致しない時もあるのだが……」


 えぇっ、そうなの? 俺の中で縞パンの女の子はブラも縞柄だと思ってたけど、実は違うの? 実は違う柄を着けていたりするのか。ほぉー、知らんかったわ、良い情報を知ったなぁ。


 それにしても、話題逸らしが見事に成功したな。アイスのお怒りがだいぶ鎮まった。



「パンツの上に穿くものか……僕はあまり下着類は詳しくないのだが、それっぽいものならさっき見つけたぞ」


 おぉー、流石はアイスだ。後の展開を読むように仕事が早いぜ。

 さて、どんなやつを穿くんだ? 俺ってば着替えている時は記憶がないから、何を着ているのか全く分からないんだよな。


 うーむ、アイスの可愛いセンスを考えると……毛糸のパンツ? まあ最近肌寒いし、穿いていてもおかしくはないが、もうちっと色気いやセクシーさが欲しいかな。

 でも、俺は見れないんだよな。じゃあ、別にそういうのは、いらないか。



「ところで、学校に居る時にパンツを見えないようにしたいなら、ハーフパンツを穿けばいいんじゃないのか? 学校の指定だから着用してもおかしくはないだろう」


 あぁ、体操服のハーフパンツのことね、学校で穿いていても確かに違和感がない。

 だが、俺は穿かないかな。



「ハーフパンツがスカートから見えてちょいダサいからパス。それに夏とか絶対暑いじゃん」


 絶対にパンチラしない鉄壁のガートな所は気に入っているんだけどね、そういった理由で不採用です。俺が運動着で興奮するタイプだったら即☆採用なんだけどね。



「ふーん、ミーナも穿いてなかったしな、そんなものか」


 みなとちゃんも穿かないタイプか。

 まぁ冬だったらくそ寒いし穿いてもいい……というかいっそジャージの下を穿きたいと思うだろうな。









「おっ、どうだ、穿いたか? ついに穿いてしまったか、俺?」

「あぁ、一応部屋着のズボンから制服のスカートに履き替えておいたぞ。あと、さっきから興奮しているのか、男性口調が丸出しなのを直せ」


 つい、ついね、パンツに反応してね、口調が本来のものになってしまったのだよ。これは仕方がないんだ、アイス君、許してね。



 それでは早速スカートを捲ってみますか。

 ちゃんと俺の位置からでも確認ができるように、でっかい鏡をスタンバイしとこう。



「ちょっと待てミナミナ、今、何をしようとしているんだ?」

「何って……穿いている物の確認だけど、どうせパンツは見えないんだからいいだろ?」


 パンツが見えないんだから、スカートを捲っても慌てる必要はないだろうに。



「それもそうか。だが、ミナミナ、変なことをしたり、触ったりするなよ」

「ちゃんと分かっているってー」


 まだそんなに異常な行動をとった覚えがないのに、どんだけ俺って信用がないんだ。





「それではどんなものを着ているのかチェック…………えぇっ!!」


 スカートを捲るとそこにあったものは想像していたものではなかった。それはパンツより布地があるが所々白っぽいレースで装飾されており、色も淡い桃色……そして、何より下着っぽかった。



「アイス、これはランジェリーではないのか。俺はもっと、こう、なんだ、見せパン的なものを想像したんだが……」

「あー、これは下着の上に穿くもので、ミーナも愛用していたものだから選んだのだが、どうやら希望していたものではないみたいだな。すまん」


 これは絶対スカートからチラリと見られていいものじゃないだろう。見られたら『きゃっ恥ずかしいっ』ってなるものだろ、これ。



「だいたい、これやけに圧力というか圧迫というか身体が締め付けられるかんじなのだが、どういった用途のものなんだ?」

「確か尻を美しくみせるガードルっていうものらしいぞ」


 はい、アウト!! 俺はパンツガード(仮)や見られてもいい見せパン的なものが欲しいのであって、尻を美しくみせるものはお呼びじゃない! いらん、そんな機能!



