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第55話:堕ちた盟友と、白き御使い(セラフィム)

第一帝都高校での新生活が始まっても、司を苛む圧倒的な『退屈』はピークに達していた。

周りの有象無象が騒ぎ立てる学生生活など、所詮はひどく単調なノイズでしかない。

そんな時だった。アルカディアの通信網を通じて、赤城から報告が入った。

『クロノス様。葦原博士より、例のパーフェクトヒューマンが完成したとの連絡が……』

その報告を聞くや否や、司はすぐさまディープ・エデンの地下研究室へと向かった。

漆黒の外套と仮面を身に纏い、『クロノス』として研究室に足を踏み入れた彼を待っていたのは、無機質なカプセルの前で直立不動の姿勢をとる一人の男だった。

クロノスは、用意させていた衣服を彼に放り投げた。

それは、今クロノス自身が纏っているのと全く同じ、『漆黒の外套』。そして、未来的な形をした先端の尖った鋭角のサングラスだった。

一切の感情を排した顔でそれらを装着した男は、クロノスから与えられた黒のSUVに乗り込み、クロノスの思考の誘導に従って目的地へと車を走らせていった。

「……さて、お手並み拝見といこうか」

クロノスはモニタリングルームへと移動し、巨大なモニターの前に立つと、横で待機していた赤城の肩を優しく抱き寄せた。

「あの……クロノス様。あの男のモニター映像は……?」

赤城が頬を赤く染め、熱を帯びた吐息を漏らしながら尋ねる。モニターには、目的地の風景しか映っていない。

「問題ない。彼と私の精神は、今完全に繋がっているからね。彼の見ている絶望は、すべて私がこの目で味わえる」

クロノスは冷酷に微笑み、赤城の顎に指を這わせた。

クロノスは冷酷に微笑み、赤城の顎に指を這わせた。モニターに映る戦場の光景など、最初から眼中になかった。彼の視線は赤城の身体だけを貪るように這い回り、ゆっくりと舌を這わせていく。首筋から鎖骨へ、胸の膨らみへと滑る湿った感触に、赤城の体がびくりと震えた。

「クロノス様……仕事が……」

赤城はそう言いながらも、すでに声が甘く溶けていた。普段の真面目で凛とした表情はどこへやら、瞳は潤み、頰は上気し、唇は半開きで熱い吐息を漏らしている。彼女の身体はすでにメスのそれだった。クロノスは満足げに笑みを深め、赤城の腰を引き寄せた。二人は立ったまま、密着する。赤城の背中が壁に軽く押しつけられ、逃げ場のない体勢になる。

「仕事など、どうでもいい。お前が欲しい」

クロノスの声は低く、命令調だった。彼の手が赤城の制服を乱暴にまくり上げ、素肌を露わにする。赤城は抗うように身をよじったが、それはただの形だけ。彼女の指はクロノスの胸に絡みつき、むしろ引き寄せようとするように爪を立てていた。

「は……あっ……クロノス様、そんな……ここで……」

言葉とは裏腹に、赤城の腰がくねり始める。クロノスは彼女の耳元で囁きながら、熱い息を吹きかけた。舌が耳朶を舐め、歯で軽く甘噛みする。赤城の体が跳ね、甘い喘ぎが零れた。

「あんっ……! だめ……そんなところ……感じて……しまう……」

クロノスは赤城の胸を両手で鷲掴みにし、親指で敏感な頂を転がす。赤城の背中が弓なりに反り、立ったままの脚ががくがくと震えた。彼女は我慢できなくなったように、クロノスの首に腕を回し、自分から唇を重ねてきた。キスは激しく、舌が絡み合い、唾液が糸を引くほどに貪り合う。赤城の普段の真面目さなど微塵もなく、彼女は積極的に腰を押しつけ、クロノスの硬くなった熱い部分を自分の秘めた場所に擦りつけた。