「全く、見せ付ける人物がいないんだから、箪笥の奥にでも仕舞っときなさい。いや、いっそ封印だ、封印」


 今の俺は美尻を見せ付ける相手なんていないんだから、こんなもの必要ない。そう、用途ゼロだ。

 





<パンチラ予防2>



「とりあえず、色々とそれっぽいものを集めてきたから一通ひととおり穿いてみろ、ミナミナ」

「おう……いっぱいあるなぁ」


 俺がガードルとやらに抗議したおかげ(?)か、アイスが下着の上に穿くものを色々と集めてきた。

 俺が最初に浮かんだ毛糸のパンツの他にスパッツ、短パンのようなスタンダードなものから、かぼちゃパンツやドロワーズと変わったものまで色んな種類のものをアイスは用意してきた。

 パパッとこれだけの量を持ってこれるんだからスゴイよなぁ。さすが、下着ソムリエだぜ。



「つか、よくドロワーズのこんなたけの短いやつを用意できたな」


 あんまり詳しくないけど、これってゴスロリだが甘ロリっ娘が着るやつだろう? フリフリに改造制服にされてない普通の制服のスカートで穿いていいのか。後で、それは違うって抗議されないかな、どきどき。


 そういえば、ドロワーズって妖精が穿いてそうだけど、カレンは穿いてなかったなぁ。似合いそうだから穿けばいいのに。



「なんかの行事だがイベントだがで買ったやつらしい……はぁー、ミーナもまさかミナミナが穿くとは思っていなかっただろうに」


 いや、なんで溜息? 中身は俺だが皮はみなとちゃんだぜ、めちゃくちゃ似合うだろう。



「あーもースカートを捲って見せ付けるな、ミーナの身体で恥ずかしい行為をするな。まったく外で絶対やるなよ!」


 失礼だな、アイス君、俺がお外でこんな痴女みたいなことする訳がないだろ


 ところで、見せパンの中に有名なアレが入ってないのだが……アレはないのかな? すーげー気になる、聞いてみよう。



「アイス、あのさブルマってないの?」


 よくフィクションで出てくる体操着のあれは、一体どんな代物なのか気になるお年頃。

 みなとちゃんになったのだから、ブルマを穿く体験をしてみたいものだ。



「ミーナがそんなの持っているわけがないだろう」

「えーーそんなぁ、どうにかしてブルマを手に入れる方法はないのか? アイス君、ブルマを穿いてみたいよー」


 サポート妖精なら簡単に手に入るのではないのか。そんな期待、いや希望? それぐらい品揃えがいいんだよなー、妖精店。




「妖精店に一応聞いてみるが、絶対に期待はするなよ。それと商品があっても買い物が出来るのは来月だからな」


 さすがアイスだ、ささっと調べてくれる。

 しかし、妖精店にあるブルマ、略して妖精ブルマ。何か特殊能力が有りそうなブルマだなぁ。









「……〇年ぶりの注文で珍しい客だから、見本を送ってくれるらしい。まさか、妖精店にあるなんて複雑だ」

「イヤーホゥー、ブルマを拝めるなんて俺ってついてるぅー☆ ラッキーボーイなのか? いや、今はみなとちゃんだからラッキーガール? まぁどっちでもいいか」


 ブルマだ、ブルマ、イエーイ! ブルマにあわせるために、上を体操服に着替えようっと。俺、結構女子の体操服+スカート(制服)って組み合わせ好きなんだよね。

 しかも、見せパンチェックが終わったらスカートを脱いで体操服姿になれるし、一石二鳥で最高だぜ。



「よし、ブルマのために夏服に着替えてくるわー、アイス!」

「あ? あぁそうか(どうせくだらないことを考えているんだろうな)」

うるわしいブルマにあったスカートを着るから、期待をして待ってろよ、アイス!!」

「ああ、分かった(別に僕は頼んでいないのだが……)」



 アイスのテンションが低い。やはり、お子様妖精にはあの魅力が分からないのか。大変残念である。早く大人になれよ、アイス。








「ほらっ、届いたぞ、ささっと試着してみろ」