「んむっ……はあ……クロノス様の……熱い……あそこ……当たってる……」

赤城の声はすでに卑猥に変わっていた。真面目な彼女がこんな下品な言葉を吐く姿に、クロノスは興奮を隠せない。彼は赤城のスカートを捲り上げ、下着をずらして直接触れた。指が湿った蜜を掻き回すと、赤城は立ったまま脚を広げ、甘く鳴いた。

「あっ……あんっ! そこ……かき回さないで……はぁんっ! 気持ちいい……おかしくなる……」

クロノスは指を二本、三本と増やし、激しく出し入れした。赤城の体液が太ももを伝い、床に滴り落ちる音が響く。彼女はクロノスの肩に爪を立て、必死に耐えながらも、自分から腰を振り始めた。立ったままの密着した激しい絡み合いは、互いの体温が直に伝わり、息遣いが絡み合う。

「クロノス様……入れて……もう我慢できない……赤城の……ここに……熱いの……欲しい……」

赤城の瞳は完全に蕩け、口元はだらしなく緩んでいた。クロノスは彼女の脚を片方持ち上げ、立った状態で自分の熱い昂ぶりを彼女の入口に押し当てる。ゆっくりと、しかし一気に沈め込む。赤城の内壁が熱く締めつけ、歓喜の喘ぎが爆発した。

「はあああっ! 入ってきた……クロノス様の……太くて熱い……あそこが……赤城の奥まで……あんっ! あっ! あっ!」

二人は立ったまま、激しく腰を打ちつける。クロノスが突き上げるたび、赤城の身体が跳ね、胸が揺れる。彼女は自らもう片方の脚をクロノスの腰に絡め、深く受け入れようと腰を振り下ろした。立ったままの激しい抽送は、互いの汗が混じり合い、肌がべったりと張りつく。

「もっと……激しく……赤城を……犯して……はんっ! んんっ! クロノス様の……硬いので……赤城の弱いところ……突いてぇ……」

赤城の喘ぎは下品さを増していく。普段の彼女を知る者なら信じられないような、卑猥で淫らな声。真面目な司令官が、こんなに乱れる姿がクロノスをさらに駆り立てた。彼は赤城の尻を両手で掴み、立ったままのピストンを加速させる。ずんずんと奥を突く音が部屋に響き、赤城の蜜が飛び散る。

「あぐっ! あんっ! はあっ! おかしい……赤城……おかしくなる……クロノス様の……あそこが……赤城の奥を……掻き回してる……」

赤城は自らも積極的に動いた。腰をぐるぐると回し、クロノスの熱を隅々まで味わうように締めつける。彼女の指がクロノスの背中に食い込み、唇を彼の胸に押しつけ、舌で舐め回しながら喘ぐ。立ったままの二人は、まるで獣のように絡み合っていた。

クロノスは赤城の髪を掴み、顔を上げさせてキスをする。舌を深く絡めながら、下半身は休むことなく激しく突き上げる。赤城の内壁が痙攣し始め、彼女の声が一段と高くなった。

「はひっ! だめ……そこ……弱い……あっ! あっ! クロノス様……赤城……イキそう……あんっ! もっと……突いて……赤城の……中を……めちゃくちゃに……してぇ……」

彼女の脚がガクガクと震え、立っているのがやっとだった。クロノスは容赦なく腰を振り、赤城の最奥を抉るように突き続ける。赤城はついに限界を迎え、立ったままの体を大きく仰け反らせた。

「いくっ……いくうううっ! クロノス様ぁあっ! 赤城……潮……吹いちゃう……はああああっ!」

赤城の身体が激しく痙攣し、熱い潮が勢いよく噴き出した。立ったままの彼女の秘部から、透明な液体が弧を描いて飛び散り、クロノスの腹部や床を濡らす。潮吹きの余波で赤城の脚が崩れ落ちそうになるが、クロノスが支え、なおも激しく突き上げる。赤城の喘ぎは完全に獣のようなものになっていた。