「おー、思っていたより早く着いた……そういえば、疑問なんだけど、妖精店って通販とかやっている?」


 通販があるなら活用したい。



「ない。今回は特別に送ってくれるんだ、通販がしたいなんてわがままを店主に言うなよ? 店主がへそを曲げるから厄介になる」


 あららら、通販はやっていないのか、残念。


 そして、通販で臍を曲げる店主……余計なことは言わない方が吉ってことか、覚えておこう。


 さてと、お楽しみのブルマに着替えて来るか。貴重なブルマ体験学習(?)、俺の青春の一ページに、いざ、刻まれるっ!!







「ミナミナ、どうしたんだ、その嫌そうな顔。そして、何故、スカートに手を突っ込んで、その、ブルマを押さえているんだ? 絵づら最悪なんだが……」

「……アイス、このブルマ、おかしくない?」

「? ブルマがおかしい? 言っている意味が分からないのだが、どういうことだ?」

「うん、だから、このブルマ、サイズ、おかしくないか?」



 さっき穿いたガードルより痛いんですけど!! どーゆーことなのなのさ、これ!? 腹よりも足の付け根のとこがグイグイと締め付けられて、押さえてないとまじでキツイぜ。



「あっ、一番小さいサイズを渡してしまったみたいだな、すまん」



 サイズの合わない服はおブスファッションだとカレンはディスっていたけど、本当だった。ずっと穿いていたら死ぬ、痛さで死ぬ、ディスブルマ。



「今度はさっきより大きいサイズだ、これならどうだ?」


 無言で受け取る俺。早くこのブルマ(小)から解放されたい。







「はーー、あの拷問ブルマからやっと解放された。すごい締め付けだったから跡がついてそうで嫌だなぁ」


 自動で服を着替えるって恐ろしい行為なんだなぁ。普通だったらサイズが合わない服って無理やり着ないもんな。あーー、まじブルマの食い込みがキツキツで痛かったぜ。



「今度は大きめだから大丈夫だろう?」

「うーん、痛くはないんだけど、ちょっと違和感があるんだよ。鏡で確認してみる」


 俺は姿見に立ち、スカートを捲って確認する。



「違和感って何だ?」

「これだっ! いや、アイスだったら足元から見上げれば言いたいことが判ると思う」

「わかった、僕を踏むなよ………………ああ、なるほど、言いたい事は判った」



 このブルマはさっきと反対でサイズが大きい。お腹の部分はしっかりしているからずり落ちる心配はないが、足の方はスカスカで隙間が空いている。

 なので、ブルマのくせにパンチラガードの役割を果たしていない、不逞ふていなブルマなのだ。


 ブルマで、はみパンは聞いたことがあるが、パンチラをするブルマってどうなんだ? 俺は仕事をやる気がないブルマってかんじで嫌なんだが。


 何かブルマってこう、良いものだと思ってたけど、そうでもないのかなぁ。うぅ、悲しいです。



「ミナミナ、今度こそサイズが合うと思う! だから元気だせ」


 テンションただ下がりのせいか、いつもよりアイスの対応が優しい。










「うはーーー、これだよっ、これ! きつくもない、ちゃんとパンツも見えない、理想のサイズ、嗚呼、素晴らしい。これぞ黄金サイズのブルマだよーっ!!」

「ミナミナ、一気に元気になったな。しかし、ミナミナの反応は熊が出てくる童話の女の子を思い出せるな……」

「えっ熊? 落し物を届けに来る熊のことか?」

「いやそれとは違う熊だが、まぁ知らないならいい」

「そうか? ならいいけど」



 今回、俺の青春の一ページには、サイズのあったブルマは素晴らしいということが刻まれた。


 


 

 



 

 




(桜)貝(柄の)ブラ(ジャー):特に目立った効果はない

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