「ひゃあっ! 潮……止まらない……あぐっ! んんっ! クロノス様の……あそこで……赤城の……中を……掻き混ぜられて……また……出ちゃう……はんっ! あっ! あっ!」

潮を吹きながらも赤城は腰を振り続け、クロノスを締め上げる。彼女の内壁が波打つように収縮し、クロノスを追い詰めていく。クロノスは赤城の耳元で低く唸った。

「赤城……お前は本当に……淫乱だな」

「そう……赤城……クロノス様の前では……ただの雌……あんっ! もっと……奥まで……赤城の子宮に……熱いの……ぶち込んで……」

二人の動きはさらに激しくなり、立ったままの体位で互いの限界を試す。赤城は自ら胸を揉み、頂を摘みながら喘ぎ、クロノスを誘惑する。彼女の舌がクロノスの首筋を這い、甘噛みしながら腰を激しく打ちつける。汗と体液が混じり、部屋中に卑猥な音と匂いが充満した。

クロノスはついに頂点に達しようと、腰の動きを最大限に速めた。赤城の最奥を何度も突き上げ、彼女の内壁を擦り上げる。

「赤城……もう……出すぞ……お前の子宮に……たっぷり……」

「あっ! はい……クロノス様の……熱い精……赤城の子宮に……注いで……はあっ! んんっ! 赤城も……また……イク……一緒に……あぐううっ!」

赤城の身体が再び大きく震え、二度目の潮が噴き出す。彼女の内壁が強烈に締めつけ、クロノスを解放した。クロノスは低く呻きながら、立ったままの赤城の奥深くに大量の熱い精を放った。子宮口に直接叩きつけるように、何度も脈動しながら注ぎ込む。赤城は絶頂の余韻で瞳を白黒させ、口から涎を垂らしながら喘いだ。

「熱い……クロノス様の……精……子宮に……いっぱい……あっ! あっ! 溢れて……くる……はあんっ!」

射精が収まるまで、クロノスは赤城を抱きしめたまま腰を押しつけていた。やがて彼はゆっくりと引き抜き、赤城の脚を下ろす。彼女は立ったまま膝を震わせ、太ももを伝う白濁した液体を眺めながら、恍惚とした表情を浮かべた。

「クロノス様……まだ……足りない……赤城の口で……掃除させて……」

赤城は自ら跪き、クロノスのまだ熱い昂ぶりを口に含んだ。立ったクロノスの前で、彼女は丁寧に舌を這わせ、残った精と自分の蜜を舐め取る。音を立てて吸い、喉を鳴らしながら清めていく。赤城の瞳は上目遣いにクロノスを見つめ、卑猥に頰を凹ませて奉仕した。

「んむっ……じゅるっ……クロノス様の……味……美味しい……全部……赤城が飲む……はむっ……れろれろ……」

クロノスは満足げにその姿を見下ろし、赤城の髪を優しく撫でた。彼女の口内が温かく、舌が巧みに絡みつく。掃除が終わる頃、クロノスのそれは再び硬さを増していたが、彼はそれを収め、服を整えた。

モニターの向こう側。目的地である『国家情報省』のビル前に、その男は立っていた。

クロノスと同じ、死を象徴する漆黒の外套。そしてその顔には、奇妙な鋭角のサングラスがかけられている。

ちょうどビルから出てきた神崎の歩みが、ピタリと止まる。

「……む、村上さん……なのか……?」

神崎は、目の前に立つ男の纏う空気に、激しい動揺を覚えた。クロノスと同じ外套を羽織りながら、その奥から微かに感じられる気配は、かつての恩人であり盟友の、村上のものだったからだ。しかし――。

「……え?」

そこに現れたのは、かつての初老の村上の顔ではなかった。

サングラスで目元こそ隠れているものの、その輪郭や肌の張りは、細胞を極限まで活性化され、【35歳程度】の最も脂の乗った若々しい肉体へと変貌を遂げた、全盛期の村上の姿だったのだ。

「……む、村上さん……? なんて姿に……」

驚愕と動揺で言葉を失う神崎に対し、若返った村上――いや、その肉体を持った怪物は、感情の消え失せた声で淡々と告げた。

「俺の今の名前は、『ミカラム・レクイエム』だ」

ミカラムの鋭角のサングラスの奥で、無機質な瞳が神崎を見下ろした。

「クロノス様からは、アルカディアのナンバー2を命じられた。……神崎、久しぶりだな」

神崎は、悲痛な声で叫んだ。

「待ってください、村上さん! 俺たちはこの国を守るために戦った同志じゃないですか! あの逃亡劇の死線を、共にくぐり抜けた仲間のはずだ!! なんで……なんでクロノスと同じ悪魔の外套を羽織り、奴の犬に成り下がったんですか!!」

「……そうだな。俺たちはあの逃亡劇を通じて信じ合った仲間だ」

ミカラムは、神崎の絶叫を意に介さず、淡々と続ける。

「だが、クロノス様の偉大さからすれば、そんな思い出は些細なことだ。俺はこの肉体と共に、葦原の手によって、君が今までクロノス様に送り込んできたパーフェクトヒューマンの全ての能力を受け継ぐ存在となったんだよ」

言うが早いか、ミカラムは大きく腕を振り下ろした。

彼の腕には未知のビーム発生器が埋め込まれており、腕の振りに呼応して、巨大なソニックウェーブのようなビームの刃が空間を切り裂いて飛んでいく。

ズガァァァァァァァンッ!!

その一撃だけで、背後にそびえ立っていた国家情報省のビルの外壁が真っ二つに両断され、多大なダメージを受けて崩落を始めた。

「俺たちの……思い出の場所を……!」

「やめてください村上さん、だと? 今度は君を切り刻むかね、神崎くん」

ミカラムが冷酷に腕を構え直したその時、彼らの背後に大型の装甲トラックが重低音を響かせて滑り込んできた。

プシューッ……とハッチが開き、中から【5体】の異形の者たちが姿を現す。

全身が陶器のように真っ白で、無駄な装飾を一切削ぎ落とした流線型の美しいフォルム。のっぺりとした顔には、不気味なほど巨大で虚ろな目だけが輝いている。まるで、宇宙から飛来した天使のような姿だった。

「彼らは、クロノス様に仕えるにふさわしい兵器。名を『白き御使い(セラフィム)』という」

ミカラムが指を鳴らす。

「さあ、Bモードだ」

命令と同時に、5体のセラフィムの両肩が不気味に変形し、それぞれに2門ずつ、**合計【10門】**の巨大なキャノン砲がせり出した。

キュゥゥゥゥッ……!! と大気が震え、10門のキャノンから一斉に極太の生体ビームが発射される。

それは、かつて黄金体となった天童が命を削って放った一撃の、さらに数倍以上のエネルギー質量を持っていた。

閃光が収まった後、そこにあったはずの国家情報省のビルは、瓦礫一つ残さず『跡形もなく』吹き飛んでいた。

「な……ッ!?」

圧倒的な破壊力に神崎が絶句していると、空から瑞穂防衛軍の特殊部隊である『強化装甲アーマード部隊』の輸送ヘリが到着し、次々と完全武装の隊員たちが降下してきた。

「Cモード」

ミカラムが冷徹に命じる。

セラフィムたちの全身が瞬時に流体のように変形し、何百発もの小型ミサイルの群れへと姿を変えた。

「撃て」

一斉に発射されたミサイルの雨が、降下してきた特殊部隊の車両や装甲を次々と木端微塵に粉砕していく。

「ひるむな! 撃てェッ!!」

かろうじて生き残った強化装甲部隊の隊員たちが、アサルトライフルを構えてセラフィムたちに突撃を仕掛ける。

「Aモード」

ミカラムの指令と共に、ミサイルから元の美しい人型へと戻ったセラフィムたちは、隊員たちの銃弾を気にも留めず、圧倒的な膂力とスピードによる近接戦闘で、彼らの強化装甲ごと肉体を紙切れのように引き裂き、亡き者にしていく。

「……遅い」

さらにミカラム自身も戦闘に介入。クロノスと同じ漆黒の外套を翻し、天童すら凌駕する恐ろしいスピードと、ビーム刃の圧倒的な攻撃力で、瞬く間に残りの隊員たちを肉塊に変えていった。

血の海と化した情報省の跡地。

神崎は、かつての盟友が自分と同じ悪魔の姿で、自分たちが守ろうとした部下たちを蹂躙する凄惨な光景の前に、ただ膝をついて呆然と立ち尽くすことしかできなかった。

「今日はこれで終わりだよ。神崎、また会おう」

漆黒の外套に血の一滴すら浴びていないミカラムは、冷たく言い放つと、待機していた黒のSUVに乗り込んだ。

戦闘は、文字通りあっという間に終わった。

発進したSUVは、走行しながら表面が波打ち、クロノスが開発した『粒子型液体金属』の力によって、かつて村上が愛した名車・RZ7の姿へと滑らかに変形し、夜の街へと消えていった。

赤城は床に崩れ落ち、満足げに息を荒げながらクロノスを見上げた。彼女の身体は汗と体液にまみれ、立っていた痕跡が残るように脚が開いたままだった。

クロノスはゆっくりと服を着直し、モニターに向き直った。画面には激しい戦闘の残骸が映っていたが、すでにほとんどの戦いは終わっていた。味方の艦隊が勝利を収め、敵影はほとんど消えていた。彼は冷たい微笑みを浮かべ、赤城の方を振り返った。

「ふん……仕事は勝手に片付いたようだ。赤城、お前のおかげでいい息抜きになった」

赤城は床に横たわったまま、甘い余韻に浸りながら小さく頷いた。彼女の唇には、まだクロノスの味が残っていた。

「……ふーん。これで、少しは面白くなるかな」

モニターに映る凄惨な地獄絵図を見下ろしながら、クロノスはひどく退屈そうに呟いた。

「クロノス様」

傍らに控えていた葦原博士が、白衣のポケットに手を突っ込んだまま、自信に満ちた笑みを浮かべて口を開いた。

葦原は国家反逆罪で捕らえられた後に脱獄し、現在は行方不明となっている。神崎は裏でクロノスが関与していると睨んでいたが、確証は何もない。

ただ葦原にとって、そんなことはどうでもよかった。

「満足かね? 見ての通り、完璧なものが出来上がった。私の頭脳は、まさに神の領域に――」

「ええ。完璧なものができました。満足です」

クロノスがそう言い放った瞬間。

シュガァッ……! という微かな風切り音と共に、葦原博士の胴体と、狂喜の笑みを浮かべたままの首が、別々の場所へとボトリと転げ落ちた。

切断面から、遅れて鮮血が噴き出す。

「……ありが、と……え……?」

床に転がった葦原の生首が、事態を理解できずに目を瞬かせている。

「俺さ、あんたのことが個人的に嫌いだったんだよね」

クロノスは、足元に転がった葦原の顔を見下ろし、ゴミでも見るような冷たい目で言い放った。

「この程度の『おもちゃ』を作ってくれたことには感謝するよ。これで大満足。……だからもう、あんたはいらないわ」

天才の知能も、底知れぬ野心も。

クロノスにとっては、使い捨ての工具となんら変わりはなかった。

クロノスは、精神を繋げているミカラムの脳内に直接語りかけた。

『――葦原は終わらせた。基地に戻ったら、後片付けを頼む』

それだけを伝えると、クロノスは倒れ伏す赤城と、血の海に沈む葦原の死体を一瞥もせず、圧倒的な虚無を纏ったままアルカディアの執務室を去っていった。

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